(地球の反対側からはるばるやって来たカボベルデ3人組,エアルトンはこのあと3ヶ月間マウイに一人で残り,練習するらしい,嬉しい!)
さて昨日はコンディションはそれほどでもなかったが自分なりに楽しめた。今日も混まないうちにと7mを張って待っていたが,今日は打って変わってオフショアガスティー,その上弱い。ずっと風が上がるのを待っていたがなかなか上がらないのでいったん片付け,用事をすませてから勇気を出して9mを張った。でも9mなんてレインズで使ったことがないので、すごくナーバスになる。それが良くなかったのか,混雑したビーチの中でなんか気分が乗らないにも関わらず出てみた。ガスティーな風の中やっとの思いでリーフを横切り沖に出ると、なんだかカイトの操作がうまくできない。バーが長過ぎるのと、よく見たらラインが一方だけクロスしている。そんな初歩的な失敗ここ数年したことないのに。仕方なくいったん戻って来てバーと交換,ラインを直してもう一回出直した。今度は9mが使いにくくて,波を越えようとするたびに板からはなれてしまう。走行しているうちにセットの波にまかれ,今度はリーシュが取れてしまい、とんでもないくらい板とはなれてしまった。取りにいくにもインサイドの風はめちゃくちゃガスティーで今にもカイトが落ちそう。これは大変だなと思っていたら,エアルトンが私のボードをすぐ横まで持って来てくれた。エアルトンが天使に見えた。
リーシュがないのでこのまま乗っていたらまた板をなくしてしまいそうだったから,とりあえず必死で沖までいき、一本波に乗ってビーチに戻って来た。
すべてが裏目に出て,努力すればするほど悪くなっていくときってある。今日はそんな日のような気がした。
結論から言うと9mはわたしには無理。大きすぎて操作ができない,もしかしたら頻繁に普段から乗れば使えるのかもしれないが,今回はどんなに風が弱くても7mでいこうと決めた。そうはっきりわかったことが唯一今日の収穫かな。
とにかくなんだかわからないけどこてんぱんにいろんなことでやられてしまった日だった。でもバッドラックがあるとしたら今日使い切ったからこれから良くなると思えばいいか。余りに何をやってもひどかったので笑うしかなかった。選手の一人がビーチで私の様子を見ていたらしく,『Today is not your day』と声をかけてきた。見てたら自分も出るのをやめる気になったと言われた。それほどあからさまに無様だったみたい。
夕方オータムが自家製ケーキと手作り化粧水などのプレゼントを持ってお祝いに来てくれた。マナちゃんは日に日に大きくなり,表情がはっきりして来た。犬と一緒にしたら失礼かもしれないけど,私にとってマナちゃんとウイリーはPURE LOVEの代名詞。彼女の目を見ているだけで自分まで純粋になってくる気分。ありがとうオータムとマナ。
夜は大会のレジストレーション,とはいえ私はまだ出れる訳ではなく4人のローカルのなかから勝ち上がらないと出られない。かなり厳しいけどまあ,自分ができるだけのことをするしかない,それにどの子もみんなうまいから自分以外の誰が出ることになっても納得できるし,応援したいと思う。
明るく照らし出す満月の感謝の気持ちを込めて,今日はカーテンを思い切り開けて月あかりを浴びながら寝る。
震災以来いつも何か完全に幸せでない自分があるような気がする,でもそれは多分,自分だけが良くてもこの世界に不幸せなことやり不振なことに悩まされている人たちがいたら完全には幸せになれないということを実感できるようになったからかもしれない。
そういう人たちのことを忘れてはいけない,それでいて,それに引っ張られて落ち込んでもいけない。心のバランスって難しい。
持ち物も,気持ちも生活全般もシンプルに、期待することなく,与えられたものに感謝し、いい友人と笑い、喜びとコンパッションのあふれる人生を送れますように。