(アロハクラシックに出場チームジャパン、がんばってください)
アロハクラシックがスタートした。87年くらいからあるこの歴史の長い大会。去年からアメリカンツアーと一緒になって結構盛り上がっている。やはりウインドのメッカホキパで大会がないなんて寂しいもので、こういう大会で良い波のなか世界最高のライディングを見せてくれる機会はぜひともあるべきだと思う。毎年優勝候補のレディースなごじゅん、マスター(グランドマスター)の羽隅さん、パイオニア時代からずっと大会に出ている(たぶん第一回のアロハにも出ているんじゃないかな)小笠原さん、ほかのみなさんがんばって。
まだ会ってはいないけどワールドカップの大会に出ていたころ選手のなかで最も気が合う友人だったジェシカ・クリスプがなんと久しぶりにマウイに来ているとの事、そして大会に出ているらしい彼女はワールドチャンプにもなったしウエイブもレースも当時優勝し、その後オリンピックでも活躍していたはず。とにかくセンスもいいし負けず嫌いだけど、それがいやな感じではなく、何でもユーモアで笑い飛ばしてしまう。彼女と旅した生まれて初めてのバハトリップは今でも最高の思い出でお腹が痛くなるほど毎日笑いっぱなしだった。あの旅のおかげでバハに夢中になったのだ。しばらくウインドから遠ざかっていたようだけど、彼女がオーストラリアで復活して、メンズクラスでも上位に入ってるという噂は耳にしていた。それにしても相変わらずのかっこ良いリッピング。
さてさて、海の上も熱い戦いが繰り広げられてるマウイだが、政治面でもめちゃくちゃヒートアップ。マウイの政治なんて関係ないと思われるかもしれないが、すべて私が日本にいるとき?と疑問に思うような事や、これはひどいと思っていた事と同じようなシステムや流れを感じる。そして今マウイの住民が真っ向から戦おうとしているモンサントは、必ずや日本でも大きな問題になると思う。向こうは本当に人を欺くプロなので日本でも気づかないでいたらあっという間にモンサントの思うつぼになっていた、なんて事があり得ると思う。そしてそのままにしていたら安心して食べられるものは(今でも少ないのに)なくなってしまう。
私は残念ながらアメリカ人ではないので投票権がない。でも住まわせてもらっている以上、この島を守る責任を感じるし、この美しい島、素晴らしいハワイのアロハスピリットを、文化と伝統を壊していっては行けないと心から思っている。自分自身はこんどの選挙で新しい条例にYESなのは当然なのだが、私のまわりにいる人達のなかでまだ悩んでいる人たち、あるいはNOと思っている人たち(なぜなら相手側は全くでたらめな嘘をいろんなメディアを使って流しているためこの条例について誤解している人は本当にたくさんいる、家庭菜園、小さな農民をつぶすような法律だと思われていたりするのだ)がいたら、その人たちにしっかり説明して誤解を解いてあげる事くらいは出来るのではないかと思ったのだ、オータムのような勇敢な戦士、一日に200軒ほどの家を回るような事はとても出来ないが、せめて一人でもNOからYESにかえる事が出来れば自分がただ傍観者であるという罪悪感を拭えるのではないかと思ったのだ。そしてまずは自分のルームメイトとですら政治については討論できないでいるので(とにかく政治でなくても何でも議論する事は生まれた家庭のなかでもほんとに皆が避ける事だったので得意でないのだ)せめて彼の誤解を解いてイエスに投票してもらうためにしっかりもうちょっと詳しくこの法律について知りたかったので説明会に行ってきた。
結果的には本当に行って良かった。自分でも完全に理解していなかった部分(例えばどれくらいの野菜、特に家庭菜園の野菜がすでにGMOなのか、これが施行されると家にあるパパイヤなども育てられなくなるのか?など)もすべて答えがわかり、今や200%賛成、そして強い思いでそれを主張できる気持ちになれた。それにしても8億円近いお金を賭けて、彼や此れやとこちら側のリーダー達のバッシングをしたり、映像を組み合わせて、本人が意味していないような事に聞こえるよう編集したものをインターネットにだしたり、まあ、ひどいやり方でモンサントは頑張っているが、こちらのリーダー達もお金はないけど強い情熱がある、モロカイからはアメリカ軍からカホオラベ島を射撃や爆破の訓練に使うのをやめさせたアクティビスト、ウオルターもきていた。オータムももちろんいてチュシンになっていろんな説明をしている、今朝は朝からずっと出突っ張りで仕事をしていたはずだ。
私の横にもたくさんのハワイアン、ローカルファミリーが説明会に来ていた。今まで投票する事を拒否し続けてきたハワイアン達(ハワイがアメリカの州という事自体を認めていないため)が土地を守るために動き出している、そしてハワイアンは、いつもアロハにあふれていて優しいけど起こったら本当に怖い事を私は知っている。子供のころから自分の母なる土地の手入れをし守る事を教えられてきているハワイアンの力、そしてお金ではなくこの島、そして次の世代を支える子供達の健康を守っていくために必死で頑張っているこの人たちの強さと美しさにふれられただけでもミーティングに行ったかいがあったと思った。
最後にハワイアン式の助産婦さんが会の閉会のチャントを唱えたとき、皆で輪になった手をつないだ。手からびりびりと皆のエネルギーが流れてくるような感覚があった。彼女がチャントを唱えだすと私の隣に板とっても小柄で静かだったハワイアンのおじさんがそれにあわせて唱えていた。彼が暗唱していたそのチャントは彼の口から出るというより体の奥から出てくるような響きがあり、同時に輪のあちこちからチャントを唱える声が重なって響いていった。
Aloha Ainaを実践し心から祈り続けているハワイのスピリットが部屋いっぱいに広がり、ちゃんとが終わった頃には私の顔は涙でぐちゃぐちゃになっていた。
正しいから必ずその通りになるとは限らないときもある、チベットを見ればたとえようもないinjusticeがいまでも続いている。世界中のどこにでもそんな事が見つける事が出来る。でも正しいものは必ずいつかは勝つ。そう信じてあきらめずに進むしかない。
この活動で率先して動いている人たちのエネルギーと熱意、勇気は計り知れない。どうか彼らのそして心ある人たちの思いが選挙で結果あらわれますように。
ちなみにルームメイトはYESに転向。私が説明するまでもなく、最近のもろもろの情報を見て、怪しい、これは良くないと感じていたらしい。俺たちはこんなやらせの広告に惑わされるほど馬鹿じゃないぞ、ってだれかも言ってたな。8億円かけて嘘を広めている側が良いのか、数えきれない人たちがなんと金銭的な得にもならないのに必死で休みなく動いてる側が正しいのか、普通はわかるはず。
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