2013-08-22

8月22日 Special Day

満月の日はなかなか寝付けない。今日燃そう。早起きしようと思っていたこともあり,2時頃から起きたりうとうとしたりを繰り返し,3時過ぎにはあきらめて準備を始めた。さすがに4時では真っ暗,波の音はするけど満月の光があっても全く見えない。沖に漕ぎ始めるとちょっと三角ポイントの波がきれいに割れるのが見えた。まあまあのサイズ。そして人はさすがに誰もいない。今日は材木座の河野さんに誘われて朝早く普段以下ないポイントにいくことになっていた。なぜいかないかというとそこはサーファーが昔から大事にしているポイントで,スタンドアップで立っているだけでも波がいいときは目障りに思う人がいるかなと思って控えていたのだ。
が、この間ちょっとブログにもスタンドアップパドラーがとるべき行動やマナーについて書いたところだったので、河野サンと一緒に最近のそのポイントがどんな感じが見に行ってみようということになったのだ。
暗くて人影も見えないくらいのなか,漕ぐのはちょっとスプーキーでもあり,また静寂で美しくもある。私は途中のポイントで一本波に乗ってから目的地へ。波はとりあえずある,それもかなりサイズがある感じ。そして満月,誰もいない。その美しさにただただこの場所にいられたことだけでも幸せを感じた。
2,3本ずついい波に乗ってる間に少しずつサーファーもパドルアウト。とにかくサーファー優先で邪魔をしないよう,そして余ったものだけ頂ければ頂く,とにかく邪魔にならない,目障りにならない位置にいることを心がけながら皆の写真を撮った。たまに撮るのに夢中でシフトした波で自分も巻かれて板を足にぶつけたりもしたが、楽しかった。何より前回のようにスタンドアップパドラが大勢押し掛けて(河野さんが引き上げるときには21人いたらしい)他の人たちに迷惑をかけると言う問題はなくなり,数人の人が気を使いながら乗っている程度だった。いっしょにいた友人はみんなが乗らないあまり波もなくなってきたし,何よりこういうぴしっとしたところではラインを邪魔したり,テイクオフにシッッパリするだけでも失礼なので失敗する前に早めに退散、これは正しい判断だったと思う。そして私もそのあとに続いて場所移動。
波のクオリティーはちょっと落ちるけど一人しかいないスポットに行った。結局体がぼろぼろになるほど疲れ,もうかえろうと言うまで終始3−4人しかいなかった。こんなラッキーなことは滅多にない。それに潮が引いてきたらどんどん波は良くなっていく。

4時から入っているのでも浮く宅だだがどんどん潮が変わって良くなっていく波になかなか帰れない。毎日こうだったら話は別だが,きっと明日にはもうないからついついよくばりになってしまう。
一本これぞ正しいここの波の乗り方,と言うようなものを河野さんに見せてもらった
その一本前の波で私は抜けきれずにまっすぐに板を戻したのだが,彼はフェイスの上の方をスピーディーに抜けながらちょっとストールさせていた。私の場所から見た感じではチューブに入りそうな感じで,光も最高で,忘れられない絵が頭に残った。あれが今日のベストだったな。自分のライディングはいいとこなし,楽しかったけどこれだと思えるのは一つもなかった。まあずっと腰がいたくてあまり乗ってなかったのでこんなに長時間海にでていられただけでもいいとしよう。少しずつスモールステップでもすすんでいれば目標に辿り着けるはずだ。

この文章久しぶりに思い出した,(友人がFacebookでアップしていたのだが)このジェリー・ロペスの本『Surf is where you find it』を訳していたときは毎日毎日彼の文章を向き合い,ほとんど暗記するほどだった。素晴らしい言葉や教えがたくさんあって毎日訳しながら教えを受けている気分だった。特ににこの序文は私も素晴らしいと思う。ちなみにパタゴニア各店で販売中。

「インサイドにはまって巻かれることはサーフィンにおいて日常茶飯事であり、それはすべてのこと、サーフィンだけでなく人生全般においてあらゆることに対処する教訓となる。

 海で学ぶことは、陸に上がってからどんなことにも十分当てはめることができることは明らかだ。私たちは今日、便利で安全な現代社会で生活し、ありがたいことに生と死が背中合わせのシチュエーションは滅多にない。それはそれで幸せなことだ。しかし、ふとしたときに巡ってくる、今までの人生がフラッシュバックするような、ぎりぎりの瞬間は、自分の内なる部分を見詰めるいい機会でもある。

 誰でも内なる自分というものがあり、そこにそれぞれの本当に幸せが何かの答えがある。痛みと苦しみが消え去る完璧な人生が。

 すべてが上手く響き合う喜びに溢れる世界は、エゴや凝り固まった偏見などが重なった厚い層の下、奥深く埋まってしまっている。

 私たちはノスタルジックな気持ちで過去に思いを馳せることで、後悔したりさびしい気持ちになる。また未来について不安を持ち、それが心配を生み出す。私たちは今、この瞬間こそが本質であること、そしてそれ以外は存在しないということを理解できずにいる。それが理解できたら人生はどれだけシンプルになるだろうか。

 サーフィンを通して何かを悟ること、サーフリアライゼーションの瞬間は、私たちに自分たちの未来の可能性を思い出させてくれる。それが私たちがサーフィンをする理由だとしたら素晴らしいことではないか。サーフィンは私たちが本来の自分に戻る手助けをしてくれる。なおさらそれはサーフィンをこれからも続けていくべき立派な理由ではないだろうか。

 生きるということは本当にすばらしい。

 サーフィンをするたび、私たちは人生がどんなに素晴らしいものか再確認させてもらえるのだ」



本当に人生は素晴らしい。今日再確認させてもらえた。

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