2013-08-31

8月31日 LAST DAY OF AUGUST

朝思いのほか風が弱かったので海に出た。でも5時半頃だったのですでに大混雑。こんなことならもっと早く起きれば良かったと思うがここのところ疲れがたまっていてなかなか朝起きれないのだ。由比ケ浜のはじっこもまだ出来そうだったけれど滑川をこえて材木座まで漕いでいった。材木座でいつもやってるスタイリッシュなゆうこチャン発見。
彼女は紳士服のパターンナーなのだそうだけれどいつもおしゃれでサーフィンも女性らしくとてもしなやかに乗るので素敵。
どんどんフとが増えてきたので早めに上がるが,由比ケ浜はものすごい人でまっすぐビーチに戻るだけなのにたくさんのサーファーにジローと見られてとっても居心地が悪かった。なんとか転ばないようにセットのないときを見計らって誰にも邪魔にならないよう急いでインサイドまで漕ぐ,一本くらい乗って帰りたかったけどな。

 今日は母の生徒さんのバイオリン発表会、可愛い子供達に交じって弟のお嫁さん幸チャンもがんばっていた。彼女は本当に頑張り屋さんで毎日一生懸命練習している。私も弟もすっかりバイオリンなんて縁遠くなってしまっていたので彼女がバイオリンを頑張って母に親孝行してくれている。
 その後かまくらで開催された防潮堤計画についての勉強会に参加。本吉の三浦さんは最近全国を飛び回っていろんなところでこのことについて話をしているがかまくらでもやはり参加してくれた人たちがみんなショックを受けていた。だってこういうことはほとんどニュースに出ていない。でもかなりとんでもない話で,ミラさんが自分のふるさとの海を破壊されたくない気持ちはかまくらの住民だったら誰でも共感できるものだと思う。
多くの人が界の後三浦さんと直接話したり,何か私達に出来ることは何かと考え始めたのを実感できたのが嬉しかった。
夜の懇親会はうちから2分の麻心にて。真鶴から来てくれたあきらさんとも再会。

東北の人たちばかり苦しませているわけにはいかない,私達だって明日は我が身、すでに東海遠州灘のどこかでそして徳島でも同じような巨大防潮堤計画はすすんでいるらしいし。本気で一人一人が意見を述べ,海を破壊するような防潮堤でなく自然と共に生きることの大切さを訴え続けなくてはならないと思う。

すでにこの時点で眠かったけどその後友達が来てくれて,ゆっくりいろんな話が出来た。今自分の中でもやもやしているものがスーと消えていく感じがあった。すべてのことに意味があって,今なぜ起こるのか分からないこともきっと後で感謝できることになる。いつも論理的にはそのことをわかっているつもりなんだけど。わかりあえる友人ってありがたいものだ。



2013-08-30

8月30日 南風つよし

朝起きるとかなり南風が強い。
名古屋から来ている内藤さんのレッスン。彼はスタンドアップを初めて間もないらしいけれどやる気満々、ちょっと前は石垣で津村サンのところにもいっていたらしい。
通常ならキャンセルにしてしまうところだが,彼は体育の先生だというし,本人の判断に任せようということで彼はやると決めた。


材木座にいってみるとオンショアが強い波の中アウトに出るのに苦労している内藤さんを見つけた。
早速まずはすんなり出られるコツを話しながら沖へ。まずオンショアのときに大事なのはある程度スピードをキープすること,スピードがあれば板は安定する,オンショアで海面が荒れるとバランスを崩しやすくなるのできちんと漕ぎ続けることはとても大事、そのためにも正しい漕ぎ方が重要になってくる。最初はなかなか麻にすすまなかったのだが,だんだん慣れてくると体が前傾して前よりパワフルに漕げるようになり,前に進み始めた。男性だし体育の先生と言うことで私もちょっとスパルタモード、沖のポイントまでまずは風上にのぼってそれからダウンウインドで材木座に戻ろうと決め,目標地点まで必死に風に向かった漕いだ。和歌島の横あたりでは風がかなり強くいくら漕いでも同じ場所から逃げられないような気になるときもあったが,彼は顔を真っ赤にしながらも弱音を吐かずに頑張った。
沖のカブネまでついたときにはほんとに達成感があり,かなり漕ぎ込んだからそれまでにフォームの矯正もしっかりできていた。
かなり風も強く海面も荒れているなら湾の外まで頑張って漕ぐ。
かえりはダウンウインドの練習。風が強くてハードなコンディションではあったけれどその分普段練習で着ないダウンウインドのコツなども教えたりできたし,この中でも漕げるようになったことは自信につながったのでは?
域はハードだったのに,かえりはあっという間に材木座。風波だけれどきれいに乗れる波があったし人は少なかったのでそこで波乗り練習。練習前は立っていることもままならなかった場所でしっかり波にテイクオフできるようになっていたし,アウトにも何度も出てきて波をつかんでいた。
内藤君と一緒なので今日は珍しく材木座のはじっこの方で波乗り。
 海の家バンビーノのにこやかなスタッフもにこやかに波乗りしていた。
 Mr.材木座の河野さんももちろんいる
 この方もバンビーノのスタッフ
 彼は奥田スタイルの原田君。
 パタゴニアのスタッフの聡子さんと重子さんもサーフィンしていて再会できた。
材木座は由比ケ浜とちょっと雰囲気が違う。とってもメローでがつがつやる感じで泣くみんなニコニコ楽しんでていい感じだったなー。やはり挨拶かわしたり,ニコニコしたりしながら乗れればジャンクな波でも楽しい。そして楽しいのが一番。


2013-08-29

8月29日 いろんな思いをかかえて

 東北で過ごした数日間は普段の1週間分、いやそれ以上に消耗した。いろんなことを考え,思い切り楽しみ,美しい景色を楽しみ,そして未だに残る傷跡,全く復興とは縁のないように見える場所などに心を痛めたり。でもいかないと実感できなかったこともたくさんある。
個人的にもたくさんのいろんな思いでパンパンになり,かえりの道中はなんだか頭がぐるぐる回って普段全くないのに頭痛までしてきた。
でも何も考えずに通り過ぎるよりいいのかもしれない。知らずにいれば楽かもしれない。でも知ることからいろんなことが始まると思う。


あれから2年以上たち,東北も変わっていった。全く変わらないところもたくさんあるけどいろんなことが変わった。何しろ最初に行ったときなど水も電気もなかったのだから。でもそんななか皆で力を会わせてキャンプのような生活を共同でしたいた時何か不思議な充実感があったのも事実でそれは被災者の人からも何度か聞いたことがある。人間とは不思議なものでとんでもない状況におかれてもそれなりにその中で楽しみや希望を見つけ,かなり豊かで快適な生活の中でも不安や絶望を見つける。結局はすべて自分次第なのかもしれない。それにしてもこの2年間壮絶な変化を強いられてきた東北の人たちに,さらに精神的にも重圧を与えるような防潮堤問題や遅々たる復興、なんで?という計画に巨額が使われたり,支援されるべき人に支援が届かなかったり,いろいろだけれど,これ以上彼らを精神的にも疲れさせない環境を外から応援していけたらと思う,でも実際には祈ることくらいしか出来ないのだが。

頭がパンパンの状態のまま今日は締め切りが過ぎている原稿をやっつけようと必死だが,なかなか頭がそっちに向かず,編集の方に申し訳ない気持ち野間ま能率の悪い仕事を一日中続けている。
ふう,さすがに疲れたかな?

2013-08-28

8月28日 美しい海と緑とそこに住む人たち


今日も快晴。昨日よりウネリが入っているみたい。
潮が少し引くのを待って出発
さすがボスは一番アウトで一番いいセットの波をばっちり決めてくる。
金野さんはフィッシュで彼らしい波をスタイリッシュに乗り,ニコニコ笑顔戻ってくる。レギュラーのいい波を見極める目はさすが。
こちらも佐藤サン
サーフショップアブストラクトのオーナーしげちゃんとは初めて一緒に海。皆それぞれ自分のカラーがあってカッコいい。彼は震災直後に「これからは防潮林をたくさん植えて美しい浜にするんだ」って目を輝かせて話してくれたのは今でも印象に残っている。なんでこんな風にすすんじゃってるんだろう、彼もやりきれない気持ちでいっぱいだろう。


佐藤サンは私が超がつくほどのウニ好きだったことを覚えていてくれて,自家製潮ウニをもってきてくれた。これそれほどないように見えるけど塩漬けのウニは収縮するので実際はとんでもない量なのだ。
今回もいろいろありがとうございました。あんな大変なことが起こった震災だけど,そのおかげでこんなに素敵な仲間と巡り会えた。そしてとてもたくさんのことを教えてもらえた。だからこれからもずっとずっと東北のことは気にかけて常にアンテナを張り,微力ながらも出来ることがあったら一緒にあゆんでいきたいなと思う。

2013-08-27

8月27日 東北にて

草のにおいと涼しい気温でウイリーもテンションが上がっている。

 夕方福島に着くはずが夜遅くになってしまった。今度こそ,東北の横乗りシーンの兄貴分であり,復興に向けて多方面に渡って活躍,活動している平さんに会えると思っていたのに残念ながら行きがけに寄ることが出来なかった。かえりにあえることを期待して先に進む。眠いのを頑張ってやっと宮城に辿り着いたのは夜中だった。そのままとにかくテントだけ張りバタンキュー。
朝まず最初に気がついたのはみどりのにおい、雨が降り,雷も鳴っていたのでさらに草のにおいが強くなったのかもしれない。なんだか湘南のあの暑さがウソみたいに涼しい。

起きてのんびりしているとテントをはらせてもらった場所のオーナー金野サンがコーヒーを持って出てきた。
あー、サニーデイ,ここに来ると本当にたくさんの思い出がよみがえる。大変な時期で辛いこともたくさんあった時期だったけど,でも素晴らしい仲間と知り合い,一緒に力を会わせた素晴らしい時間だった。今や家族と言えるほど親しくなったオータムともここで偶然が重なってであったのだった。ここに来るとどんなに忙しい人でも時間の流れがゆっくりになり,『ま、いっか』っていう気分になって呼吸がスローになる感覚を覚える。
サニーデイで癒されに来る人は東北の見ながら千葉や湘南からもいるらしい。家に戻ってきたようななつかしい気持ちにさせられる。
2年前にマナちゃんの命が始まったポイント(オータムのテントがあった場所)にテントをはらせてもらったのだが,ちゃんとマナちゃんポイント,そして彼女が生まれた日付まで書いてある看板があった。そのうちこだからを授かるための神社でも作られたりして。

少しゆっくりしたあと金野さんと一緒に近くのサーフポイントへ。ここはつい最近一ヶ月ほど前に砂がたまり始めてブレイクし始めたそうだ
南三陸の兄貴分サーファー佐藤サン。3代目の漁師でもあり、昔から原発反対などの意志をはっきり示して署名運動なども頑張っていたらしい。

『さあ,ウイリーも東北に来た記念にいくよ!」
『別に僕はビーチでゴロゴロしてるだけでいいんだけどなー』と言う表情。
たまにいい波も来るけどウイリーと一緒なので巻かれるわけにはいかない。
「行くよ、ウイリー、だいじょうだから,私を信じて」
「ひえー、こわいよー」
『ここまできたらコミットするしかない!Hang on willie!」
かなりのスピードが出たけど私もウイリーに怖い思いをさせてはならないと落ちないように気合いをいれた。ばっちり乗れたけど最後の最後岸が近くなったところでウイリーがここまできたらビーチまで泳げると思ったのか耐えきれずに海水に飛び込んだ。それからあわてて泳いでいるので私も降りてウイリーを抱きかかえながら波が来た時巻かれないようにサポート,ビーチに帰ってからしばらくは『なんであんなことさせるんだヨーン』とでもいうように目を会わせてくれなかった。ごめんね,ウイリー。いつかこの楽しさをわかってくれるようになりますように。
何はともあれ,以前見渡す限り瓦礫の山だったこの場所をはじめてみたときのショックはとても言葉には表せないものだった。私も一平君も皆と一緒に海に入り,波をシェアさせてもらえたことに心から感謝。忙しい中せめて一年に一度は訪れることであのときのことそしてこれからのことを忘れないようにしようと再確認しあえた。2年半前のあの強い気持ちはなかなかそのまま保つのは難しいけれど,まだまだこ子ではいろんなことが起こっていて,その重荷をここに住む人だけに落ち着けたままにしておくのは良くない,そう心から思う。
この場所は今宮城北で波がブレイクする数少ないポイントであり,とても大切な場所。
もともとパタゴニア仙台のスタッフだった笠原君、震災直前にこちらに引っ越してきて少ない若手代表として復興に頑張っている。
 レベルもとても高く,皆がルールを守ってとてもいい雰囲気で乗っているのでもしもいく人がいれば必ず地元の人に一声挨拶して混雑していないときを見計らって入ってください。
実はこの場所も防潮堤建設の計画が進み、なんと東北の海岸線の中でも最も巨大な高さ14.7m、奥行き(台形の山のように広がった形をしたものなので)91メートルと言うとんでもないものが出来ることになっている。そんなことをしたらもちろん砂浜も何もなくなるし,川縁にも7mの高さの壁,とにかく牢獄に閉じ込められているような光景になるだろう。お隣にある日本有数のクラシックポイントだってもう終わりになってしまう。
大谷海岸の防潮堤建設をストップしようと必死に頑張っている三浦さんも忙しい中会いにきてくれた。
ちなみにその大谷海岸はこんな状態,リアス式海岸の続く東北において数少ない広々としたビーチで観光客も多かったのに,すべてコンクリートの壁になってしまう。もし自分の海がそうなったら,そう思う富浦さんがしぶとく頑張ってなんとかしようと努力している気持ちはいたいほどわかる,私だったら三浦さんほど落ち着いて出来るだけ平和的にやろうと言う忍耐力は持てないだろう。でもその我慢強さが大切で,みんな反対していてもあまりになにもかわらないので最後には消耗し疲れきってしまいあきらめてしまう。そこが相手側の狙いであり、思うつぼなのだ。
夜は皆とゆっくり火を囲みながらおしゃべり、いつも印象に残るのが,ここに集まる人はみんなそれぞれかなり大変な被災をしたのだが,誰も自分の苦労についてはあまり口にしない、全体的な問題点やコミュニティーがかかえる課題など(それだけでもたくさんある)の話はするが家も船も失ってしまったり,未だに仮設に住んだり,補助金がちゃんとでないとか,住むところがなかなかナイトか,大変なことはいくらでもあるだろうに愚痴らない。東北人の辛抱強さと控えめさをいつも感じる。そして海に関しての意見もとてもフェアで広い視野を持っている。尊敬する人ばかりだ。
でもがんばらせてばかりではいけない、皆のかかえる重荷を少しでも出来る範囲で日本全国で普通に暮らす私達が手助けできたらなあと思う,まずは実情を知り,今何が問題になっているのか知ることだけでも違うと思う。東北に常に心を向けてニュースを探して読むだけでも違うと思う。私もそれくらいしか出来てないけど。
火を囲み,皆で足をくっつけあいながらいろんなことを話した静かな時間だったけれど,皆の思いと気持ちの熱さは充分に感じた。大事なことは何か,損得関係なしで正しい生き方をする、そんなことを考えるいい時間だった。
来て良かった。

2013-08-26

8月26日 鎌倉OCレディースサップ合宿

今朝は鎌倉アウトリガーカヌークラブのお仲間と一緒にスタンドアップ。
皆さん経験者ではあるけれどまずは皆さんに正しい漕ぎを知ってもらうために陸トレ。でもさすがカヌーで漕いでいるので言葉でいうと体で理解してくれるのでやりやすかった。
早速海上へ。今日は完璧なサップコンディション。まっすぐ漕ぐのはすぐにみんなきれいにできるようになり、前傾姿勢もパドルをまっすぐ入れることもノープロブラム,そして漕ぎに力が入り,スピードも出てきた。この人たち1週間特訓すれば結構レースでもいいところいくのでは?って思う。腕や背中も筋肉しっかりついてるし,ハワイでもさ王だけどアウトリガーやってる女性が一番がっちりしているからなあ。(皆さんががっちりしていると言ってるのではありません,いい筋肉がついていると言うことですよー)
すいすいいってしまうので途中でターンの練習やブイ回航の練習。
こちらも女性とは思えない勢いの良さ。
スピードを出す漕ぎ方や呼吸の大切さなども説明し,どれもかなりアウトリガーと共通していると言うことがわかった。
チャーコギも最近やってる人は多いけれど,なかなか低い位置を持って漕ぐ意味やメリットが出ていない人も多いので,なぜそうすると早いのか,そしてその漕ぎ方をするにはどこに注意しなくては行けないかを説明したら,俄然早く漕げるようになっていった。
今回リーダーシップをとってセットアップしてくれた高橋さんもスピード出るようになってばんばん波を取っていた。
ちょうどサーファーには物足りないくらいの波があり,材木座は混んでいなかったので皆で後半は波乗り、前傾姿勢で漕げるようになり,テイクオフが早くなったかも。そしてクイックターンが出来るようになったので波が来た時とっさに方向転換が出来るようになった。
First wave on a sup!
皆さんパワフルだし,明るくていつもこうやってたくさんの女性が一緒に海はいって練習できたら楽しいだろうなあ。
しっかり上達して大満足のアフター集合写真、最初のレッスン前の集合写真の固さがすっかりとれてます。
昨日今日と大勢で練習したのがとても楽しかったので、来年は是非合同練習会なるものも定期的に出来たらいいなと言うイメージが膨らんできた。だって一人でブイ回航の練習やミニレースなんてしないけど,皆でやったら楽しいもの。

同じ鎌倉なのでまた顔を合わせる機会も多いだろうからこれからも是非一緒に漕いでほしいな。

さて午前中のレッスンが終わってから大急ぎで旅支度。10時頃出発のはずが結局鎌倉を出たのは午後3時!福島につくのは夜かなあ。。