ラハイナレポート#25 — True Butterfly Effect in Aoshima
みなさん、おはようございます。
バタフライエフェクトという言葉をご存知ですか?
バタフライエフェクトとは、ある気象学者が講演で『ブラジルでの蝶 (バタフライ) のはばたきがテキサスに竜巻を引き起こす』と表現したことが由来の言葉で、「些細な出来事が後の思いもよらない大きな出来事のきっかけとなる」という意味を持ちます。
もう20年近くも前のことになりますが、海が大好きな18歳の女の子、タティアナ・ハワードがマウイでバタフライエフェクトというイベントを始めました。さまざまなスポーツに取り組む女性たちが集まり、競い合うのではなく、仲良くお互いを励ましあいながら海での知識や喜びを共有することがができたら素晴らしいではないかという想いが発端です。第一回はたしか12名くらい、ウインドサーファー仲間を中心に風に乗ってあるスタート地点からゴールまで一緒に下っていくという海でのアクティビティーの他、ヨガや一緒に食事をするという陸での親睦会もありました。とても評判が良く、その後、毎年どんどん参加者の数が膨れ上がり、一時期は300人以上のが参加し、一週間続くイベントになり、マウイで一番人が集まるイベントと言われるまでになりました。
世界中で同じコンセプトのバタフライエフェクトが開催され、ドミニカ共和国、タヒチ、カリフォルニア、カナダ、スイスなどでも開催されてきました。日本でも、もう8年前になるのでしょうか。宮崎の青島で3年連続で開催されました。まさに海が大好きな女性が全国から集まり、「好きなことを仕事にしたい」「目標を持ってる人がその目標を実現できるように励ましたい」そんな女性たちのための場でありたいという気持ちで開催されたイベントは、青島だったからこそあれだけ成功したのだと思っています。青島の地元の皆さんがこのイベントに協力してくださり、ボランティアでたくさん動いて参加者を楽しませてくれました。「あのイベントがきっかけで仕事を辞めて独立した」「繋がりができていろんな依頼が来るようになった」「各地のイベントに呼ばれるようになった」こんな声を聞くと本当にやって良かったと思います。私自身も一生の付き合いになるであろうたくさんの友人を得ることができ、今でも親しく交流が続いています。バタフライエフェクトから青島が好きになり移住した人、何度も遊びに行く人も大勢います。青島は私にとってもそしてバタフライエフェクトファミリーにとってもとても大切な場所なのです。
今回マウイで火災が起きた直後から青島の皆さんからの個人的な寄付が届き始めました。心配してメッセージをくれる方も大勢いました。それだけでも嬉しいのに、その後仲間内で「バタフライエフェクトで縁があるマウイだからこそ青島の仲間が集まって何かやろうじゃないか」という発想になっていると聞いて本当に涙が出るほど嬉しかったです。
中心になってオーガナイズしてくれた伊藤智彦さんはバタフライエフェクトの時も宿を提供してくださったり、いろんな方を紹介してくれた強力な助っ人の一人でした。One Hawaiian Day というタイトルで全てチャリティーのイベントをやろうと声をかけたら大勢の人が賛同してくれ、バタフライエフェクトのフライヤーの絵をデザインしてくれたあやちゃんが今回のイベントポスターのデザインからそのデザインTシャツ、ロゴ入りグッズなどを作ってくれました。バタフライエフェクトの会場だったSurfCity Miyazaki はたくさんの人から届けられたドネーショングッズを販売するバザーを担当してくださり、そのドネーショングッズの豪華なこと!ここにも仲良しの仲間からの商品がたくさん寄付されていました。(個人的な名前は書きませんが、みんなありがとう)
バタフライエフェクトで仲良くなった仲間だけでも大勢みんな関わってくれてるのに、それだけではなく、会ったこともない方たち、海を愛する人たち、ハワイが好きな人たち、本当にたくさんの方がいろんな形で関わってくださっているのを知り、何度も何度も準備期間中の様子を聞くだけで感動していました。10月3日に実際に開催された時の映像や写真を見たら、皆さんの素晴らしい笑顔や楽しむ様子に、本当に宮崎とマウイに虹のかけ橋がかかっているような感覚になりました。映像も、写真も、プロの素晴らしいものながら全てボランティア。パドルアウトのセーフティやみんなをリードしてくれたアスリートたちもみんなボランティア。フラや音楽の演奏をしてくれた方もボランティア。それどころかパフォーマンスをした上に寄付もしてくださった方も大勢いらしたそうです。
以前開催していたバタフライエフェクト以上に大きなイベントになったようで、20年近く前に海好きの女の子と繋がりたいとマウイで小さな羽を羽ばたいたタティアナの行動は海を超えて、海でつながり、大きな大きなポジティブエネルギーのうねりとなって青島からマウイにビッグウエイブを届けてくれました。もっと早くレポートしたかったのですが、あまりにいろんな思いが溢れてうまく文章がまとまらず、時間がかかりました。本当にこのイベントに関わってくださった方一人一人に直接お礼をお伝えしたい気持ちです。こんなにたくさんの人が関わってオーガナイズも大変だったでしょうと中心になってくれた伊藤さんに話したところ、みんなの気持ちが同じ方に向いていたからとてもスムーズにみんな快く賛同し、行動してくれたんですよとおっしゃっていました。
今回のイベント内容を見ていろんな方がいろんな形で支援できるのだなあととても参考になりました。いつもお金がないから大した寄付ができないことに引け目を感じていたけれど、創造性を駆使して、自分の得意分野で何かすることで貢献できるんだ、とアイデアをたくさんいただきました。そしてどんなに小さな支援でも、その小さな支援が集まると大きな力になることをすごく実感しています。
金額だけでなく、何か行動に起こすということや思いやる気持ちだけでも十分支援につながるのだということも。これは私がこの火災支援をとおして一番感じていることです。寄付を募る側になってみて感じたのは、金額ではなく(もちろんお金がないとどうにもならないのも事実なのですが)皆さんからの思いや祈りをエネルギーにして、さらにまた次にがんばることができるのです。青島のイベントでたくさんの人が思いを一つにして送ってくれたエネルギーは、本当にわたしたちにさらなるモチベーションを与えてくれ、「よし!また頑張ろう」という気持ちにさせてくれます。現地にいる私たちだけでなく日本全国で応援してくれてる仲間を感じることは本当に心強く、それは金額の大小に関わらずありがたいものです。
青島のイベントは支援の形の一例です。ここには書ききれないほど、ありとあらゆる場所からいろんな形で支援する方法を考えて寄付を送ってくださってる方がたくさんいます。最近もアメリカ各地に在住している日本人会や趣味のクラブで寄付を集めましたという方や、「少しですが」とイベントやステッカー販売での支援金が集まっては送ってくださる方も。そうそう、田中律子さんを通して紹介していただいた沖縄ヨガフェスタも、参加者皆さんに声をかけてたくさんの寄付を集めてくださったり、お店の一角にマウイ支援コーナーを作って、販売されたものの収益が寄付になるというスタイルも多くの方が実践してくださっています。本当にこの支援が草の根活動で成り立っていることに私たちは感謝し、誇りを感じています。これからも無理のない範囲でみんなで負担をわけありながら大勢で支援活動を続けていければと思っておりますので、ぜひ末長く見守っていてください。
本当に皆さんありがとうございます。
青島の皆さんにもし何かあったら必ずマウイがバックアップしますからね!私の心の中では青島とマウイはもう姉妹都市です。ほんとにありがとうございます。青島のみなさん、アロハのスピリットを形にして送ってくれて本当にありがとう。これからもどうぞよろしく!
画像1: One Hawaii Day in Aoshima 開催内容
画像2-5: 以前青島で開催されたバタフライエフェクトのイベントのフライヤーと参加者
画像6: One Hawaiian Day 発起人の伊藤智彦さん
画像7: One Hawaiian Dayの様子
画像8,9: パドルアウトの様子
画像10: 田中律子さんたち主催の沖縄ヨガフェスタの様子