2011-06-20

6月18日 久しぶりのダウンウインド

マウイに帰ってからもやることに追われてばたばた、支援金の精算や報告、そしてもろもろの原稿などやらなくてはと思いながらまだ手につかない状態。部屋の なかもかなりぐちゃぐちゃ、でも鶏が外でえさをほしがったり、庭を歩いてアボカドやライム、パパイヤ、ココナッツを取っていると少し心がリラックスしてく る。
「忙しい、という字は心を亡くすと書いて忙しいなのだ」とどこかで読んで、はっとしたことがあるが、忙しくても、ばたばたしたって変わらないのだから落ち着いて一個一個こなしたほうがいい。と、言うは易しだが、自分の性格はそう簡単には直らない。

あまりの忙しさにずっとブログがアップできずにいた。忙しかっただけでなく、いろんなことが起きすぎて、いろんな思いがあふれすぎてまとめるのにエネルギーが必要だから。
でもいつかはきちんと心の整理を兼ねて書いて行こうと思うのでしばしお待ちを。とりあえずは今日から毎日ちゃんとアップしていき、過去のものを少しずつキャッチアップしていこうと思う。

今日こそは海に入りたい、途中でやってることすべて投げ出してダウンウインドに。
誘っ てくれた仲間たちは3時からマウイフィルムフェイスティバルで公開されるスタンドアップムービーを見るために早めにスタートしたため一人きりの出艇、沖で なにかがこわれた場合の安全面を考えるとこれは良くないのかもしれないが、私は一人で漕ぐのが結構好き、何も考えずひたすらこいでたまに景色をみたり楽し んで、なんか瞑想的で、その上いろんな考えがまとまったりアイデアが浮かんだりする、何度も現行のアイデアとか文章が思いついてそれを忘れないようにしな くちゃーと思っていたのにビーチに戻ったらすっかり思い出せなかったということがある。

今日はいつも以上になんだか感極まった。ずっと乗っていなかったのでばったばった沈して、たぶんハーバーに着くまでに30回くらい落ちたけれど、本当に気持ちよかった。
日 本で長いあいだまともに海に入っていなかったし、また3月11日からずっと海に入っていない、(それまでは雪が降る中でも波があれば入っていたようなコア サーファーたちなのに)そしていつ自分のホームスポットで入れるか検討もついていない東北の仲間たちのことを思って胸が張り裂ける思いだった。こんなにも 自分の心を癒し元気付けてくれる海なのに、ある日突然手の届かないものになってしまった、サーフィンができないだけではない、以前はただ海に行けば誰かし らいてなんとなく会えたのに海にいけなくなったから仲間とぜんぜん会わなくなってしまったという。
そして瓦礫の撤去が終わったとしてもまだ放射能のことがある。現地に行ってわかったことは政府のいってる数値を鵜呑みにしてはいけないということだ。
福島だけでなく仙台でも高い数値が出ていることもあるし、お母さんたちは子供に何を食べさせていいのか心配でたまらない。でもしっかりした情報がもらえない。
原 発の事故はもう起こってしまったことだとしても、それ以後の対応があまりに住民へのケアがなさ過ぎる。そんな中で結局しわ寄せが弱者であり責任は何もない 子供たちのところにでてくるのだと思うと悲しくなる。でも放射能のことは私には何もできない思いがあるのでできることをするしかない。
たとえば友人のオータムが言っていた食品の放射能の数値を図る機械の購入、一個一個が高いので買うのは大変だけれど少しずつ寄付金を集めていけば買えるかもしれない、そしてそれで一般のお母さんたちの心配を取り除くことができればそれはとても価値のあること、、、
「もう、放射能の心配をし続けることに疲れた、ここは自分のふるさとだと思ってるけど、ある程度落ち着いたらどこか遠くへ引っ越そうかとも考えてる、子供ほしいけどここでは育てる気にもなれない」とある友人は言っていた。なんか本当に悲しい。

そんなことを考えながら漕いでいた。
これからみんなが安心して海に入ることができる日が来るまで私は自分の海での時間と楽しみを、東北の入りたくても入れない、自分のホームゲレンデが一瞬にしてなくなってしまった仲間たちに捧げたいと思う。捧げるからには一生懸命楽しまなくては!

もうすぐ震災後100日、亡くなった方がは100日目に天に昇るのだときいた。いまだに家族が見つからない人、水にも不自由しながら瓦礫に囲まれて生活している人がたくさんいる。それを忘れないようにしたい。

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