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彼の言葉で言えば、 (19日に季節の変わる境界線を見た、明るい側が夏でこのくらい側が秋、気温がぐっと下がり雨が降ってきたそうだ)だったそうな。
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寝不足が続いていて朝起きるのがつらかったけど起きたら昨晩まで吹いていた風が止まっていた。このまま寝ていたいけどこれはチェックするしかない、と6時ごろいってみるとほんとに風がなく波もある。そのうえ由比ガ浜だけでなく沖のポイントも割れていそうだ。
7時に予定していた用事も10時に変更になったので大急ぎでしたくして海へ。でもさすがにすごい混み方で、家の前からスタンドアップで沖まで出るだけでも勇気がいるほど、大勢のサーファーが2メートル間隔くらいに海全面にいるなか顰蹙浴びたり怒鳴られたりしませんように、大きなセットでまかれて誰かにぶつかりませんようにと祈りながら、すみませーん、お邪魔しまーす、とお辞儀しながら沖に漕いだ。
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逗子に行くか近くのポイントに行くか迷ったが、たぶん逗子は混んでいるし、近くのスポットはいつ行ってもフレンドリーな雰囲気でドロップインとかもないのでちょっとサイズが微妙だったけどそっちに行くことにした。漕ぎ始めたとき誰かがいいサイズの波にテイクオフするのが見え、一気にパドルに力が入った。
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スタンドアップが3,4人、そしてロングボーダーが3人ほど、みんなとてもにこやかで譲り合っている感じ、この夏じゅう会えずにいた坂ノ下の明憲もいた。彼が初夏の台風で乗ったここの波の動画を見て、こんな波が来たときは自分の板で乗りたい!と思って今回はマイボードを持って帰ってきたほどで、ぜひ一緒に乗りたいと思っていたのだ。最後の最後にやっと会えた。
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最初のうちは何本かいいセットが来たけれど潮が満ちてきたのかだんだんあまり割れなくなっていった。そんな中で忘れたころにポツっと来るセットは一番いいところで待ち構えている明憲が乗っていく。別に躍起になって独り占めしているわけではなく、譲ろうともしてくれてるのだが、私たちは彼ほどわかってないからいる場所がよくないのだ。それでも最初に乗ったセットの波はカナハよりロングライドができたくらい長く乗れた。最後にもう一回波に当たり、長かった日本滞在のいいフィニッシングができた。本当にすばらしい夏だったな。
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家でパッキングしていたら明憲がお土産を手に寄ってくれた。坂ノ下の仲間は私が子供のころからお世話になっている人ばかりで、当時とまったく変わらない、みんな風や波が良くなればどこからともなく現れる、それを20-30年続けていて、いつもにこやか、ショップ同士も仲がいい。坂ノ下に行くと、子供のころの気持ちに帰れる、そんな自分のルーツ的場所なのだ。だから、そこのみんなが優しくて、海を愛し続け、遊び続けているのは私にとってとても嬉しいこと。
今回の日本は本当に日本のすばらしさ再発見、そしてすばらしい仲間の再確認、新しい仲間との出会いに満ちた滞在だった。東北でも多くの仲間とすばらしい時間をすごせたし、いろんなことを語り合った。鎌倉の夏はびっくりするほど盛り上がっていた。八重山の優しいみんなと色鮮やかな自然、そして島独特ののんびりした空気、北海道の懐かしい熱い仲間と大切な友人とのお別れ、知らなかった場所でのすばらしい波との出会い。御前崎や富士川や丹沢、千葉でもいろんな人と一緒にすごせた。パタゴニアのイベントでも各地でいろんな人に会えた。結局のところ、私にとって友達は最も大切なもので、一緒に過ごす時間や思い出が私の持ってる一番の財産なのだ。
大震災は自分の中にある日本人の血を揺さぶり、日本人であることへの誇りや思いを強くさせ、また日本のすばらしさを実感させてくれるきっかけになった。
これからも日本は大変だろうけれど、良心で行動していけばきっとすべてがうまく行くような気がする。
I love Beautiful Japan!
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