2014-07-26

7月26日 友子の独断M2Oレース見どころガイド

いよいよモロカイレースは明日の朝スタート、選手もほとんど全員今日までにモロカイ入りしているはずだけれど、向こうでは皆のんびりリラックスしているみたい。

 選手リストを見ただけで今年もかなりの凄いメンバーが出ている。総勢300名弱!
そんななかで自分なりに結果の予想や見どころを考えてみた。

最初に断っておくけれど、結果はどうであれ、私の回りの出場選手達は皆本当にこの日のために努力を積み重ね、練習してきたのを知っているので結果だけ見て、いろいろ言うつもりはいっさいないし,どんな結果であれ、心から拍手を送りたいと思っている。結果はついてくる時もあれば思うようにでない時もある。でもこれ以上しようがないというところまで努力してきたのなら結果が出なくても十分だ、と私は思ってるし、フィニッシュラインにたどり着くまでのこの長い過程が素晴らしい経験で必ずやその人の人生に大きな影響を与えると思う。
皆そう思ってると思うけどやはり優勝は風がよっぽど弱くない限り、コナー,カイ、デイブの戦いだと思う。
去年の優勝者トラビスグラントやスコットギャンブルも優勝候補に挙がってるけど私は二人を知らないので何ともいえない。風が弱いとやはりデイブの分は悪くなる。今回カイもコナーもヨーロッパに行ったりとでイブほど練習できていないし、デイブは取り憑かれたように努力しているのを知ってるので個人的には風も波も上がってでイブが勝ってくれると嬉しいのだが、ちょっと予報は厳しそう。
コナーとカイはこれからずっと勝っていけるのでもう一回だけデイブに勝たせてあげたいなあ。

さてその3人の次にくるトップ集団はほんとにたくさんいる、おそらくスコットギャンブル、トラビスグラントは入ってくるだろうけれどその後は去年もそうだけれど団子状態、コンディションや運で5位にも20位にもなれる、トモはそのグループにいる。コーディーやモーフリータスなどの若手も出てくるだろう。リビオメレはウも毎年上位に入ってきている。先週のマリコレースで優勝したカレオアビーや他のブラジリアんも早いが、先週のコンディションではF16の方が良かったが、今週はまた違うのでどこまで頑張るか。そういう意味で17ftのブレット、漕ぎにも強いトモはこの予報だといいせんいくかも。6位くらいに入れる可能性もあるし10位以内に入ってくれればとっても嬉しいけど、入れなくても今回が彼の番ではなかった、それだけのこと。
このレースに出ている60代の選手は11名、そしてその中でソロで出ているのは2名だけ。津村サンはその一人。津村サンの場合優勝を目指しての競り合いはない。でもだからといって適当にやってるわけではなく、自分の出来る限りを絞り出して参加するはずだ。
外洋ヨットレースをやっていた津村サンの海を読む力は計り知れない自信に繫がり、大きな強みでもある。
永松くんは去年細い14ftで出て、無風の中本当に苦しいレースをした。ラダー無しでこのレースに出る事は私には想像もできない過酷な事で、彼自身、去年のレース直後はとても来年出たい、なんて今は思えない、と言ってたけど、結局また14ftで出場。この過酷なレースを合えたさらに過酷な条件でやろうという彼はとてつもなくタフか、どうしようもないマゾかのどちらかだ。口数も少なく、いつもにこやかな永松くんだが、練習熱心な事は誰もが知っている。そしてパドルレースは最後には人より練習した者が結果をだす、と思う。14ftでこのレースに出る物好きは少ないので(とはいえトラビスバプティスなど少数のトップレーサーが14ftを選んでいるが)3位に入れるんじゃないだろうか?
松山くんは今回初出場。
去年このレースに興味を持ち、サポート船に乗って見学。そしておそらくスケールの大きさ、レベルの高さ、素晴らしい雰囲気に感動し、来年は絶対に自分も出るぞと心に決めた・それから一年間、資金を貯めるのも練習するのも大変だったに違いない。国内のレースにあまりでなかったのも全部やろうとしてどっち付かずになるよりはまずはモロカイに照準を当てていたのではないだろうか?私が勝手に予想する限り松山くんはセンスで乗るタイプ、もちろん努力しないというわけではなく、どちらかと言うと何でもスムーズに感覚で理解してしまう。だからこれからもっともっと伸びるのではないかな?今回は慣れない海外で何でも自分で頑張っていたのでいろいろ大変だったと思う、そういう大変さもレース結果に影響する事もある。おそらくフィニッシュラインに着いた時の達成感を味わッたあと、きっとかれにははっきり次のレースのために何をするべきかビジョンが見え、そしてそのためにまた一年間頑張ろうと言うモチベーションを持って頑張って行くと思う。今年はココまで実際に来てレースに出た事だけでも大きな結果、順位が良ければボーナスだ。そしてその可能性も十分持っている。
もう一人荒木たくじさんが出るはずだけれど、彼はオアフをベースにしているのだろう、マウイでは見かけない。でもどの日本人よりもモロカイ経験が多く、経験に加えてかなりのストイックなトレーニングと練習を沖縄で積んでいたようだ。去年はインフレータブルで出て、まあそれだけでも凄いなと思ったが、今年はSICに乗って出場。鬼に金棒だ。

外洋レース、ハワイのダウンウインドではSICに勝る板はない。はっきり言って上位入賞者の中でSICに乗っていない人はほとんどいない(知ってるのはカイレニーガナッシュという事だけ)コナーもカラマも皆スポンサーのロゴはついてるけどSICの板に乗っている。
そしてパドルはクイックブレードのVドライブ、誰とは言えないが、トップ集団の本当に多くの選手が(違うブランドのライダー達が)このパドルをショップで定価を払って手に入れているのだ。(今日聞いた所この店ではこの1、2週間で25本くらいVドライブパドルを売ったそうだ)

レディースは女王アンドレアに対抗できるのは今はソニー・ホンシャイドではないかと私は思う。風が弱ければ他の選手も頑張ると思うし、アンドレアにはかなり不利だろう。風が弱ければパワーハウス、レナも上位に顔を見せてくるかも。タリア、ジェニー・カムバックも頑張ってほしい。

さて他の見どころはチームで出ているアーロンナポレオンとリグズ親子チーム。リグズは14歳のときこのレースをソロでやっている、ちっちゃかった彼が最後は泣きながらフィニッシュした様子に私も涙したのを覚えている。リグズのおじいさんナピー・ナポレオンはモロカイレース第一回から出ているというカヌーパドラーであり、レジェンド。ナポレオンファミリーはある意味ハワイアンオーシャンカルチャーのロイヤルファミリーとも言える。

そしてサーフレジェンドトム・キャロルも今回去年プローンパドルクラスで優勝した選手とサップチームで参戦。
アメリカズカップ優勝したジム・スピットヒルの名前もソロで出場。

そして何より、以前に出場し、12時間近くかけて完走したウエストから下が麻痺しているモロカイレース史上一番の英雄マーク・マターソンもまたプローンパドルで出ている!プローンパドルでモロカイを渡る事だけでも凄いのに、コアが一番重要であろうこのスポーツに下半身が動かない状態で出る。
まず普通の人ならあの荒れた海にうつぶせに寝ているだけでも12時間やれないだろう。彼が完走したと聞いた時は私も感動に泣けた。あんな過酷な事を一度やって、また戻って来れる彼の精神力とはどんなものなのだろう?

カラマが一度言っていた。
「誰だってやめたくなる、一番トップを走っている人出そうだから真ん中から後ろを走っている人はなおさらだ。そんなとき僕は生まれながらの病で本当にたいへんな思いをしながらリハビリやトレーニング、治療を続けている子供達に出会った時の事を思い出すんだ。彼らはやめたくてもやめるという選択がない、Keep tryingそれしかないんだ。あの子供達の辛さと勇気に比べたら漕げなくてもそのとき這う事しか出来なかったら這ってでもくやめては行けない、って思い出すんだ。」
トップ選手からも最後尾で漕いでいる選手からも、すべての選手からとてつもない勇気とインスピレーションをもらっている。私はまだまだ這ってまででして努力していない。出来る事を出来る限りやっていれば結果はどうでも割り切れる、回りがどう見るかではなく自分でうなづける努力をし続けないと行けないなと思う。あと今年も半分を残し、それを目標に指定校、出来ない事を悔しがるのではなく、今出来る事を出来るだけの力で向き合っていく。

一年間の努力と準備があるからこそこのモロカイレースは面白く、意義がある。だからレース当日は長く辛かった一年間のラストスパートみたいなもの。あるいはフィナーレだ。選手一人一人が自分の目標を目指し、全力を尽くし、最高の気分でフィニッシュラインをきる事が出来ますように。

Mahalo Ke Akua
海の神様に感謝して


独断と偏見の予想順位(明日は風が弱いとコンディションを予想して)
1 コナーバクスター
2 カイレニー
3 スコットギャンブル
4 デイブカラマ
5 コーディーカーボックス

トモは10位内に入ってほしい。

レディース
1 ソニーホンシャイド
2 アンドレアモーラー
3 タリアガンジーニ
4 ジェニーカムバック
5 レナアグイタス

個人的に勝ってほしいのはカラマとアンドレア、トモは7、8位に。みんながんばって。

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