2011-01-31

1月30日 久しぶりのアウタースプレックス

日曜日なので絶対混むから早く出発するために早起き、6時にはコーヒーも飲み終わっていたのに、私が壊したメールボックスを直すとアンドリューが言い出し、私のせいなのに彼が仕事をしてるときに私だけサーフィンに出かけづらく、お弁当作ったり、鶏小屋の糞のそうじしたりしていたが、なかなか仕事が終わりそうもない、昨日3ラウンドやった彼は結構疲れていたのでがつがつサーフィンする気がなかったようだ。「気にせず行ってきたほうがいい」と何度も言われて、もったいないので行ってくる事にした。ウエブキャムで見る限りカナハはサイズダウンのうえに混雑。ママスはかなり良さそうで人もいなかったが、私にはぎりぎりのサイズ、これ以上大きなセットが来たら緊張しすぎて楽しめない。一応スプレックスをチェックしてみるとこれがそんなに大きくなく、グラッシー。ここで出ることにした。

実は去年は巨大な波が半年くらい続くという、今までにないような忘れがたい冬だったが、あまりに波が大きくてシーズン後半はなんだか恐怖とプレッシャーにつぶされそうになっていた。スプレックスにも何度か行ったが、最後に入ったときは6-8ftのエピックコンディション(みんなにとっては)だけれどチャンネルはクローズするわ、外で馬鹿でかいセットにまかれたらかなりのダメージだわで、インサイドの波ばっかりとって、アウトにでるのが怖くなってしまった。怖くて楽しめなくなり、ビーチに戻って負け犬気分でカナハに行き、波に乗ったのを覚えている。それ以来なんとなく怖くて来ていなかったのだ。

でも今日はその日よりはずっと波のサイズもパワーもなく、ファンコンディション。そのうえ着いたときラインナップにいたのはカイ・レニーの家族(お父さん、お母さんと弟のリッジ、カイはマーシャル諸島から帰ってきたばかりらしく出てきていなかったが、マーシャルのことは今まで行った場所の中で最もすばらしいところで信じられないくらい長いチューブの波をメイク、とにかく毎日風も波もゴーイングオフでくったくたになってマウイに戻ってきたらしい)デイブカラマと彼のいとこでそっくりな体型のJR.そしてランディーだけ。
誰かがのると他のみんなが歓声をあげ、ジョークが飛び交う中完璧なシェイプのグラッシーな波に乗ることが出来た。(今日の写真ではないがアウタースプレックス常連のジェレミーリグス)
テイクオフスポットはめちゃくちゃ浅くぼこっトバブルが出来る。私はそこで巻かれないようちょっとショルダーで待機しながら、ちょっとシフトしてくるセットの波にドロップしていたが、カラマやJrはボコッと掘れるところの裏側からテイクオフし、チューブを抜けて出てきたり、掘れているところに思い切り当て込んでは大巻かれして笑っていた。普段からアウターリーフの大きな波やフキパの波を相手にしている人たちにはこの波は私にとってのサウザンピークズのような気分で何をやってもダメージがないのだろうな。
まあ、カラマ、Jr,そしてもう一人元レスラーのクリスの3人は私がボックスブラザーズと名づけたくらいで3人そろってものすごい筋肉質(いつか三人一緒に並んでいる写真を撮ろうと狙っている)。胴体が箱のように四角く、分厚い。そこにがっちりした短めの足と手がついてる感じで壊れることなんてなさそうだ。
久しぶりにクリーンでパワフルな波でリッピングするデイブのかっこいい波乗りを間近で見れたのは最高だった。こういう日に限ってカメラを持ってないことが悔やまれた。

後から来たスタンドアップの人が鮫を見たとかでデイブの判断で鮫をリスペクトし、皆その場所から離れることにした。ちょうどコナウインドも強くなってきたところだったのでいいタイミングだったかも。
帰り道スタンドアップをしていたジェニファー・ゲイトリーに会った。彼女とは昔何度も一緒にウインドの大会に出たフキパの仲間であり、いまだに彼女ほどビッグウエイブを攻められるウインドレディースは見たことがない。最近は仕事も忙しく、モトクロスもやってるそうで(あいかわらずNo Fear健在らしい)なかなか海に出ることはないらしいが、この間波が上がったときにウインドも楽しんだらしい。「6年位前のギアで乗ったけど全然問題なかったし、オフショアが強いときにはツインチップとかよりいいみたいよー、皆風上上るのに苦労してたもの」といっていた。なんだか嬉しい再会だった。

午後コナウインドが強くなり、夕方急に風がやんだと思ったら今度は強いオンショアが吹き上がった。明日は雨かな?久しぶりにジャンクなコンディションになるかも、 残念な一面、ちょっと休めるぞとほっとしたりして。

2011-01-30

1月29日 Great aftrernoon sessions

朝起きると、昨日より体調はいいが、まだ完璧ではない。朝おきてコーヒーを飲む気がするかしないかは私には一番の健康のバロメーターで、まだいまいちコーヒーの気分になれなかったのだ。

波はまたサイズアップ、ほんとに休みなくうねりが来る。早速家を飛び出すアンドリューを送り出し、私はこまごまとした用事をしたり、鶏の世話をしたりしてからジミーさんのうちへ。(最新モデルのクアッド、カナハでは、急激にこの板に乗り人が増えている。)
今日はコウちゃんと一緒にご挨拶、コウちゃんはジミールイスの日本のディストリビューターをしているのだ。それにジミーさんとの付き合いは彼が大学時代、まだ若手のウエイブライダーとしてバリバリやっていたころからのお付き合い。ジミーさんが日本にシェイプに来るたびにコウちゃん圭ちゃんが彼の接待をしていたのだ。
新しいモデルのチェックや話などをした。
その後私はカナハへ。まだ風も上がってなくてコンディションも良いというのでいそいで行くと、あまり人もいないし、波も上がってきている、そのうえこの間のうねりより方向がいいのかめちゃくちゃロングライドが出来る。普段は一人でアウターリーフをチャージすることが多いジェレミーも珍しくカナハに来ていて、いろいろ話した。(Jeremy Riggs)
彼はスタンドアップが全般的にめちゃくちゃうまいだけでなく人間的にもとてもやさしく実直で、尊敬している。人がとらなかった波をすっとさりげなく乗っていくので何本も乗るけれど、ピークでのアグレッシブな波争いにはかかわらないし、今日は彼が乗ろうと思えば乗れたすばらしい波を数回私にさりげなく譲ってくれたことに私は気づいている。そんなことしてくれる人はほとんどいないので涙が出るほど嬉しかった。
かなり疲れてきたし、フィンのねじが取れていたので(それでも乗れちゃってたから面倒くさくてそのままにして何本か波に乗ったが)ビーチに上がった。これ以上は乗れないと終了モードだったけれど着替えてビーチで見ながらそのまま昼寝をしてしまい、起きてみたらさらにグラッシーで最高のコンディションになっていた。ロングボードがとてもスタイリッシュで上手なケリーとその友達もやってきた。久々の再会、彼女が一緒に海に入るととっても楽しい。がつがつ乗らないけどきっちりいい波に乗ってそのかっこよさは見ているだけでこっちまで楽しくなる。これは、もう出るしかない。パドルアウトもなんだか疲れていてなかなか進まない。ラインナップに近づくと夕方の柔らかい光に当たってとってもきれい、そしてみんなもにっこにこ。さすがに夕方の風がぴたーとなくなったときには混んではいたが、それでも十分波が回ってくるし、下手するとセットが来ると誰も乗っていないEmpty waveまであったりした。
最後に乗った波2本ともボトムターンのなんでもないところで踏ん張れなかったり、膝ががくがくしてちゃんと曲げられなかったりで沈したので、これはもうやめないとやばいな、と思って帰ってきた。岸辺から車までボードを運ぶと気、これほどボードを重く感じたことはなかった。明日もいいコンディションの予定。日曜だから混雑すると思うのでかなり早めの出勤が要求される。

2011-01-29

1月28日 休息

おととい位からなんとなく体の調子が100%でなくなった。多分欲張ってがんばりすぎたから疲れが出たのだと思うが、やけに早い筋肉痛だな思っていたら(普段が思い切り動かした翌日ではなくもう一日後で来ることもあるので)風邪のせいで節々が痛いだけだったようだ。

昨日の夜は寒気がしてきたので早めのパブロン処置で就寝。朝になったらずいぶん具合は良くなっていたが、波もサイズダウンしたし、明日からまた上がるらしいので今日は体を休めることにした。

最近鶏が卵をどんどん産むようになり、自分たちでは食べきれないのでそれを野菜を作っている人やアボガドなどが余っている人たちの食べきれないものをと交換しませんかとCraiglistというオンラインの売りたし買いたしサイトに出したら早速連絡があった。
お互いが作るものを物々交換できたら最高だなあ。

久しぶりに友人マーリーからメールが来た。彼はずいぶん前にスンバワにトウバやベトロンとカイトトリップに行き、そのとき衝動買いでそれぞれ2000ドルでそこの土地を購入した。トウバとベトロンもとても素敵な家を建て、そこでカイトキャンプなどをスタートさせているが、マーリーも自分の家をゆっくり、じっくり作っているようだ。彼ののんびりした性格とアーティスティックな部分が感じられる家の写真(とそこから見える景色)を送ってきてくれた。You gotta come over! といつも言われているのだが、レフトの波だし掘れすぎて太刀打ちできないんじゃないかと思ったけど、この家からの眺めを見ちゃうと、「今すぐ行きます!」って言いそうになる。

2011-01-28

1月27日 Seth Kantner

(エアポートの裏にあるカイトビーチで再会を喜ぶ私とセス)
昨日いろいろがんばりすぎたせいで、朝起きると体中痛くて動くのもままならない、いちいち動くたびにうんうんうなってしまいそうなくらいからだが痛い。朝から風が上がりそうだったので今日はサーフィンはお休みにし、11時のカイトに向けて準備。波は十分あり、セットは結構なサイズ、もしかしたらサイズアップしたかもしれない。残念ながら昨日の安定した風は一日限りで終了らしく、今日はまたオフショア気味。
久しぶりにレインズで昔から一緒に乗ってたディランとエリオットが早々とでていった。二人がレインズに来ると私はなんだかやけに嬉しい。二人とも上手なのはもちろんだが、やはりレインズで乗り始めたころからずっと彼らを見ながらいろいろ教わってきたから。レインズでダントツ一番乗っていたエリオットは最近フィルミングの仕事で大忙し、でもシェイン・ドリアンやケリー・スレーターなどとビッグアイランドで撮影したりとすばらしい経験をつんでいるようだ。
オフショアにちょっとビビりながらも私も出艇、今日は1時に空港にいかなくてはならないのですこししか乗れないから早く出ないとならないのだ。インサイドは弱かったが、思ったほど暴力的なかぜではなく、気をつけて乗っていれば問題はなかった。波は二つのうねりがミックスしているような感じでウエストスウエルとノースが一緒になった感じだった。どちらにしても一番大きなウエストスウエルのセットはレインズではほとんどクローズアウト、私はノーススウエルっぽいものを選んで乗るようにしていたけどなかなか思ったようなライディングは出来なかった。でも楽しかったからいいや。

そろそろ上がらないとまずいかな、とビーチに戻って時間を聞くとすでに1時5分前。大慌てで片付けて着替えもせずにぬれたまま空港へ直行、同じことを何度してきたことだろうか、幸運にも待ち合わせている友人セスも荷物のトラブルで時間がかかっているようだった。
セス・キャントナーはアラスカコッツビューに住む友人でライター、もう10年くらいあっていなかったのだが今日飛行機の乗換えで数時間時間があるという連絡があり、久々の再会となった。
彼と初めて会ったのは、星野道夫さんが亡くなった後、彼の足跡をたどろうという取材をしたときのこと。
星野サンは生前、カリブーの移動の写真などを撮るためンい、セスが住んでいたブルックス山脈のふもと、コバックリバー沿いに来ることが多かった。星野さんの本にもセすのことはちょこちょこ出てくるが、本当に純粋で、複雑で、暗い部分と希望を捨てられずにいる部分、そしてつらいことをすべてユーモアでかき消そうとする彼独特の(実はそれはエスキモーの文化であるらしいのだが)スタイルがとても人間的で興味深い。
私たちがアンブラーという小さな村を訪れたとき彼は30マイルほど離れた荒野にある土のイグルーに住んでいた。ちょうどスノーモービルで移動するには雪が解けすぎ、かといって川を船で移動するには氷が多すぎるという季節だった。無線で私たちが星野さんの足跡をたどるために村を訪れていると聞いて約20時間深い雪、春のとけかけたざくざくの雪の中をももまで来る長靴で夜通し(といっても北極圏なので白夜で暗くはならないが)歩き続けてアンブラーまで出てきてくれた。私たちが帰る飛行機がでる2時間ほど前にやっと着いた彼は、ほとんど凍傷にかかりかけ、疲労困ばいの状態でスノーモービルに乗っけられてやってきた。足の筋肉が硬直しまともに歩けないほどだった彼とはほんの20分くらいしか話す時間がなかったのだが、彼の目の光にぶつかったとき、なぜか、この人とはこれから長い間友人でい続けるな、という直感があった。

彼とはその後2回しかあったことはないのだが、めったに連絡をしないにもかかわらずありがたいことに10年あった今でもこうやって友人関係でい続けている。ライターであり、共通点もあればまったく違う点もある。お互いの生活や世界がまったく違うからこそ、心の奥底の思いを吐き出しあえるのかもしれないが、同じライターとして理解しあえる部分や刺激をもらうことなども多く、話がとまらない。彼は話し上手とは決していえない内気で口数の少ない人だが、なぜか私は彼のことを深く理解しているような気がするのだ。彼は私たちが似たもの同志だというと否定するが、私は私たちがとっても似ている気がする。彼はとても暗い部分があり、文章も暗いテーマを扱うが、その中にどうしても消すことの出来ない希望や愛の渇望を感じる。反対に私はどちらかというと明るいテーマしか書かないが、その裏にはもしかしたら自分の暗い部分を否定したくてそうしているのではないかという気持ちもある。私の稚拙でいい加減な分と彼の文章を比べるのは失礼だとは思うけれど。

どちらにしても彼と話していると心から素直になれるし、いいたいことが言える。この10年で時間を過ごしたのはたたの3回だというのに、セスは私のよき理解者であり、私たちは何かを共有しているという実感がある。

ビーチで私が作ってきたランチとゆで卵、そして彼のもっていたカリブーの干し肉を食べながら語り合ったほんの2時間。とてもお互いの近況を知るには時間が足りなすぎた。

一番近い村まで30マイル、まったく何もない荒野にある土のイグルーで生活しながら自給自足、ハンティングとギャザリングの暮らしを送っていたセス。熊やカリブーやムースが通り過ぎるのは日常茶飯事だけれども人間が通り過ぎると、それはもう一大イベントで、人間だけは扱い方に慣れていなかったから近づきたいのに思わず逃げ出してしまったりしていたという少年時代。誰よりも自然の中にいることが好きでそうでないと生きていけないような人なのに、カビや花粉のアレルギーを持ってるのでハワイでは森の中や自然にあふれたところにいけないらしい。愛すべき矛盾だらけのところは彼の性格、そして人生そのものだ。

彼の著作「Ordinary Wolves」は文芸賞をもらったすばらしい作品、特にアラスカが好きな人、アラスカ、原野に興味を持っている人たちには大きく評価されている。アウトドアに強い私の友人たちの中には彼の作品のファンも大勢いる。
英語だが、お勧めの本。大勢の人や流行の言葉、表現などにふれずに育った彼ならではのとても個性あふれる表現力や言葉の使い方には同じライターとして「やられた!やるなあ!」というかんじ。うらやましいような気持ちをぬぐいきれない。

今新しい小説を執筆中らしい、いつもフィクションではあるが完全に自分の経験や思いを元に書いている彼の作品を私は今から心待ちにしている。

2011-01-27

1月26日 もりだくさんの一日

朝起きると風がなかったのでカナハへ。昨日よりサイズダウンしているかと思ったのに、新しいうねりなのか、結構いい波がバンバン来て楽しかった。今日は風が上がる予報だったのだが10時ごろまでは十分楽しく乗れた。
疲れてビーチに上がってくると同時に風も少しずつ上がってきた。ちょっとオンショア気味、ということはレインズもこのところ続いたガスティーオフショアでなくステディーな風が吹いているかもしれないと思い、いそいでレインズまで車を走らせた。

予想通り風は弱いものの安定している。波はカナハよりずっとあり、たまーに来るセットはかなり大きい。
風が安定していると思うと、ここ数日出るのを躊躇していたのがうそみたいにもう今過ぎにでも海に出たくなった。一人でカイトをセットし、他の人が弱いからと様子を見ている中出艇。ああ良かった、ここの所ホントに毎日海に出るのが怖くて、自分はこのまま弱虫の怠け者にかわってしまうんじゃないかと思っていた。けどやっぱりあの風が危険だと感じていただけで、風さえ良ければモチベーションはあったのだ。なんだかほっとした。

出てから最初の1時間くらいはかなりアンダーで走ってるのが精一杯で波に乗っても何も出来なかったけれど、一人で海を独占し、久々に嫌な緊張感もなく楽しく乗れた。だんだん風が上がってくると同時に他のカイトサーファーも出てきた。後半は7mでぴったりの風、でもそのころには足ががくがくになるほど疲れていて、もうちょっと待ってから乗り始めたらぴったりの風でもっと長く乗れたかなあとも思ったが、久しぶりに思い切り楽しいと心から思えたのでよしとしよう。
風が変わるだけでこんなにも気持ちもライディングの難しさも変わるんだから不思議なものだ。いくら波が大きくても風さえ安定していればある程度自分でコントロールできるし、チキンジャイブで失敗することもないから不安が小さくなるのだ。
(自分が楽しみすぎて写真は撮らなかったので、毎日フキパで写真を撮ってるジミーのサイトから拝借したちびっ子ベントの男前エアリアル)
夕方は畑のやり直し、去年の夏に回りの木の根っこが畑の土に入ってこないように一生懸命やり直し、地盤からすべて作り直しシートを敷き、砂利まで入れて土を持った畑だが、それでも木の根っこが入り込んで野菜の成長を妨げるので、今度はプランターで栽培することにした。

今日一日朝から晩までめちゃくちゃ有意義に過ごせた気分、その分体はぼろぼろで体を動かすたびにお相撲さんのような声で気合を入れないと動けないほどだった。

2011-01-26

1月25日 Great eve session

ガスティーなオフショアが続いてへこんでいたところに急にノーウインドデイ、おそらく他の人も風が落ちると思っていなかったのか、朝早くは海もすいていたようだが、私がついたころには続々と無風をかぎつけたスタンドアップパドラーが集まってきていて凄い混雑、そのうえ波はそこまで大きくはないのでセットの波をとるのは至難の業、取ったとしても回りにたくさんの人が浮いていてスラロームのようによけていかなくてはならない。スタンドアップに乗ってる私ですら波が回ってこなさそうだけどロングボーダーはもっと大変だろうとかわいそうになり、もう少し沖にあるブレイクにランディーと一緒に移動。

ここは大きな波のときはボコとダブルアップしてほれるので怖いのだが、今日はそういう波はあまり来なかった。途中ランディーの友達が2人やってきて4人だけで悠悠波乗り。波自体はカナハのほうがロングライ度だけどストレスがない分こっちのほうがいい。ストレスといえばカナハのブレイクとそのブレイクの間の深いチャンネルのところをパドルしているとき小さな鮫がパシッとテールとしならせて目の前を泳いでいった。たってるからまだいいけどこれでレイダウンパドルしていたらかなりびびるだろうな。

11時にお医者さんの予約があったので泣く泣くいったん上がり、いそいでいったら、ぬれた髪を見て、今サーフィンしてきたばかりなんだろう?といわれてしまった。彼自身も海に毎日のように行ってもぐるらしく、行くたびにいろんなもぐりの世界の面白い話をしてくれる。そしてブーツの日焼け跡で裸足なのに靴下を履いているようで、立ってる様子がなんだかかわいらしかった。

すこしオンショアが吹き始めていたのでビーチでランチを食べながら待機。2時半ごろから再度パドルアウト、オンショアのせいで人がぐっと減っていてラインナップには最初10人もいなかった、そのうえ風もちょうど待たなくなっていってピターとグラッシーに変わる。
すいてるとこんなに波が乗れるもんなのね、といいたくなるほど次から次へと波が回ってくる。そのうち疲れて何本か誰も乗っていないのがきても、見送ったりする始末。
波のサイズはそれほどなかったけどやはりすいてるとほんとに楽しい。夕方のやさしい光にあたる、みんなの表情もやわらかだった。後半は仕事帰りの人たちなのかまた続々と人が増えてきたのでちょっと早めに終了、それまでにたくさん乗れたから十分満足。

コンスタントな風をお願いしたのに、グラッシーなノーウインドの日だった。明日からまた風が上がる予報だが、今度こそ、ガスティーでないいい風が吹いてほしい。

1月24日 Please give me steady wind!

今日こそは、とレインズに行ってみるが今日もまたもやガスティーオフショア、波は昨日よりコンスタントにあり、いいサイズで入っているのでぜひとも乗りたいところなのだが、潮が引いていてリーフがいつも以上に長く感じられるほど露出している。
そこさえ抜けてしまえば何とかなるとは思うのだが、万が一またそこで引きずられたりして怪我したらまた海に入れなくなるという思いが抜けず、だらだらと様子を見ていた。

波がいいときは大体いるマイクが上がってきて、昨日より悪い風だというし、出て行こうとする人たちが皆苦労しているのを見ると、なかなか踏ん切りがつかない。最後にオーストラリアなまりの人が(たぶん旅行者だと思う)がサーフボードにリーシュをつけてブーツ無しで出ようとして、カイトをリーフのうえで落とし、そのままクイックリリースせずにがんばろうとしたために何度も引っ張られたり腹ばいのまま引きずられたりしているのを見て、でる気がなくなった。
せっかく波もあるのにもったいない。ガスティーナオフショアが続いているがそろそろもうちょっとステディーになってくれないかなあ。
午後からだとカナハはめちゃくちゃ混んで波の中にはいけないので今日はこのままあきらめて帰宅。

2011-01-25

1月23日 波はダウンでも今日もガスティー

(Chuck Patterson at Jaws)
12月くらいからずっとほとんど風がなかったのだがここに来てトレードウインド復活、ここのところ毎日吹き続いている。

11時ごろレインズに向かうと波はサイズダウン、セットはマスト位のが30分に一回くらい来るのだが、後は頭くらい。その分クローズしない波は多い。しかし、風は相変わらずオフショア。そして大潮の干潮なのでリーフが完全に露出。波が小さい分今日は大勢の人が待ち構えていたようにカイトをセッティングしているが、私はまたもや足踏み。7mでは大きすぎるけど5.5mではインサイドでカイトを落としやすい、そしてリーフを歩いているときにカイトを落としたり、落としそうになってからブローが入って吹っ飛ばされたりしたら、あるいは足が穴にはまってまた怪我したら、と悪いほうへ悪いほうへと考えがいってしまう。

10人くらいの人が出て行くのを見た後、道具まで出したのに、やっぱりなんとなく乗る気になれず、カナハへ向かった。カナハには波はないだろうとはわかっていたのだが、どうしてガスティーなかぜの中あのリーフを歩く勇気が今日も出なかった。
落ち込みながらカナハへ向かうとすでにカナハにいたアンドリューが風はいいけど混んでるし波はそんなにないよ、でもこっちに来たからには出なくちゃだめだ。このままやめたら一日中落ち込んで終わるんだから、と言い切るので、あまり考えずに新しいカイトを出して出艇。
確かに波はなかったけどリーフにたたきつけられる危険もなく、風も安定していたので気楽に乗れた。アッパーカナハまで行ってみたが、このサイズでは波はちゃんと割れず、あちこちうろうろしてみたけど結局ロウアーズにもどってきた。たまたま少しの間風が弱くなったようでウインドサーファーがほとんど誰もいなくなる時間があり、小さな波だけど一人で乗れるものがたくさんあったので楽しめた。
短い時間だったけど、やっぱりアンドリューの言ったとおり出てよかった、あのまま出ていなかったら自分のダメ加減に夜まで落ち込んでいただろう。それにカイトも試せた。レインズの波があるときに新しいカイトを試すのは怖いのでカナハで試しておけば今度使える。去年のものと比べてパワーはあるのだが、カイトが上に行きたがる気がする。私は低い位置で動かすのが好きだし、特に波乗りしているときはボトムターンのときに上に行ってしまうとやりにくいので慣れるまでにちょっと時間がかかりそうだ。

数日前ジョーズが割れた日、サーカス状態だったとは聞いていたが、ただウインドやトウイン、カイトで波に乗るだけでなく、他の人と違ったことをしようとしている人も結構いたようだ。
一人は暗闇のなかジョーズの波に乗るというオーストラリアのサーファー、もう一人はスキーの道具でトウイン、これはチャック・パターソン、彼と初めてあったのは10年以上前のジャクソンで行われたエキストリームコンテストのとき、彼はスキーとスノーボーど両方に出て、混合で優勝していた。二人とも技術もあり、このサイズの波でリスクを負ってこういう挑戦をするということはすごいことだとは思うけれど、その反面、その裏に純粋に自分の限界をプッシュしようということだけでやっているのだろうか、という疑問も残る。事実二人ともその映像や写真はあらゆるメディアで紹介されている。目新しいことをすればメディアが喜ぶのは当然だが、それにあおられてもっとばかげたことをする人も出てくるのではないか、そんな心配もあるし、やはり、純粋な気持ちで波に向かわなくてはいつかは痛い目にあうようなきがする。こうやってここで写真を公開するのもちょっと複雑な思い。レアードやカラマならどうおもうのだろうか?たとえばあの日ジョーズはものすごい混雑で大変だったらしいけどフキパは一人も出ていなかった、もちろんジョーズのほうが波がいいけれど、もしも私が彼らほどの技術があったら混雑で波取り合戦が凄いなかで乗るよりフキパで乗りたいと思う気がする。実際昔はあれくらいの波でもでも風が吹いてれば乗ってる人はいた。ま、何も出来ないくせに意見するのは良くないと思うが。

2011-01-23

1月22日 さらにガスティーオフショア

さすがに今日はサイズダウン、とはいえたまに来るセットは十分大きく、マスト以上ある。。でも朝から嫌な予感、風が昨日に増してオフショアのような感じ。でも絶対今日は乗らないとさらに落ち込むので何とかして乗りたい。午後のほうが風が安定するかもしれないとすこしゆっくりめに出発し、12時ごろレインズ到着。予想通りフキパもレインズも見るからにオフショア、沖のほうは真っ白だけれどインサイドはかなりガスガス。
そのうえ大潮の引き潮でリーフが全面露出。去年の終わりにリーフを歩いて戻ってくるときに足が穴にはまり込み、そこにスープが押し寄せてくて足がスタックしたままおされて膝を痛めたことが頭から離れない。
波がサイズダウンしたので、待ち構えていたように今日は出る人の数もいつもより多い。一人ツインチップに10mのカイト、それにスキーで吹雪のときにかぶるような(あるいは銀行強盗をするときに使うような)ニットのマスクをかぶってロングパンツをはいた人がいたけどあれは何だったのだろうか?究極の日焼け止め?

みんな出るときに苦労していたので私もかなり緊張。何とか怪我したりカイトを落とすことなく安全な水域までいけた。案の定海はかなりガスティーでオーバー。インサイドでカイト落とさないようちょっと大きめで出たら、ブローが来ると、もう下らせながら走らないとどうがんばってもだめ、というくらいオーバーなときもあった。波自体はそれほど大きくはなく、ビーチから大きく見えたセットも、乗ってしまえば前にも何度も乗ったことのあるサイズで特にびびることはなかったが、もともとオフショアはとっても苦手で全然いいライディングが出来ないので良し!と思えるようなライディングは一本も出来なかった。
途中ボードと離れてしまったときあまりにオーバーでボディードラッグしてもどんどん下にひっぱられてしまい、なかなか板にたどりつけなかったほどで、これでは危険だとビーチに戻った。どう見ても沖は7mでオーバーだったのだから最初から5.5mで出ればよかった。
今日も母なる自然に締められて終了。でもせめてもの救いはとりあえず水に入ったということ。
やっぱりどんなことも地道にこつこつ練習しないと大事なとき、いざというときにぼろが出る。しっかりしなくちゃ。

2011-01-22

1月21日 Chicken chicken chicken

(フキパの丘から見たレインズ)
(フキパ)昨日思ったようなライディングが出来なかったので今朝は朝からやる気満々、風も昨日と同じくらい吹きそうだったので10時過ぎにレインズへ。11時きっかりに出れるように用意しようとすぐセッティングを始めたが、すでに一人出ていた。多分最近張り切ってるクルーザーだろう。彼の乗っている様子を見ると結構ガスティーな風に見えた。
5.5mを張ったはいいが、インサイドはまだ足りなさそうで波は昨日よりは小さくなったとはいえたまに来るセットは昨日くらいのサイズがある。
インサイドや波の間でカイトが落ちたりしたら大変だ、とすこし待機。その間にも何人もレインズの常連たちがやってきたが、風も良くないしと乗るのをやめたり別の場所に行ってしまった。クルーザーのほかに2,3人出たけれど皆結構すぐ上がってきてしまい、口々にものすごいガスティーでトリッキーなコンディションだという。やる気満々でエンジンをブオンブオンと吹かすだけ吹かした状態からだんだんモチベーションがしぼんで不安へと変化していった。
普段なら風が悪くても出るじゃないか、と自分でも思うのだが、どこか心の中に不安があるのだろう、こういうときはやはりその直感というかを無視して無理に出ると怪我をするのかもしれない、壮入っても自分の弱虫さ、チキンぶりに自己嫌悪、チキンを育ててるからって自分までチキンになってどうする!今日は絶対がんばるって昨日誓ったのに!と落ち込んだ。
結局ウエットを着た状態で11時前から2時ごろまで眺めた末やめてしまった。やめるころには風もものすごく上がってきてウインドサーファーもかなり出ていたが、皆オフショアの風のために波に乗るとかなりオーバーそうだった。でも特別うまくて慣れている人ばかりなので辛そうには見えず、皆すばらしいライディングを見せていた。特にマークアングロは人一倍スピード感があり、セットの波の掘れたセクションにまったく一瞬の躊躇も見せずに突っ込んでいく。レインズから見ていても彼だけはすぐにわかる。(波のトップにいるのがベーント)ちびっ子ベーントも凄く上手になっていた。このサイズでもしっかりいい波を捕まえ、エアリアルを仕掛けたりしていたし、波に乗るとものすごいオーバーだろうにちゃんと板を押さえ込んで乗っていた。(これもベーント、小柄な彼だとダブルマストくらいある)去年も凄いと思ったけど今年はさらに飛躍。

ああ、それに比べて私と来たら。あまりに情けないのでフキパで上手なウインドサーファーたちを見て勉強しようと丘で眺めていたけれど、なおさら情けなくなってきた。まあ、ただ気楽に楽しめばいいじゃないかといえばそうなのだが、やるからにはプッシュしたい、上達したいという気持ちがあるし、そこで一生懸命できないのなら今のようなライフスタイルを続ける意味もない。他の部分を犠牲にしてまで海を優先しているのだから、海に関してはとことんまじめに取り組んでいくべきで、普段からの練習が足りなかったからこういう日に自信が不足してしまうのだ。波が悪いときでもやっぱり少しでも乗ってると違うはずだ。
家に戻ってからも今日の自分の情けなさにうじうじしていたら、Tomorrow is another dayと横から声が聞こえた。
そうだよね、今日は仕方ないけど明日はがんばろう。

2011-01-21

1月20日 男らしい海

波サイズアップ!朝早くからなんとなく眠れず風もトレードがそよそよ、これは今日はカイト日和になりそうだ、と緊張する。何しろまともにカイとしたのはいつもことやら、最後にカイトしたのは年の暮れにツインチップ出してちょっとだけ乗ったとき。油断して吹っ飛ばされて両膝痛めたのだ。その前はほんとに思い出せないくらい乗っていない。風もなかったし、風が吹いたときも腰を痛めたいたりして乗っていなかったから、バハから帰ってきて以来2回くらいしか乗っていないはずだ。つまりここ3ヶ月くらいはまともに乗っていないのだ。

波はワイメアのエディーの大会を行うほどには大きくならず、マウイも多分10ftくらい。そしてウエストなのでアウタースプレックスで5-6ft、カナハはセットでオーバーヘッドくらいとそれほど大きくないがフキパはさすがにクローズアウトで誰もいなかった。
朝チェックしていたら、横で同じように波を見ていたフードをかぶったお兄さんがいたが、誰かと思ったらクアトロやシマーを日本で扱っている大先輩(何しろ私がウインドを始めたころからの知り合いで、当時私は高1の子供、彼は大学生でテニスのコーチをしてて、いつもきれいな女性たちを連れていた)の佐藤広美、こうちゃんだった。マウイにいたのをしらなかったのでびっくり。こうちゃんは誰もが認めるビッグウエイブライダー、多分誰も乗っていないこんなフキパでも日本からポンと来て乗ってしまうのだろう。
でも今日は私もコウちゃんもやめとこか、という気分で混まないうちのカナハを狙うことにした。

11時きっかりに出てしばらくはウインドサーファーゼロ、カイトが3名くらいでらくらくファンライディング。ただ波はあまりないうえにバンピー、オンがかっているのでソフトなカナハの波がさらにパワー無しになっている。でも恐怖感無しに気楽に思い切り突っ込める波だったので楽しかった。思ったよりカナハのサイズがなかったのでどうしてもレインズや他のところが気になって仕方がない、いつも一緒にレインズで乗ってる連中がここで乗っていないとなると、『やっぱりあっちが良くなってきたんじゃないか』なんて考えてしまう。混み始めたと同時にさっさと見切りをつけて上がり、ディランに電話をするとアウタースプレックスで乗るという。確かに今日の風向きならちょっとオンがかっているのでシュガーコーブからでも出やすいだろう。私もすぐ後から合流すると伝え道具を片付け車に乗った。シュガーコーブに向かっているつもりがぼんやりしていたら通り過ぎてレインズまで行ってしまった。風は吹いているし、セット間隔はながいので出られないことはないのだが波はほとんどクローズアウト。フキパならちゃんと選べば乗れる波もあるだろうがほとんどクローズアウト。フキパもレインズも誰も出ていない。普段の私だったらこのサイズならあまり躊躇しないで出るとは思うのだが、今日は今ひとつ自信がない。ずっと乗っていなかったせいもあるのだろうが。弱虫気分。
まあ今日はアウタースプレックスで皆と一緒に乗ろうと、今来た道をもう一度戻りシュガーコーブに向かった。ところが着いてみるとちょうど風がシフトしたのか、入りりこんだ湾の中はまったく風が入っていない。はるか沖で割れている波に乗っているディランたちはバンバン走っているし、多分7mでちょうどいいくらいだろうが、とてもインサイドを抜けられそうにないのだ。そのうえ周りには誰もいない。ずっと長い間考えた末、あきらめた。レインズに再び戻り、ここから出てアウタースプレックスまでダウンしていこうか、とも考えたけど、結局なんとなくやる気が出ず、尻尾丸めてかえってきた。

ずっと乗ってなかったのだから、無理して急にビッグウエイブの中出ても痛い目にあうから正しい判断をだ、引くのも勇気だ、という気持ちと、弱虫すぎる。びびって、努力が足りないんじゃないかという二つの気持ちの間で揺れながら、明日は絶対がんばってもう少しまともに乗るぞ、と自分に言い聞かせた。

(ジョーズ)

海はマザーオーシャンと呼ばれているが、今日の海は荒々しい男っぽい海だった。ちなみにフキパに誰も人がいない分ジョーズはものすごいことになっていたらしい。観客もたくさんにいたに違いない、ハナハイウェイからジョーズに入っていくところにも何十台も車が止まっていた。

1月19日 マウイに雪!?

寒がりの私は最近夜冬用の寝袋を羽根布団代わりに使って寝ているが今朝は特別寒い感じがした。フリースの長ズボンと長袖を来ていても足の先がひんやりしてくる感じで雨も降っていて波もあまりないので海に行くモチベーションが低かった。
案の定今日は特別寒かったようでハレアカラには雪が降り、朝数時間は頂上付近が白くなっているのが見えた。海では裸ではいっている人がいるのにウエでは雪が降ってるというのもなかなか面白いものだ。

お昼ごろから波は小さいけれど混んでいないカナハに行こうかと思ったが、オンショアが吹きはじめてキャンセル。でも前からやろうと思っていたレポート書きを数時間かけてほぼ終わらせることが出来た。

明日はエデイーアイカウのビッグウエイブの大会が行われるかもしれないと噂されている。トウインが始まってからアウターリーフでも波に乗れるようになり、下手すると60ft級の波に乗ったりする今でもやはりワイメアでのサーフィンは大いなるリスペクトと畏れをもって受け継がれている。
ワイメアで乗ってる映像を見るとあのサイズの波なのにどの波も4人くらい一緒にドロップしててほとんどの人が行きたいところにいけずにワイプアウトしているが、あんな恐ろしいところであれだけの人を相手に波取り合戦なんて考えただけでも恐ろしい。(もちろん人がいなくてもあんな波の立つ海にはつま先を入れるのだってごめんだが)日本からは去年に引き続き脇田プロが招待されている。心から応援したいところ。勝ち負けも大事かもしれないが、あの場所のあのエネルギーの中であの波に向かうということだけで、言葉では言い尽くせないほどの経験だろうな、と思う。彼とは会ったことがないのだが、ぜひ一度インタビューしてみたい人の一人だ。侍という言葉がとっても似合う人のような気がする。

ところで映画「180South」がとうとう日本でも一般公開される。クリスマロイが監督編集にかかわって出来上がったこの映画はサーフィン映画ではなく、(サーフィンも入ってはいるが)どちらかというと普段心の奥にくすぶっている冒険心をくすぐり、人生について考えさせられる映画で、サーファーでなくてもぜひ見てほしい映画だ。22日の東京をスタートに全国各地で上映される。そしてその映画にまつわる写真や文章をまとめた本も発売されている、映画だけでは見逃してしまいそうなすばらしい一言、エピソードなどがたくさんあり、大いに楽しめるのでこちらもお勧め。詳しくはパタゴニアのウエブサイトで見ることが出来るはず。

180゜SOUTH 上映スケジュール(2011年1月4日現在)

1 東京都 シネクイント 1/22~2/10 03(3477)5905 http://www.cinequinto.com/top.php
2 神奈川県 シネプレックス平塚 1/22~ 0463(25)2500 http://www.kadokawa-cineplex.co.jp/hiratsuka/
3 小田原 コロナシネマワールド順次公開 0465(45)5671 http://www.korona.co.jp/Cinema/odw/top.asp
4 千葉県 シネプレックス幕張 2/12~ 043(213)3000  http://www.kadokawa-cineplex.co.jp/makuhari/
5 埼玉県 シネプレックス新座 2/26~ 048(480)7171  http://www.kadokawa-cineplex.co.jp/niza/
6 埼玉県 シネプレックス幸手 2/26~ 0480(40)5000  http://www.kadokawa-cineplex.co.jp/satte/
7 茨城県 シネプレックスつくば 2/12~ 029(839)0000  http://www.kadokawa-cineplex.co.jp/tsukuba/
8 群馬県 シネマテークたかさき 順次公開 027(325)1744  http://takasaki-cc.jp/
9 北海道 シアターキノ 順次公開 011(231)9355  http://theaterkino.net/
10 愛知県 伏見ミリオン座 順次公開 052(212)2437  http://www.eigaya.com/theater/million/
11 愛知県 シネプレックス岡崎 順次公開 0564(72)6400  http://www.kadokawa-cineplex.co.jp/okazaki/
12 静岡県 シネプラザ サントムーン 順次公開 055(983)1800  http://www.shizukatsu.co.jp/cineplaza/
13 大阪府 シネ・リーブル梅田 2月 06(6440)5930  http://www.ttcg.jp/cinelibre_umeda/
14 大阪府 シネプレックス枚方 順次公開 072(809)2800  http://www.kadokawa-cineplex.co.jp/hirakata/
15 京都府 京都シネマ 順次公開 075(353)4723  http://www.kyotocinema.jp/
16 福岡県 シネ・リーブル博多駅 2月 092(434)3691 http://www.ttcg.jp/cinelibre_hakataeki/
17 熊本県 シネプレックス熊本 順次公開 096(375)6330 http://www.kadokawa-cineplex.co.jp/kumamoto/
18 沖縄県 桜坂劇場 順次公開 098(860)9555  http://www.sakura-zaka.com/

www.patagonia.com/japan

2011-01-19

1月18日 大人になってきたニワトリたち

波は気持ちサイズダウンしたものの、まだ乗ろうと思えば十分乗れるサイズ、でもここのところ毎日乗っていてちょっと疲れがたまっているので今日は半日乗って午後は家の周りの仕事や原稿に励もうと決めた。にもかかわらずなかなか家を出られずに、出発したのは9時半すぎだったと思う。
というのはニワトリたちが大騒ぎをしていたのだ。8羽のうち6羽は8月に生まれたばかりのひよこをもらってきて育てていたのだが、食べたいだけ餌もあげていたらリッパに成長して、大人の鶏とかわらない大きさになってきた。最近私たちに対する態度も変化したり、鶏同士の立場、力関係も多少変わってきたようにみえた。よそよそしいニワトリたちを見ながら、「ティーンエイジャーは人間もそうだからね」なんてちょっと寂しい気持ちで自分に言い聞かせたりもしていたのだが、今朝は特別に不審な行動が多かった。数日前に始めて小さな卵が小屋にあるのを発見、ついに子供たちが卵を生み出したのだ!でもちゃんと小屋で生んでいるのか、他の場所で生んでいるのかがはっきりしない。大人だけど一番小柄なテディーはもらってきた最初の数日は小屋で卵を産んでいたのに、それ以来ずっと卵が見つからない、きっとどこかに100くらいの卵が並んでいるのだろうとは思うのだがいくら探してもわからないのだ。

朝ニワトリたちがいつになくギャーギャーと泣き、(困ったとき、危機が迫っているときの泣き方)木の上に飛んでみたり、暗い場所を探していろんなところを探し回っている、これはきっと卵が生みたいのだろうと一生懸命小屋に連れ戻して、そこに居心地にいい卵を産む場所があることをしめすのだが、またすぐにでてきてしまう。家の軒下の壊れたトラクターの下にもぐってみたり、木材がおいてあるところの本当に小さな隙間に入ってみたり、大きな木の枝にとまってみたり、家の周りをぐるぐる回りながら、そのたびに私のいるところまで近づいては訴えるようにギャーギャー泣くのだ。卵と一緒にしたら失礼かもしれないが、私もトイレに行きたいのにトイレが見つからないときは本当につらくてあぶら汗が出てくるから泣きたい鶏の気持ちもよくわかるし、何とかしてあげたいのだが、いろんな場所を試して座り込んでは、ここもだめ、という感じでギャーギャー泣いてまた歩き回る。かわいそうでいてもたってもいられず見守らずにはいられなかったのだ。ようやっとすこし泣き声が収まったと思ったら、朝から何度もトライしていた場所に落着いていた。小屋にもっといい場所があるのに、と思いながらも、やっと長い時間落着いて座り込んでいるのを見て安心し、海に出かけることが出来た。(ズームでみるとこんな感じ)帰ってきたら小さなかわいい卵がポトンと落とされていた。
なんでも初めての経験は緊張するもの。よくがんばったね、と卵を見ながらいとおしくなった。でも毎日イースターのようにエッグハンティングするわけにも行かないので鶏小屋の中を気に入ってもらうよう卵が産めるセクションを増やしてみた。子供たちの中でも一番のお気に入り、スモは(何しろ親友の子供にちなんで名づけたくらいだから)いつも平和主義でやさしい。ここでもいい子ぶりを発揮、唯一何も言われずに生むべき場所にしっかり産んでくれている、彼女の卵を淡いグリーンでとってもきれいだ。海についてみると皆もう上がったのか人はほとんどいなくて約10人、そのうえ風もちょうど落ちてきたらしい。波もなんだか結構ある。人がいないとこんなに も違うものかというくらい皆がニコニコで波も乗り放題、ちょっとオンショアが入ってきたけどコンディションがそれほど良くなくても人がいない今日のほうが ずっといいからなかなか終わりに出来ない。フミさんも来ていた。普段フミさんはレフトのほうで乗っていて私はこんでいるとライトの端っこのほうにいるので 会うことはほとんどないのだが、10人しかいなければ彼女の姿はすぐにわかった。フミさんは母親、主婦業、そして他のもろもろの仕事など大忙しなのにいつ も何とか時間を見つけては海に入っている。今日もほんとに嬉しそうに乗っていた。どんなに短い時間でも海にちょっと入るだけで一日の充実感が違う。海が近 くにあるという環境に感謝しなくっちゃ。
超人ハルクのような筋肉マン、チャックパターソンもあさってからの巨大なうねり狙いでマウイ入り、波に乗ってるのはキースとコナーのバクスター親子。波は小さくても少人数で楽しめた。ちょっとだけ乗るはずが結局かなりの時間乗ってしまった。

2011-01-18

1月17日 Better than Yesterday!

(お父さんになったディラン、この新しいジミーのボードはめちゃくちゃ評判がよく、出たとたんこれを使う人が一気に増えた。8ftなのにディランのような体格のいい人にも十分の安定感があり、それでいてぐりぐり動くと皆が気に入っている)
朝起きるとちょっと海には風が入り、波も小さめ。そのうえ今日は月曜だけどマーチンルーサーキングデイで祝日、これは今日も混むだろうとあまりモチベーションが上がらないまますこしのんびり出動。
カナハでフラストレーションをためるのも嫌なのでまずはボーンヤーズへ。3人だけですこし楽しんだが、ボーンヤーズにはちょっとセットのサイズが大きすぎてあちこちで割れてしまいアウトにでるのがかったるい。それにカナハもそれほど混んでなさそうだったのでカナハに移動。
思ったよりずっとすいていて昨日とはまったく違う雰囲気。昨日は最高で85人を数えたという人がいたが、今日は20人くらい。波がサイズダウンとはいえ昨日よりコンスタントに波数があったので選り好みをしなければ結構休みなく波が取れて十分楽しかった。最初のうちはちょっとオンショアが入っていたけれど気になるほどではなく、そのうちその風すらなくなってきてきらきら。(昨日も今日も朝早くから来ていたハワイアンでロングボードの上手なマカ、ラハイナで学校の先生をしているのでほとんどのサーファーたちのことを生徒として知っていて、海でもとってもアロハな雰囲気を出して乗っている)

ほんとに期待しないで行くと結構いい思いが出来たりするからわからないものだ。
久しぶりにダウンウインド仲間のデビンとも一緒になったし、やすべえが今日も来ていた。今日はご主人様は仕事なので一人でサーフィン。あたおたしながらも一生懸命がんばっていた。私もサーフィン始めたころはショルダークイーンと呼ばれるほど端っこキープであせってパドルするせいで酸欠で頭が痛くなったりしていたっけ。だから気持ちはよくわかるのだ。

今日は残念ながらカメラの電池が調子悪くてスイッチ入れてないのにオンになったりオフになったりその性ですぐ電池切れ、もう何台もこのカメラ調子が悪くなって買い換えているけど、これも修理しないとだめなのかなあ。それでも手軽に使えて気軽に楽しめてみんなに喜んでもらえるのでこのカメラばかり使ってしまう。

ところで何日かまえからちびっ子ニワトリたちがちっちゃくてかわいい一口サイズの卵を産み始めた。生みたそうにそわそわしていろんな暗いところにごそごそ入ってみたりしている様子がかわいいが、皆しっかり小屋の中で産んでくれるようしつけるにはどうしたらいいのだろうか、あちこちに生んじゃうと毎日エッグハンティング状態で大変だ。

1月16日 混みすぎのカナハ

オアフ島ではワイメアが割れているというのに、マウイの波はそれほど大きくない。典型的なウエストスウエルだ。フキパは結構大きくて通り過ぎたとき風もなくとてもきれいだったが、沖に数人サーファーがいるだけなので大きなセットが来るのだろう。レインズにもスタンドアップパドラーが4人いた。ウエストスウエルのときはセット間が長く、あまり見ないでフラットだとおもって出て行くと急にでっかいのが来てびっくりすることがあるのだ。フキパでクローズアウトセットがこないのにこれだけすいてることはまずないのでおそらくセットはかなり大きいのだろう。
今日はこれから大きくなる予報なので迷わずカナハへ。カナハはマウイ全体のなかでもウエストスウエルが入ってこない場所。ウエストマウイマウンテンにしっかりブロックされてしまうのだ。フキパで6ftあってもまったくフラットなこともある。期待していたほど大きくはなかったがまあセットは十分サイズがあったのでしゅってい。ところがおもったほど波は来ない、そのうえものすごい人。日曜日だということもあり、波も手ごろで怖くないからか、ほんとに凄い混雑。これでも波数が多ければいろんなところで割れるので順番が回ってくるのだが、今日はほんとに回ってこない。インサイドでおこぼれをもらおうとか、脇のほうで、シフトしてきた波を、いやピークで最初の2本くらいに皆いっせいにパドルしてインサイドに行ったあと最後の波に乗ろうとかいろいろ作戦を変えてみたけどなかなかいいのには乗れない。最後はもうあきらめてカメラマンに専念、インサイドでセットが来ると巻かれながらも写真を撮った。(ゲイルはいつもインサイドの人のいないところでスタイリッシュに乗るロングボーダー、後ろにずらっと並ぶスタンドアッパーの数に注目)(久々に会ったドレクスラー兄弟、混雑を避けて隣のボーンヤーズで乗っていた)

マウイで一番サーフィンしている主婦として有名なカナちゃん、彼女は混んでいてもいつもしっかりいい波をとってリッピングするのだが、さすがの彼女ですら「最初の一本乗るのに40分待ったよ!」と言っていた。その次に小さめのを一本、3本目でビーチに戻ってしまった。
上手なロングボーダーで必ず一番いいところからセットの波に乗ってくるおじさんたちも今日はスタンドアップの群れをよけながら波に乗ってもその前に3人くらいのスタンドアップにドロップインされていて、目を覆いたくなった。(この写真一番奥に60歳のロングボーダーのおじさんがピークからテイクオフして乗ってる。混んでいて仕方ないよって苦笑いしていたけどこれじゃあスタンドアップHaterが増えるのはしかたがない)
セットはほとんどすべてパーティーウエイブ。
混んでるときはドロップオーケーという雰囲気が出来てしまうと結局皆がそれをやりだして、そうなると結局皆が乗って誰もがまっすぐにしかいけずイライラが募り、その結果海の雰囲気が悪くなる。待ち時間が長くても私だったら長く待っても自分の波は邪魔されずに乗りたいし、人の波にもドロップだけはしないようにしたい。スタンドアップに乗ってる私ですらこれだけ乗れないのだからインサイドにいるショートボーダーはほんとに大変。だから途中でいいところにショートボーダーが待っているときはその波を降りて譲るようにしている。毎日同じ場所で乗っていると、どのひとがWave hogかわかってくるし、どの人が平気でドロップするかもわかる。いくら上手でもセットに乗ってまた戻ってくるかこないかのうちに次の波に周りを押しのけて乗るのは、かっこ悪い。(途中やすべえ発見、人ごみのない海でダーリンと一緒にワンマンカヌーを楽しんでてとっても素敵!)

いったんビーチに上がるとテディーたちローカルボーイズがBBQをしているから来い、との電話。彼らが車を止めている駐車場に向かい、BBQをご馳走になってから再度海へ。(夕方も同じくこんな感じ)
朝が混んでいたので午後は皆疲れてすくかなと期待していたが、残念ながら午後オンショアが吹いたときだけはすいていたが、その後また混雑。パーティーウエイブ炸裂。
でもまあ、人の振り見て我が振りなおせ、いい勉強をさせてもらっている。

混雑はひどかったけど、気持ちをリセットして波乗りにこだわらずみんなの写真撮ったりいろんな話したり出来て私なりに楽しめたからよしとしよう。

2011-01-16

1月15日 嵐の前の静けさ

波は小さくなり、朝は風がなかったけれど午後から少しずつ吹いてきた。
明日から巨大なうねりが来る予定で、オアフからも結構な数のビッグウエイブを狙うサーファーたちがマウイにやってくるらしい。
今シーズン最初のジョーズ級サイズになる。そしてその後もいくつか大きなうねりが続いてくる予定。
あんまり大きすぎても私には大きすぎちゃって何も出来なくなる可能性があるが、ウエストスウエルだからマウイ、特にカナハはウエストマウイやモロカイにブロックされてあまり入ってこないだろうし、できるのではないかと期待している。

今日は結局仕事をするために家にいたのに一番しなくてはならないことには手がつかず、畑仕事や洗濯、鳥小屋掃除などをして過ごした。お客さんが一気にいなくなったらちょっと気が緩んで疲れが出たかな?

2011-01-15

1月14日 Surf till very last minute

朝から風なし、波もサイズダウン。ホキパを見に行くとかなり小さめで私たちにパーフェクトなくらいの波、だが、混んでいるので別の場所を探す。ママスをチェックするとこちらは3人くらいしか入っていないのでここに決定。
ママスフィッシュハウスのまん前は上手なショートボーダーの邪魔になると困るので誰もいない隣のサンライズへ。私はタバルスからパドルしていき、彼らはママスフィッシュハウスの前からパドルアウト。大きくはないしフキパとは比べ物にならないけど、遠くに見える人の多さに、たった4人のなかまで一つのポイントを独占できる気分良さを味わう。途中でショートボーダーの女の子が二人出てきたが、彼女たちもとってもフレンドリーで6人で譲り合い、歓声を上げながら1時間ちょっと楽しんだ。
コートニーたちは今日は12時の便に乗るので11時までに飛行場に行かなくてはならない。まさにぎりぎりまで海に入り。シャワーもないので潮だらけのままそのまま飛行機に乗った。

今までいろんな友人が遊びに来てくれたけど彼らほど熱心で短期間に上達した人はいなかった気がする。この3週間本当に楽しかった。最初は水が怖いなんていっていたトビーが最後には早く海に入りたくて夜興奮して眠れなかったり、サーフムービーを見てイメトレしたりと完全にはまっていておかしかった。上達振りもこのとおりはじめはメローな小さな波でもテイクオフできずに置いてかれていたのに、今日はどちらかというとショートボードにいいようなスティープなテイクオフもメイク、ヘッドサイズの波にもまったく躊躇せずにテイクオフするようになっていた。去年あまりにマウイが気に入って今年は2ヵ月半ここで過ごしたショーンも昨晩雪が積もるユタ州に帰っていった。さて、次なるお客さんは誰かな?

2011-01-14

1月13日 Brown water

昨晩はものすごい雨と雷。朝起きたときもまだ雨が降っていた。寒いしあまりモチベーションが上がらなかったが、風がなければもったいないから海に行こうとおもっていたが、風はなかったけどカナハには波がなかった。そのうえこの間シャークアタックがあった日と同じくらい茶色い水が海に流れ出ている。明日のお昼ごろの便で帰ってしまう私の友人たちはとにかくどこでもいいから波乗りしたいと午前中ずっとドライブして探しまくっていたようだが、カナハは洪水で道すらクローズ、パイアも上の写真のとおり暗くて洪水にちかい感じ。

その後すこし雨がやんだので結局混んでるフキパでちょっと乗ったらしい。

私は今日こそいろんな原稿を仕上げてしまおうと机に向かっていたが一日中机に向かっていたわりには全然進まなかった。集中するときは集中して仕事する、これが出来なければ遊びだって集中できないだろう。もっとしっかりしなくっちゃ。