2015-11-13

11月13日 13日の金曜日

午後遅くになるまでことの重大さを理解していなかったけれど、フランスで大惨事が起きたらしい。

1日いろんなことを考えなんとなく、暗いもやもやした気持ちでいた。9/11のときを思い出した。あのときはもっともっとショックで、かなり気合を入れていた大会の初日だったけれどキャンセルになり、かと言って海に入る気持ちにもなれず友人と二人で地球の反対側にいる家族のこと、そしてその日に起きた惨事について考えながら涙したのを覚えている。

今回なぜそれほどショックでなかったのかと考えると9・11以来、結構似たような痛ましいことがちょこちょこ起きててそれほどショックじゃなくなってしまってるからなのかもしれない、それはそれでほんとに恐ろしいこと。負の連鎖、敵意の連鎖ほど怖いものはないと思う。何より、敵意、悪意を向けられた惨事に対して復讐を返してもそれが問題の解決につながったことはおそらく一度もないだろう。それどころかやられたらやり返す、さらにひどいことをしてうちのめす、とどんどん亀裂は大きくなり、傷つく人は増えていく。

フランスだけではないことも知った。もっとも今回のフランスでのテロだってシリアでの度重なる攻撃に対する報復的意味合いもあるのだろう。
パレスチナ、トルコ、とにかく世界中でいろんなことが起こっていて、そこに巻き込まれているのは政治屋テロを動かしている人ではなく、平和が訪れることを切望しているであろう、一般市民。

平和なところにいて、安全で、素晴らしい心の優しい家族と友人に囲まれて幸せに暮らしている私には、わからないものなのかもしれない、でも分かりたいとも思わないし、良心が大事だという自分の信念は変えたくない。
今回のテロでさらにフランスや、あるいはアメリカが報復措置をとったり、戦争への引き金を引いたりしないように、心から願っている。

夕方ハイクから家への帰り道西の空に低く垂れ込めた黒い雲はなんだか私の心を映し出しているようだなあ、と思いながら運転していたのだが、しばらくたってふと上を見るとその雲が風で少し吹き飛ばされて少しだけ切れ目ができ、そこに針のように細い月が顔を覗かせていた。限りなく細いんだけどその光は黒い雲の中から存在を主張するように強く輝いくその月を見て、なんだか励まされたように感じた。
暗く分厚い負のエネルギーの雲の中でも、埋もれることなく、細くても小さくても、頑張って輝き、心温まる存在でいる努力をしよう、そうすること以外できることはない、と気持ちが楽になった。自然はいつも大事な教えを必要な時に与えてくれる。自分さえその教えを受けられるよう心を開いている限り。
MAHALO KE AKUA

今回フランスのテロで亡くなられた方、愛する人を失った方、そしてテロをすることが正義なんだと教えられつづけ洗脳され続けている若者たち、そしてパリだけじゃなくて世界中で悪意や敵意と真っ向から向かうことを余儀なくさせられている人たちの全てが雲の中でも輝く月を見つけられますように。

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