2011-04-06

4月5日 True heroes

朝いろんななサ-フレポートをもらった結果、取材記事に必要なタイプの写真が取れそうなところがなく、結局夕方集合ということになった。フリーになったとたん、大急ぎでカナハへ!今日も波がよさそうなのだ。
行ってみるとかなちゃん、やまちゃん、あっ子ちゃん、みんないる。もちろんほかにも他ークンさんの人がいて混んでいたけれど、それでも端っこのシフトするピークで十分楽しい波に乗れた。これくらいのサイズがあるといろんなところで割れるのでインサイドで待つ人、沖で待つ人、いろんなところで乗れて人数もバラけるからいい。久しぶりにやまちゃんポイントと私が命名したわかりづらいピークでやまちゃん本人がショートでテイクオフしているのを見ることができた。あやちゃんとかおりちゃんも登場、かおりちゃんはロングで出てきてて、「めっちゃくちゃ楽しー」とニコニコたくさんの波に乗っていた。ショートやクリーンなチューブとかにこだわらずどんな波でもどんなボードでも楽しめるところが彼女のすばらしいところでもある。

3時間ほど乗ってからやることもたまっているので終了。3時半にサウスで撮影の待ち合わせなのでそれまで再びクリスピークリームで仕事。ここんところドーナッツづいている。
でもいろいろ仕事がはかどった。大きな机とベンチシート一杯に荷物を広げコンピューターのコンセントも電源に入れての仕事だけどまったくいやな顔されることなく、また店員さんのトレーニングの様子を見ていてもすごくしっかりしててフレンドリーさ、気配りを強調しているのを見ていると日本のお店みたい。いつ行っても店員さんの感じがいいし、お気に入り。これでスープとかもあればもっと通うんだけどな。

その後サウザンピークスへ。少しずつ日が傾き始めた時間、かおりちゃんはかおりちゃんにすっかりなついて離れない滞在先あやちゃんちの子供たちと一緒。彼らも海ではしゃいでいた。普段は怖がって嫌がるのに、かおりちゃんと一緒なら、とタンデムもしてくれ撮影協力。
波はいまいちだけれど香ちゃんの存在感と夕方の美しい光、そして無邪気な子供たちと、楽しく撮影させてもらった。とにかく今回かおりちゃんは第2のふるさと的なマウイで、多くのマウイ在住の仲間にすばらしい印象を残して帰っていった。波乗りはめちゃくちゃ上手で、飾り気がなく、とっても純粋で、子供が大好きなナチュラルなかおりちゃん、みんながまた来てくれることを楽しみにしているから、早く戻ってきてね!

さて、ここ数週間日本のことで頭が一杯であまり海に入れていなかったが、日本の状況もどんどん変化しているようだ。もちろんほとんどよくなっていない環境の中不便で大変な暮らしを続けている人も多いふが。
(将平プロ at 仙台新港、将平くんの昔のブログからお借りしました)
地震が起こってからすぐに頭に出てきた荒浜のベアフットサーフショップと越後ファミリー。彼らは文字通りすべてのものを流されたが命だけはみんな無事だった。地震後5日ほどたってからどんな状況だったのか淡々と語られた文章がブログに載ったが、そのときこれは世界中のサーファーに知ってほしい、いやサーファーだけでなくたくさんの人に読んでもらうために英文にしたいと思った。その後マウイデのことで忙しすぎて訳する時間がなかったのだが、それから3週間たち、今度は今度はその後の彼の心境などをつづったものが載せられ多。この数週間、いろんな葛藤があっただろうし、j不安や恐怖、そして周りへの気配りと自分自身の思いなど頭がパンパンだったことだろうと思う、その上で、批判がでることも覚悟しつつブログに載せた文章だと思うが、私は涙が出るほどうれしかったし、感動した。本当に立派な人だ。荒浜に行ったときにこういう家族がいるからこの浜の雰囲気はすばらしく、みんながフレンドリーで変なローカリズムはないもののしっかりルールは守られているのだな、と感心したのだが、まさに、こういう大変な時期だからこそ彼らの人格が浮き出て見える気がする。

「父は常々『自分には波乗りしかない』と言っていたことがここ数日に私の心にも芽生えた
こんな時にサーフィンなんてと他人に批判されようとも
何を言われても自分という物を大事にしたい」

「海に帰ってみて
改めて私は自然の中で生き
生かされているか思い知らされた。」

自分には海、サーフィンしかないのだ、と書いた彼のブログ。先のことを考えるとあまりにいろんな課題が目の前に押し寄せてきて途方にくれてしまうかもしれない、でも自分を気持ちに整理をつけ一歩を踏み出している彼がブログの文章に見えてくる気がした。今回のことで被災されたかたがたの本当の強さとやさしさには大いに学ばされている。

西田崇君はスノーボードのプロで、14歳、中学2年生のときにマウントフッドのスノーボードキャンプであったのが最初、悪ガキっぽいけど真はとっても優しくて素直でいい子だったし、そのとき来ていた中2のキャンパーはとっても仲良く、その後も岡君、シゲチャン、ゆう君、トモ、とみんな大活躍だった。(被災地のお手伝い、右が崇、彼のブログから拝借)
特に崇はその後オリンピックにも出て、日本を代表するライダーとしてショップを経営したりブランドを立ち上げたり若手や東北のシーンを盛り上げたりといまでも大きな貢献をしているのだが、今回の地震があるまで連絡もしていなかったし、長いあいだあってもいなかった。でもみんなが心配で安否情報を調べていたときに彼ができる限りの安否情報を集めてブログで発表しているのにぶつかり、以来彼のブログをフォローしている。団体に属しているわけでもなく、そのぶんスノーボーダーのネットワークを駆使して情報を集めたり交換したりして本当に必要な場所に必要なものやヘルプを届けるまさにグラスルーツの活動デブログを見ていても寝る暇を惜しんで動いている様子がよくわかる。

4月のスノーボードのイベントを開催するに当たって彼はコメントしている。
PRIVATESESSION4月開催について。
今、このセッションを開催する事に僕はなんの迷いもありません。被災地への支援物資や義援金の協力を、参加者の皆様にお願いする予定もありません。それは僕自身も被災地に住む1人だからです。(一部略)
僕が今回のセッションで行いたい事。当セッションの軸「スノーボーディングの楽しさを伝える」は勿論ですが、「個人が遊ぶ事と震災への考えや行動は別の物」という事です。
「僕は20年滑ってきました。恥ずかしいですがスノーボードと、スノーボーディングから得られた事しか知りません。
僕が本気でお伝え出来る方法は、やはりスノーボードを通じてしかないのです。



スノーボーダーとかサーファーとか、普段はふらふらして仕事もせずに山や海に言って、と馬鹿にされたり、評価されなかったりすることもあるけど、こういうときに人のために躊躇せずに動けるハートを持った仲間たちがたくさんいる。そしてその仲間同士で協力し合って大きな力になってるのを見ると本当に誇らしい思いで一杯だ。

遠くにいて余り力になれないけれど彼らのような真の強さと優しさを体で一杯表現してくれている人たちを知ったら周りだって何か力になりたいと思わずにはいられないはずだ。

彼らのブログはこちら、
越後将平プロ
西田崇プロ
ぜひどんな形でもいいので応援してあげてほしいと思う。私も心の底から彼ら、そしてそのほかの多くのがんばってる人たちを応援してます。
いろんなところで表に出てこない、真の勇気と強さがあふれている。日本ってすばらしいな、日本人でよかったと感じる毎日だ。

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