みなさん、お元気ですか? そろそろ日本は梅雨でしょうか?
マウイの5月は何だか変な天気が続きました。普段は初夏で、風がよく吹き、天気も良いのが5月なのですが、冬によく来るコナストーム(普段と反対の向きから風が強く吹き雨が降る)がきたり、大雨警報が何度も出たり、風が吹かずに島の北側に波が上がって冬みたいだったり。やっとここ数日通常のトレードウインドが戻り、天気も夏らしくなってきました。
この時期からアメリカは夏休みになり観光客も増えますが、今年に入って日本からの観光客は一向に見られず寂しい限りです。ラハイナの火事以降、住んでる島民の住宅問題ももちろんですが、ホテルやバケーションレンタルの値段も一気に上がり、その上この円安。泣きっ面にはち状態でマウイ大好きなリピーターさん達でも「流石に今は行けません」とおっしゃる方が大勢いらっしゃいます。できるだけ早くラハイナがしっかり復旧し、それと同時に島全体がいい流れに乗ってたくさんのお客さんを快く迎え入れられるような状況になることを祈っています。
さて、いくつかグッドニュースがあります。
前回ラハイナの住民が政府に対して住民主体の行政、住民の声が反映される社会を、と頑張ってるのはお伝えしました。いくつかの条例が通ったことで住民の気持ちはさらに一つになり、高まってるように思います。以前のような物資を配るセンターや炊き出しは閉鎖されていますが、反対に刻々と変わっていく状況にあったリソースセンターや支援活動も生まれています。それはほとんどがマウイ単位での活動団体が多く、そう言う意味でも被災者と近い立場にあり、どんなことで困っているか、何が必要か、を現場で知ることができることも大きな助けになっていると思います。
FEMAや赤十字などはスタッフ、特に大きな決断をするスタッフがマウイの住民ではなく、メインランドのシステムやしきたり、ニュースをベースとして動いている団体なので(もちろん彼らがいなかったらどうにもならなかったことはたくさんあります)住民の気持ちに必ずしも寄り添っていないようなルールや、いいと思って始めた支援が被災者にとっては役立つものでなかったりいろいろフラストレーションの溜まることも多かったのが事実です。そんな大きな支援対象から溢れてしまったり、島の人にあったやり方で動こうとしているサポートグループがいくつもあるのを感じています。
バーンゾーン(焼けてしまった地域)のクリーンアップは引き続き行われています。真っ平らになってしまった自分の家があった土地を見て、被災者の方々が持つ思いはさまざまだと思います。まだまだ元のように家が立ち、その場所で前と同じような平和な生活が戻るまでには、気の遠くなるほどの作業や手続があり、イメージが浮かばないかもしれません。それでもおそらくほとんどの人がその場所にまた家を建てたい、そう思ってるに違いありません。そう言う気持ちを支えていこうとしているLahaina Community Land Trust はいろんな分野で活躍しているローカルの女性達が集まって頑張っています。
そして、先日はバーンゾーンにおける再建の許可第一号が発行されました。
4月29日に火災の被害を受けた人たちのためにオープンしたMaui County Recovery Permit Center。これは、2月末に満場一致で通った法案21、この火災のリカバリーのために再建するプロセスをできるだけ迅速に進められるように特別無許可を作ることを決定したことから始まりました。この法案は電気系、下水浄水、整地、ドライブウエイなどそれぞれの許可を一つにまとめて申請できるほか、火事の被害を受けたエリアに限っては承認期間が15日で済み、許可のための費用も再建され最終審査が終わるまで支払いを伸ばすことができると言うものです。
このセンターがオープンして最初に訪れたうちの一人がこのほど再建許可第一号を手にすることができました。
このセンターがこれからどんどん多くの被災者の気の遠くなるような再建へのプロセスを助け、スムーズにしてくれることを大いに期待したいと思います。
画像1: 全てのバーンゾーンのクリーンアップは2025年まではかかると予定されている。
画像2: リビルドの許可第一号を受け取ったラハイナの住民。
画像3,4: 被災した土地のクリーンアップ前と後の写真
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