2014-02-20

2月19日 海の学校

(宮崎のビッグウエイブサーファーひろなり君)
今日もノーウインド、昨日から波がサイズアップしていたので起きて家からチェックするとピアワンがちょっと割れそうな感じ。本来のアウトで割れる感じではないのだが、北よりのうねりだからなのかきれいにラインアップしているようにも見える。マウイに一ヶ月滞在中の四国のシェイパーであり、ビッグウエイブサーファーの櫛本さんがここがブレイクしたら乗りたいなあと前から言っていたので『大きくはないけど空いているし乗れるかも』とレポート。しばらくたってから、櫛本さんの板に乗っているサーファーのひろなり君からも電話で、二人でピアワンにでてみると連絡があった。
最初は家から望遠鏡で見ていたのだが、風はこれ以上穏やかにはなりえないほどで、波も私でもあまり怖くなさそうなサイズそれでいて大好きなピアワンで乗れるのだ。もう冬も終わりに近づいているし,後何回スウエルが来るかもわからないし。テイクオフしようとハードに漕ぐのは無理だけど力を入れずにゆっくり沖にいって二人が乗ってるのを見るくらいならやってもいいのでは?
だってかずこさんも漕ぐのはやめといた方がいいけど正しい立ち方でボードのうえでただ立ってバランスをとる練習をすればいいトレーニングになると言っていたではないか?!
となんだか無理矢理せいと浮かさせた気もするがもうこの天気と波に我慢ができずに車でビーチに向かった。
もうずっと漕いでいないので力がちゃんと入らないし、かといってあまり入れると腰にくるので力を入れずに、前傾にもならず、ビギナーが漕ぐような感じで漕いで沖まで出る。こんな風に腰をかばって漕いでいたらまたさらに悪いくせがついてしまって良くないなあと思いながらも目はキラキラ光る波の方に釘付け。
ピークには櫛本さんとひろなり君の他にもう一人今まで見た事のないローカルの人がいた。これだけの人数だからとにかく好きな波を取り放題。大きくはないので、ギリギリ割れるかわれないかのサイズではあるけれど割れれば充分パワーがある。私は腰のためにも巻かれない位置でちょっとシフトして入ってきた波を狙いながら皆の写真を撮ったりしていた。

ひろなり君
櫛本さん
ちょっと小さすぎて、期待はずれだったかなあと心配したけれどこの雰囲気と混雑のなさを気に入ってくれたようだ。
『普段四国でやってるところにも似てる』と言っていたけど、いやいや、私は彼が言ってる場所がブレイクしそうなくらいの大きさの時に見た事があるのだが、ピークに辿り着くまでの距離が似ているだけで、四国のポイントはもっともっと恐ろしそうなところだった。(私はその場所を日本のジョーズ、そして石垣のスポットを日本のチョープーと認識している)だまされないようにしないと笑

そんな感じで交互に波に乗っていたらボフッとなんだか大きな爆破久遠みたいなのが聴こえた。びっくりしてそっちを見るとものすごく近いところに大きな鯨の背中がどかんとあらわれた。あまりに近くてびっくりしたけど全く威圧感はなく、どちらかと言うと、挨拶に来てくれたという感じ。潮を吹き、少し沈んではまた浮かんで、を何回か繰り返していた。あわてて写真を撮ろうとしたけどなかなかこういうのってシャッターチャンスがむずかしい。ひろなり君のバックに鯨が入るように記念にとってあげようとしたけど残念ながらほんのうっすら黒い影が見える程度にしか写ってなかった。
海の左上の方なんだけど、わかるかなー?
でも鯨がでてきたとたんそれまでメローだった空気はさらに穏やかに、波乗りじゃなくて海にいるという事、自然に抱きかかえられているんだという事を体で感じられた。多分私だけでなくその場に板皆がそう。頭を水中につけると鯨の鳴き声が良く聞こえる。
What a wonderful world we live in ! with whale, sharks, trees wind, and everything around us!! 感謝の気持ちが体から溢れ出る思いだった。
腰が痛いのに櫛本さん達と一緒に海で過ごしたくて、ちょっとでも波に乗りたくて無理して出てきたけど、鯨がぶおーと顔を出し
『まあ、無理しなさんな、人生長いんだから。時間って言うのは一日24時間という人間の都合に合わせてもので動いているのではなく、もっともっとおおらかに動いているんだよ」と教えてくれた気がした。鯨さんありがとう、という気持ちだった。
鯨からのアドバイスもあったことだし、だんだん腰に違和感を感じ始めたので最後に一本乗って帰って来たが、正味1時間くらいだったのでは?ほんとに短い時間だったけれどこれが今の私の限界、ビーチにつく頃にはピキピキ電気っぽい痛みが走るようになっていたからかえってきて良かった。
腰のストレッチもかねてその後ゴミ拾いをしながらビーチを少し歩いたけれど、誰もいないビーチのど真ん中に巨大な亀が甲羅干しをしていた。
『焦っちゃダメダメ、着実に直せばウサギにも追いつける。潮の流れに逆らって無理しても無駄だから』と身動きせず目だけこちらに向けてそう励ましてくれた(気がする)
亀にも感謝してちょっぴり痛くなった腰をひどくしないように大事にしながら帰宅。
海はいつでもいろんな事を教え、いろんな先生を送り込んでくれる。私のようになかなか学ばない出来の悪い生徒にも辛抱強く何回でも何回でも教えようとしてくれる。

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