2016-12-26

12月26日 もらい損ねたクリスマスプレゼント

自業自得だが、調子に乗ってトレーニングして肩を痛めたせいでここ数日のカイトコンディションを逃している。
ノースショアではパイプでものすごいプレゼントが送られてきてて、それをもらうべきサーファーたちがスコアしているようだ。
こっちの動画でその日のハイライトを見ると、メイソンホーのtubeif the dayのほか、いつもの大御所、ケリー、ジェイミーオブライエン、ジョンジョンなどと一緒に脇田さんのとてつもなく奥、沖からテイクオフして限りなく深いバレルに突っ込んでいくライディングもでてきた。波伝説のきんちゃんのレポートでは彼は夜明けから10時間ぶっ通しで海に居続けたらしい。それくらい強い思いでこういう日を待ち続け、そのために日頃から努力を欠かさないのだ。
こういう人が日本にいることを心から誇りに思い、彼の凄さ、年齢や体型などを一切言い訳にせずあんなにすごいことを成し遂げている先輩を見本に自分も頑張ろうと同じ熱意で頑張ってくれる若手が出てくることを期待したい。

さてマウイはウエストスウエルに強いトレードだとサーフィンはイマイチ、でもウインドやカイトサーファーには最高のプレゼントがホキパに届けられていた。
私はせっかくのプレゼントをもらえなかったけれど、こちらも常連メンバーがリッピング。

Ian Gentil 
kaiはやけに長い板。ジョーズのガンボードに乗って練習していた。
そこまで大きな波でもないのになぜ?この理由はただ一つ(ただ一つではないかもだけど、笑)次のピアヒが割れるときに、さらにマヌーバーを意識したライディングをしようと思ってるに違うない。すでにこのあいだのピアヒチャレンジでもほかの誰とも違うサーフィンをしていた。リッピングしたりカービングしたり。彼のさらなる高みへ向かいたいという情熱は子供の頃から今までほんとにほかに人には見られない強さを感じる、そしてそれが彼の武器であり強みなのだ。
その後はウインドも
ちなみに彼の弱点は「休めないこと』笑

アロハのチャンプ、ケビンもリッピング、冬の波が大きいときに必ず出てくる彼、そして冬は誰よりも乗っている気がする。だから現役を退いて、若くもない彼が優勝しても私は全く驚かない。

そんなわけでいつもこうやってトップにいる練習たちがなぜトップにいるかを目の当たりにさせられ、自分がなぜ上達しないか、反省させられてばかりいる、が、諦めてはいけない、遣り過ぎ症候群をいつかは卒業し、調子に乗って自分の体力を過信することのないよう気をつけよう。


12月26日 想定外だらけの1日

いつも私はやりすぎる。
108回の太陽礼拝も肩が痛いなあと思いながらもやり通し、できたじゃんといい気になり、翌日も肩がちょっと痛いけど楽しすぎてみんなと一緒に肩を鍛えるトレーニングで結構無理をしながら頑張った。
それでも翌日たいしたことなかったので、なんだ、結構できるじゃんと思っていたら昨日の午後から痛くなってきた、それも急激な痛みというより腱鞘炎的な痛み、以前一冬そのためにカイトもパドルも思うようにできなかった時があったのでよく覚えている、あの時と同じ感じの痛み。
なので昨日もカイトを休み、今日も波も風もあるけど休養。電気を流して筋肉の疲労を取るATミニを付け、ロキソニンの湿布を貼りできるだけ安静にして早く治そうとしている。年末から風も落ちるのでそれまでにはなんとか直したい。

そのうえ、勘違いして斉田家のヒロさんの還暦パーティーが今日だと思っていた。急いで買い物に行き、パーティー用の食事を作り、「ちょっと遅れるけど今から行く」とメッセージを入れたら、「へ?今日じゃなよ、明日だよ』と返事。

あーやっちゃった!

そんなわけでバタバタした割には無駄な動きが多かった1日。
でも海行かず、パーティーも行かなかった分このブログは現在形にまで追いついた。

明日は肩の痛みがなくなってますように。

2016-12-25

12月25日 クリスマスの日に思うこと。

クリスマスというとサンタさん、そしてこの人にもあの人にもプレゼントあげなくちゃ、とお金がかかるプレッシャーがあったり、子供が真剣にサンタさんにお手紙を書いたりするのはとっても微笑ましいし、自分も必死で書いて必死でサンタさんに会いたいとなんとか目をつぶらないように頑張ってたことをよく覚えている。が、商業ベースのプレゼントや特に必要でもなく欲しいものでもないものをただただ義理であげるようなプレゼントは無駄だし、ゴミが増えるし疑問に思っている。本当にあげたいと思う人にだけあげればいいと思うし、本当に感謝しているならこういう日こそ、本当に物や愛が必要な人にあげられる気持ちになったらいいなあと思う。
以前みんなにあげたらかかるくらいの金額を本当にその時必要だった2歳の子がガンに侵され、治療費がものすごくかかっていた家族に送ったことがあったけれど、(その年はみんなに謝り事情を話して誰にもプレゼントしなかった)そういうのがいいんじゃないかなと思った。もちろんお金があればみんなにみんなが喜ぶ物を送りたいけどね。

クリスマスといえば、、とふと思い出してハッとした。5年前ちょうど大切な友人がなくなった。まだまだ若く、子供も小さかった彼女とは彼女が大学生の頃第2回目のサクラキャンプに参加してくれてからの付き合い。それからも毎年のように参加してくれ、大学時代からずっと付き合ってきて結婚したご主人ショーグンはレディースのウエイブキャンプにいつも一緒に来ては横で色々アドバイスを聞いてたり一緒に練習したりしていたので彼もサクラキャンプのマスコットボーイ(?)のような存在だった。

かよちゃんはしばらくキャンプにも来てなくて音沙汰もなかったがいろんな事情でウインドから離れる人もいるし、子育てとかで忙しくなってもまたいつでも復活できる仲間がいるからとあまり気にしていなかったのだが、実は彼女は病に倒れていたらしく、でもあまり自分の弱い部分を見せたくなかったのだろう、(何しろ明るくて面白くてみんなを笑わせる存在だったので)ほとんどのさくらキャンプの仲間が詳しいことを知らずにいた。
でももうかなり悪いらしいという時に我慢できずに相談してきた彼女の親しい友人からの連絡に、私たちはみんな唖然となり、そして何をしたらいいのか予想もつかず、色々話し合った。そっとしておいてあげたほうがいいのか、会いに行くのがいいのか。そして結局一人一人が日本各地でさくらのモチーフの小さな生地にメッセージを書き、それをキルトにしてブランケットにした物を作った。それからそれぞれがビデオメッセージを作り、それを編集して送った、実際に会うのは彼女にとっても大変だろうし、本当に会いたいと思ってくれればすぐにでも会いに行っただろうけど、日本各地でそれぞれ集まれるところに集まってビデオを作った時にも久々に会えた顔もあってカヨちゃんが合わせてくれたねえと言いながらみんなで明るいメッセージを送った。

それから半年も経たないうちに彼女は逝ってしまった。
お葬式には、毅然とした態度の、とはお世辞にも言い難いショーグンがいた。彼を見た途端もうたまらなくなってしまった。まひろは行ったり来たりウロウロしていたけど、それでも状況はよくわかってるみたいで、挨拶するべき時に、ふざけたり、彼なりの抵抗を見せていた。さくらキャンプのメンバーも急な呼びかけにもかかわらずかなり集まった、遠くからも最後のお別れをしに来てた。待合室にはカヨちゃんの思い出の品が展示されていたが、そこに私たちからのビデオとキルトも置いてあった。キルトはとても喜んでいつも使ってくれていたらしい。そんなもの作って押し付けがましいんじゃないか、上から目線になってないかと色々心配もあったけれどやはり心からの思いが集まってできたものだからわかってくれたんだと思う。
あれから5年、ショーグンは本当にびっくりするほどまひろを一生懸命育てている。二人分親として頑張らなくちゃと思ってるかのように、仕事も頑張りながら真優と一緒にいろんなことをしている様子を見ると本当に立派だなあと思う
さて本題から逸れてしまったが、そのお葬式がクリスマスの時期だったので、ショーグンや真優にとってはクリスマスはカヨちゃんの死とつながってしまう寂しいものなのかなあと胸が痛み、どうしてるかなとショーグンにふとメッセージを送ってみた。

そしたら彼から、「友子さんにこの出来事はやく伝えようと思ってたんですけど〜」と素敵な話を聞かせてくれた。


今年の9月にショーグンとまひろはマウイに来たらしい、二人でカアナパリのブラックロックで海に飛び込んだりしていた時近くにカメが泳いでいて。観光客が遠巻きに輪になってカメを見ていたので二人でちかづいていった。
二人が輪に入ってくると突然そのカメは真優のほうにまっすぐ向かってきたそうだ。びっくりした真優は尻餅をつき、そのウミガメは前の足ひれでピッと触れてその後すぐに沖に泳いでいっちゃったらしい。
それを見ていたショーグンは「あのウミガメはカヨだな、僕らと遊びに来たんだなあ、:と思い微笑ましく思っていたのだが、その夜宿でその場所が古くは「死者の魂が神の元へ飛び立つ場所」とされていたことを知って、あのウミガメが本当にカヨちゃんだったと確信し、もう一度だけ真優に触れたかったのだろう、と思って涙が出てきたそうだ。
マウイだとウインドしてる真優は待っていなくちゃならないしなあ、と悩んでもいたらしいけれど、
「本当にマウイに行って良かったと思っています、そして彼女のアッシュもちょっとだけ大好きだったカナハに埋めてきました」と書いてきた。

カヨちゃんの一部が眠っているという場所を聞いて会いに行ってきた。大好きなウインドが良く見える場所だった。この場所でサクラキャンプの時カヨちゃん、なべちゃん、クリちゃん、あと誰だったかな、4人で一気にフォワードを練習しまくり始めたのを思い出す、今でもみんないい仲間、そして天国にいるカヨちゃんも今でも私たちと一緒にいる。
海は愛、厳しい時も優しい時も怖い時もあるけど全て愛に溢れている。

ショーグンは以前私が海が好きだった人は死んだ後カメになって出てくると話したことを覚えていてくれたらしい。私もその話を聞いてそのカメがカヨちゃんだったことを確信している。そしてもしかしたら真ヒロトショーグンのことが気がかりで魂が天に行きづらかったけどこの出来事がきっかけでブラックロックから魂が神の元に飛び立つことができたかもしれない。

折しも別の友人がこんな写真をアップしていた。
Angels: They come in many different shapes and sizes. (天使は様々な形は大きさでやってくる)
彼女は海についての本をたくさん描いてるライター。まさにショーグンたちのところにやってきた亀は天使になったかよちゃんだ。

本当にこれがクリスマスらしいクリスマスだなあと、メッセージした時はちょっと寂しい気持ちだったのに反対にこんな素敵な話を聞いて、とってもあったかい気持ちにさせてもらえた。

世界中の人が温かい気持ちになれるクリスマスを過ごしていますように。

2016-12-24

12月24日 Maui Ohanaクリスマスパーティー


毎年作るクリスマスツリー、今年バージョン
クリスマスイブは毎年恒例マウイオハナと一緒のパーティー。ひろさんかなちゃんの周りには若い家族が多くその子供達も集めて何年も前から続いているこのパーティー、以前は子供たちは数人、そして赤ちゃんが多かったのに、いつのまにかみんなティーンエイジャーになってたり、3人兄弟になっていたり。
自分たちはそんなに年を取っていないつもりでも彼らの成長ぶりを見ると時代は変わったなあと実感させられる。
みんなの持ち寄り料理も素晴らしい、手作りのお寿司や素敵なクリスマスケーキまであって、3人分くらい食べてしまった。折角ここのところ体の調子良かったのに、クリスマス終わったらデトックスしよう!

こちらは本物の家族から送られてきた写真、今年は父が手術をしたりと両親が年を取ってきたことを感じる年ではあったけれど、それと同時に姪っ子、甥っ子がいかに両親の心の癒しになって元気を与えてくれているか、弟が今や一家の主としてみんなのことを考えたり、家族の時間をとても大切にしてくれたりしてること、そして奥さんのみゆきちゃんが家族の中で一番しっかりしていて、義理の親なのに、一番いろんな世話をしてくれたり、考えてくれたりしてることに感謝でいっぱい。
クリスマスだからというわけではないけどマウイオハナ、鎌倉の家族本当に自分は恵まれた環境に置かれている。それに甘んじることなく感謝の気持ちを忘れずにいつまでも世話になってばかりでなくペイバックしていかないとなあ。

Hope everyone is having a great christmas.


2016-12-23

12月23日 ニューヒーローとの出会い

アラスカの古い友人から連絡が来てマウイにいるという、夏南半球でヘリガイドの仕事をしていたときに膝の靭帯を切って手術をし、そのリハビリのためにマウイにいて、私が通っている同じジムにほとんど毎日行ってるというではないか。(でもここのところ私がサボっていたので会わなかったのだ)
行く理由がもう一つできたので今日は行くよ、と約束をしてからレインズへ。

レインズは波小さめ風はかなりオフショア、乗れないことはないがイマイチだったし、昨日の108回の太陽礼拝で(まだ筋肉痛はきてなかったけど絶対来ると思っていたので)疲れているのでイマイチモチベーションが上がらない。結局カナハで軽く乗って終わらせ、その後マッサージ。マッサージスクールは生徒によって当たり外れがあるけど安い。今日の子はとっても上手だった。また彼女をリクエストしようと思う、

午後、ジミーさんに板をチェックしに来てくれと言われていたので工場に寄った。親しい友人のガールフレンドのためにカイトボードを作っているのだがそのデザインを見て欲しいという。4’6という短さ、彼女の体型は私と同じ感じだけれど大きな波は乗らないというのでいいんじゃないかと思う。出来上がりのシェイプはかなり私好みでさすがジミーさんのシェイプと思える綺麗さ。最近はいろんな形のサーフボードがあるけれど私はオールドスクールというか見た目のアウトラインが流れていて綺麗でないとなんとなく好きになれない。そして最初の一眼でこれが自分にいいかイマイチかの直感もあってそれが結構当たる。自分で作るのなら絶対大きめの波を意識して作るのでもっと長い板になってしまうが、こういう板もあったら小波とか夏いろんなトリックを練習するのも楽しくなるだろうなあ。
ジミーさんの家はちょうど雨雲がストップするところに位置するので虹がよく出る。

その後ジムへ
まずはリハビリクラス。今日は雪関係のメンバーばかり。
レッドブルライダーのスケーターでアリプロスの^ボーダーのリオンは私がウインドで一緒に大会に出ていたアンジェラコクランの息子。彼は身体中ぼろぼろ笑、クリスマスバケーションで実家に戻ってる間のトレーニングに来ていた。そしてコロラドにもうすぐ行くというスノーボーダーの男の子も腰のリハビリ。
友人ジェフはアラスカのヘリガイドでサップもサーフィンもスノーボードもカイトもやる仲間。彼は膝のリハビリ。
そして彼が最近付き合い始めた彼女、エンジェルっていうんだと紹介してくれた。ん?エンジェル?あれ?この子、この間動画で見たものすごいライン滑る子じゃない?!!!
スキー業界で最も有名なフィルミングカンパニーの人一つジャクソンの仲間がやってるTGRの映画に出ていて、「今までの20年間アラスカで滑った女の子でこんな滑りをした子は見たことがない」トフィルマーノトッドがコメントしていた映像、そして普段フェイスブックに投稿なんてしない親友のクレーマーもシェアしていた映像、私も見て度肝を抜かされた映像の本人だった。
何が凄いって滑ってるスピードもラインもハンパない上に、そこに気負いも恐怖心もストレスも緊張も(もちろにい具合にはあるのだが)ないのだ。心から楽しんでいて、何かを証明しようという気負いが感じられないから余計に好感が持てる。ぜひ一度会いたいと持っていた矢先のこの出会い。嬉しかった。そして思った通り自然体ででもいい感じで自分に自信もあり、そして強い情熱と謙虚な姿勢を持ってて何よりグーフィーでいつも笑ってる女の子だった。
早速二人でTGRの中あてにツーショットを送ったら、向こうからも二人が会えたことを喜ぶメールがすぐ帰ってきた。こうやって仲間同士が繋がっていくのは本当に気持ちのいいものだなあ。
私は本当に会いたいと強く思ってる人には必ず素晴らしいタイミングで会えるのだが、本当にこれは自分の持つ一番凄い能力というかちからじゃないかと今日も思った。

夜はジェフとエンジェルの3人でご飯を食べながらいろんな話に盛り上がった。ここ数年絶対行きたいとなんども企画しては実現していないアラスカサーフトリップ、彼と話したことでさらに盛り上がり、来年こそは絶対実現してやる!!と心に誓う。

2016-12-22

12月22日 king of heavy waters ジェイミー/ミッチェル、

ジェイミーミッチェル、WSLビッグウエイブツアーナザレで堂々の優勝!

(サーファーとしてはそこまで知られていないかもしれないが、ジェイミーミッチェルはかなりのヘルマンデビッグウエイブサーファーとしては世界的に認められ、ワールドツアーの招待選手でもある)



オーストラリアの元ライフガード、ジェイミー・ミッチェル、43歳。
世界的に有名でパドルレースでは最も過酷なモロカイ海峡横断レースを2002年から2011年の間に10回優勝しているという輝かしい戦績を持つ。その後スタンドアップでも初期の頃から頭角を現しオールラウンドなウオーターマンとして世界中に知られるようになっていたが、サーファーとして認められるのはその後だった(もちろん仲間内では知られていたが)。

ジェイミーは昔から海で常に自分自身へのチャレンジを与えてくれるものに惹きつけられてきたという。
大きな波でパドルすることは自分が直面してきた中でも最もハードで多くを要するチャレンジであり、だからこそ彼はそれを追求してきた。
強さ自慢のたくましい男たちが泣くほど辛いモロカイ海峡横断レースで10回優勝という、おそらく誰も越えられない記録をもつジェイミーはそのレースについてこう語る。
あのレースは選手のパドルボードのスキル以上のものを要求される。体力、そして精神力の強さ、そして海でのナビゲーションスキルをを極限まで試されるレース。
山に例えればモロカイレースは僕にとってのエベレストなんだ。」
彼は以前ヘビーウオーターアワードという賞を受賞したこともある。これはヘビーなコンディションの中で最も英雄的な行為、勇敢なライディングを見せたものに与えられる賞でもある。


ここ数年はビッグウエイブに集中し、WSLのビッグウエイブツアーを回り、それ以外の時は世界中のストームをモニターして、あっちこっちのビッグウエイブスポットに出没、ビッグウエイブサーファーとしての地位を確立していいる。とはいえ強豪ばかりのビッグウエイブツアーの中で今までいつも優勝候補の一人であるにもかかわらずファイナルヒートに出てこともなかった。
今回ポルトガル、ナザレで開催されたWSLビッグウエイブツアーで強豪を抑えて念願の初優勝を決めた。

「大会の日はとにかくサバイバルの一言に尽きた、たくさんの人がが恐怖におののくようなワイプアウトをしているのを目の前で見たよ。
優勝できたことは言葉に言い尽くせないほど嬉しい、でも朝から大会が終わるまで1日とおしての素晴らしさは優勝よりもすごかった。
一日中コンディションはとても危険で強いにもかかわらず自分が落ち着いてて海で不安を感じていなかった。ボードは素晴らしい動きをしてくれてそれが自分に大きな自信を与えてくれていたよ」




いろんなビッグウエイブの大会で私が個人的に感じていることが一つある。
あの大きな波に乗る時くだらないエゴは通用しない、個人の勝ち負けは大自然のパワーの前でちっぽけなものになる、だからある意味ビッグウエイブサーフィンとコンペティションというのは矛盾している部分があるのだが、それを十分理解した上で、自分自身のチャレンジとしてその大会に出ているサーファー達が多いと思う。
そして、そういう同じ思いを共有している、また大波の中でお互いの安全を見守り助け合いながらもベストアンドビッゲストウエイブを乗るために全力を尽くす、その中で優勝するのはその日その場所と波のエネルギーと自分がマッチしたサーファーなのだと思う。見ているとたまたまその日その人の今までの努力が全ていい形で出せる日であったり、どこか神がかったような、自分の力だけでなくどこかからの大きな力がその人を助けているようなライディングを見せる時がある、そしてそれはある程度トップの選手であれば順番に来るような気がする。今日はあいつの日だったね、という感じで周りも悔しさはあるだろうけれど、その人のライディングの凄さに感動し、心からの祝福を送る。
世界中のビッグウエイブスポットで波を共有しながら旅を続ける仲間達は本当に仲がいい、そして大会がなくても誰が上手いのか、誰が本当に全てをかけて波に向かっているかなどよくわかっている、だから勝つべき人が、特にいつ優勝してもおかしくないのになかなか勝てずにいた人が勝った時には周りの選手やサポーター達も本当に喜び、祝福する。
そこにはジャッジへの不信感やジェラシーなどチンケな感情は一切存在しない、自然への畏敬の念とそれに向かっている純粋な気持ちを持ったサーファーへの尊敬だけ。
スペシャルな日を一緒に共有した喜びの方が自分が勝てなかったというような小さな不満より大きいのだ。
大会後の夜はみんなでその日に乗ったそれぞれの波については乾杯し話に盛り上がり肩を抱き合いながらまた次の大波に思いを馳せる。そんな彼らは本当に輝いて見える。

ジェイミーはいつ勝ってもおかしくないサーファーだった、誰よりも世界中のビッグウエイブを追いかけて精力的に旅をしている。
誰も奪えないほどのステータス、帝王の座をパドルボードで持っているにもかかわらず、自分が本当にしたいことを追求し、パドルボードレース、スタンドアップでのプロ生活よりビッグウエイブを追求することを選んだ。彼の海、それもヘビーなコンディションにおける実力はケリースレーターが「世界で最も知られていないトップウオーターマンサーファー」と描写したほど。
実力はあるものの今まで優勝どころかファイナルに上がれたことがなかったらしい、だからこそ、今回の優勝は本当に嬉しかったに違いない。
そして彼以上に喜んでいた周りの仲間達。そこに彼の人柄の良さ、そして今までの努力とビッグウエイブへの献身をみんなが認めていることがよくわかる。
彼が自分でSNS などにアップする前に世界中で彼を応援していた仲間達が嬉しくてたまらないというようにSNSなどで彼の勝利について投稿していたとことからもよくわかる。
いい波に乗っても普段からこれだけ好かれていて、尊敬されていなかったらそんな風にはならない。
そして実際優勝して素晴らしい賞金を得ても周りから?と思われたり祝福されないような態度を普段からしている人よりなかなか勝てなくてもあいつはいつ勝ってもおかしくない、やっと勝てたねと言われる存在の方がその人の人生は幸せなんじゃないかと思う。


いつ会っても誰にでもおごるところのない自然体な態度を見せるジェイミー。まさに人間的にも海においてもマスターの域に達している。
精神的、技術的、そして体力的に一切妥協せず、もっともタフで強靭なウオーターマンとして誰もが認めるジェイミーがゼンのサプリを愛用しているのはゼンの効果を実感しているから。(ねだるタイプではないのだが、会うといつも、ゼン余分にある?と聞かれるほど気に入っている。特にアフターの効き目はすごい、とのこと)
早速この冬も怪我なく、疲れを知らないウエイブチェイスができるように、ゼンも心から応援を続けていくつもりだ。

朝から夕暮れまでこの海で一ヒート一時間かかる大会に使う精神力と体力を想像して欲しい。
(実際巻かれてヒート途中で諦めて海に出なかったり、途中でもう一度アウトに出る前に一休みして心を落ち着けている選手も大勢いたとか)

今年はまだジョーズがいいコンディションに数回しかなっていないが、これから来年にかけてまた彼のことをちょくちょくマウイで見かけることになるだろう。

ジェイミー、心からおめでとう!



12月22日 108回の太陽礼拝

雨も多いけど虹も多い。朝からこれだと今日も1日いい日になるぞーという気持ちになれる。


今年は自生のコーヒーを取りに行くイアオ渓谷が洪水で閉鎖になっていて一回も取りに行くことができなかった、それをとっても残念に思っていたのだがその話を思い出して友人がコーヒーを取りに行ける友人宅を紹介してくれた。もうシーズン的には遅いのでほとんど落ちてるか黒くなってしまってたけどそれでも十分取れるくらいは赤い身も残っていて、降ってる雨も物ともせず楽しんだ。私は実はコーヒーを飲むことより好みを取ってゆっくり時間かけて面倒なプロセスをすること自体を楽しんでいる気がする。
ついでに敷地に鈴なりになってるレモンやグレープフルーツ、オレンジアボカドまでたくさんいただいた。
雨に濡れて体が冷え切ってしまったので家に帰って熱いシャワーを浴び、コーヒー豆を水につけたり洗ったり。ここから焙煎までが結構面倒な作業なのだ。


その後フェイスブックで北海道に住む友達下平がヨガクラスで太陽礼拝を108回やるというので私も同じ時間帯にやろうかなと思いついた、前からやってみたかったし、年末の良い区切りになると思ったので、なんとなくリセットしたかったし。

部屋でマットを敷き、やり始めた。通常のアシュタンガヨガでは最初に太陽礼拝を5回やる、それだけでもしんどい。その上ここ数年ヨガをちゃんとやってないので10回目くらいにはすっかりしんどくなってもうやめようかなという悪魔の声が、、
でもやること自体より決めたことを最後までやるという気持ちを持つことに意味があると思い、頑張って50まで。その後50回目からは5秒のホールドを無しにしてやった。50くらいからは不思議にいろんな感情が湧きあがり、しんどいと同時にいろんな出来事を思い出したり、呼吸に集中できたり、今度は痛い部分(右肩、足の裏)にしか頭が行かなくなったり、その変化を自分でも面白がりながら頑張って続けた。最後の8回はまたホールドをプラスしてできる限り丁寧に。かなり腕というか手の付け根が痛かったけど最後までやれた。そして達成感、そして以前だったら5回日にヤサやっただけで痛くなってた腰が大丈夫だったことに心から感謝。
気持ちいいシャバースナを体験できた。

明日は筋肉痛必至だな。



2016-12-21

12月21日 Bigger waves but funky bumpy condition

昨日よりもサイズアップ、もっと早く行きたかったのに、用事が思ったより長引いてしまい、レインズについたのは11時半ごろ。大急ぎでセッティングして出て行ったけれど私が出たのと同じくらいに3人出ていたカイトサーファー達がみんなあがってしまった。

 冬になるとここ、レインズに集まってくるレギュラーメンバー達。
やり始めた頃からずっと知ってるエリオット、そしてバッキーとスティーブ。
二人は多分60歳くらいだが、まだまだ止まりそうにないくらい攻め続けている。それにしてもみんなでっかい。全員6ft以上身長がある。

バッキー、焼き物のアートを作るアーチスト。ギャラリーなどに卸している。
スティーブ。先日結婚25周年を祝ったばかり。
若手のクルーザー。ホキパで波が大きい時は一番出ているローカルチャージャー

同じ写真に見えるほどワンパターンな私のボトムターン。
こっちはさらに後傾気味
オフザリップどころか、よっこいしょって感じ。
風が悪かったのと波が結構大きく荒れていたためウインドサーファーがしばらく出てこなかったからホキパで結構乗れた。おかげで写真は撮ってもらえたのだが見るとあまりにひどい代物で嫌になってくる。どの波も全然いるべきところにいないし、視線の向きが全然違う。ダメだ、こりゃって感じ。
でもがっくりすることで頑張ろうという気にさせられるのだからありがたいというべきだろう。まずはもっと当てるべきリップに顔を向けることを意識しないと。逃げ腰だから顔の向きも逃げたい方向に向いている。
私がレインズに戻ったあとはプロ達が出てきて同じ波とは思えないパフォーマンスを見せていた。これはマリシオブラウン。タカがバッチリ決まった。

そして去年お母さんになったなごじゅん。お母さんになってなかなか海にこれる時間も限られているだろうけれど、それでもそんなことでfadeout していくくらいのやわな根性、情熱ではありません。しっかりチャージ。
そしてきっと以前よりも海に入ることのありがたみが増しただろうな。
セット間は長いけどセットのサイズは結構あった。

ビクターフェルナンデス、かな?気持ち良さそうな表情でエアリアル。

やっと何日かレインズで乗ることができて感覚を取り戻してきた。ライディングはまだまだだけどそっちも毎日地道に乗っていくうちに戻ってくることを願う。
とにかくやらなくちゃ始まらない。Keep tgoing, keep tryingあるのみ。



2016-12-20

12月20日 Tradewind is back with waves!

暗いうちから今日はトレードが吹いていた。今日からトレードウインドが戻ってきて今までの変な予想不可能な天気からマウイらしい天気になるみたい。

さえさんを空港まで送りに行き、その後少し街で用事を済ませてからレインズへ。昨日ちょっとオンショア気味の中乗ったとはいえ、せっかく来てくれたさえさんにマウイらしい波の中でのカイトサーフィン見てもらいたかったけど、なんとなく、また遊びに来てくれる気がするからその時に、ということで。

波はサイズアップ。ストラップなしで行くか迷ったけどかなり風が強く5、5でギリギリ乗れるかなという感じだったし、セットは結構大きかったのでストラップ付きで出ることにした。

ずっとストラップなしで乗ってきてたのでストラップ付きで乗ることが楽なこと!スピードも出せるし踏み込める。もちろん上手い人たちはこんなコンディションでもストラップなしで乗るんだろうけど。

ホキパにウインドサーファーがほとんどいなかったので急いでスティーブと一緒にホキパに向かった。ああ、やっぱり波が良くない日でもホキパはレインズとは比べ物にならないほどいい!
しばらく乗ってるとウインドサーファーがどんどん増えてきて、そろそろレインズに戻るかなーと思っていたところでライフガードがププートホーンを鳴らし、「カイトサーファー移動するように」と放送された。
慌てて手を振ってわかったよーと合図し、そのまま真っ直ぐレインズへ。


 久々にほきぱにいったのでジミーヘップが写真を撮ってくれていた。多分私がホキパから追い出される直前に撮影し始めたのだろう。最後の一本だけ撮ってくれていて、ライフガードにてを振って慌ててくださせてレインズに帰って行った写真。
その後もしばらく乗って大満足で帰ってきた。風は強かったけれどオフが買ってないので安定していてとても乗りやすかった。
ウエストスウエルなのでセット間隔が長く、なかなか波が来ないから出やすいけどたまにくるセットはゆうにオーバーマストあった。
まだまだカイトも冬モードにカラダが戻っていない感じはあるかが、one step at a time,少しずつ慣らしていこう。

明日はさらに大きくなる予報。初日でもう筋肉痛だけどこれから1週間くらいは風も波もありそうだ。

2016-12-19

12月19日 アクティブティー盛りだくさんの1日

今日も朝早くからスタンバイしていたのに波はイマイチ、風もイマイチ。だったらせっかくだからマウイらしい場所を見てもらおうとさえさんと一緒にドライブに。ホキパ方面を通り過ぎると結構いい感じで波が入っている。頭くらいで風もないウエストスウエルだからこっちは少しは波があるんだな。
でも普段見れないような景色や感じられない空気を感じてもらえ、喜んでもらえたみたい。

私も普段はわざわざなかなか景色を楽しむだけにこっち方面に来ることが少なくなったのでいいリフレッシュタイムになった。

帰り道レインズをチェックするとなんとなく風が吹き始めていた。まだちょっと弱いけどもう少し待ては乗れるかも。まずはお腹が空いていたのでパイアでランチを食べてからもう一度チェック。すると今度はバッチリ乗れそうだったので、波も小さいし、風もオンショア気味で曇ってたけどずっと乗ってなかったので乗ることにした。乗ってみるとまあまあ楽しい。この感じだと明日には風も戻ってきて波も良くなりそうだな。
カイトのあとはパイアスケートパークにちょっと寄って先日取材協力してくれたここのスタッフに記事の乗っているOff SEASONを渡した。彼は8歳からこのパークで育ったスケーターでその後このユースセンターで学んだカメラの技術とスケートで、スケートコーチをしながら写真もとったりしている。
キッズのコーチングも見ていたら本当にいい感じで教えていて、3歳くらいのよちよちあるキノコが緊張しながらもお兄ちゃんにくっついて自分も頑張ってたり、前回一ヶ月前に初めてやると言ってた子がすでにバンクでターンしているのを見て本当にびっくりした。

こわごわ行きたがる小さな子供。手を取ってドロップを手伝ってるコーチ。

もうあまりに可愛くてさえさんも私もずっとここにいて見ていても飽きることはなさそうだった。

夜6時からはスイミングトレーニング、さえさんも元は水泳部だったそうで綺麗な泳ぎっぷり。二人でヒーヒー言いながらも気持ち良く運動できた。

1日動き回った氏、いろんな感動もあった。充実した日だったなあ。

2016-12-18

12月18日 雨とコナウインド

朝起きると風はないのに、なんだか海面が荒れている。
どこでやるのがいいのかなあ、と悩みながら夕方から少し波が上がってくるというし、少し待機しようと家で話をしていた。そろそろ海に行ってチェックしてそれでもダメだったら貝拾いをしようと話して出発。
カナハについて見たら無風になってきた。これならとりあえずイマイチだけど見ずに浸かろうと出発、カナハも結構波が割れるところまでビーチから遠い。
沖に出てしばらくしたらトレードの向きからビュービュー風が吹いて来て、場所をキープするのも大変なくらいになってきた、そして雨、その後今度はオフショアが強く吹いてきた。
もう立ってるだけでやっとでテイクオフしたくても前が見えないくらいスプレーが上がる。一緒に出て行ったさえさんだけ出なく、周りにいたみんながお互いに苦笑しあってた。
また少し落ち着いたかなーと思ったら今度は左からの強い風、結局セッション中に風が一回転したみたい。それも強い風で。こんなこと滅多にないし、本当に予想不可能な天気。

でも最初からこんな風だったら海に出て行かなかっただろう、そういう意味では出ただけ良かったかな。本当に出たことを後悔することは一度もない。だったらひどいコンディションでも出ちゃえばいいのだ。
でも後で調べたら30ノットのブローが吹いていた。そりゃあ風強く感じたわけだ。

ま、こういう日もあるさ、さえさんにマウイらしいコンディションの悪さを体験してもらった。このコンディションの悪さがまういのサーファーをクリエイティブにするのだ。なんでもポジティブにとればいいことになる。

夕方は風が落ちて綺麗な波が割れていた。ワイルクの家から見てもワイエフも、ハーバーオピアワンも綺麗に割れてピーリングしている、今すぐ出たい気持ちにもなったけど多分20分くらいしか時間がないし、強い風の中漕いで肩が痛かったの出明日のお楽しみにしておいた。
美しい夕焼けとサーフで明日への期待が高まる。
明日は早起きしようっと。



2016-12-17