2012-06-13
6月11日 一年前の今日
( 浜人祭in 石巻 2011年6月11日)
一年前の今日、私は石巻にいた。導かれたようにたどりついた気仙沼でいろんな作業を一緒にしていた仲間と一緒に、鎌倉の有志が地元の人たちと相談して開いたお祭りに行ったのだった。3月11日から一日も休むことのなかったその仲間たちはかなり精神的にも肉体的にも疲れを見せていた。お祭りに行って元気をもらうと同時に、リフレッシュしようじゃないか、そして本吉代表としてブースもやっちゃおう、ということになったのだ。
このお祭りはいろんなブースが出ていたけど、基本全部無料、炊き出しや物品提供をお祭りの景色でやるシステム、そしてそれだけでなくお祭りならではのライブや落語、ダンス、カポエイラ、ワークショップ、アクセサリー作りやお絵かき、マッサージ、ヘアカット、 そのほか本当にたくさんのありとあらゆる楽しいアイデアいっぱいで趣向を凝らしたブースがあった。そしてなんと地元の飲み屋さんの復興支援で、ふうちゃん(飲み屋の名前)のブースもあり、そこもなんと飲み放題、好きなものを頼めば飲めてしまうというすごさ。
でも儲けを考えずにすべて与えるって言うことがこんなに気持ちのいいことなのかって言うことを知ることが出来た。食べ物やのブース同士でも競争はなく、譲り合い、お客さんもわたすほうもありがとうという気持ちだけがある。そこにいる人たちすべての善意だけが合って、それがひとつになって大きな、ほんとに大きなエネルギーになって行くのを感じた。そしてそういう力があればいろんなことが動くということを確信できた日でもあった。
震災以来私の中でいろんなことが変わった。特に実際東北に行っていた毎日は本当に毎日毎日がワークショップみたいで感情も体もスポンジみたいにいろんなことを吸収し、考え、かみ締めていた気がする。そしてその結果自分の中でいろんな変化があった。
誰かが震災マジックという言葉を使っていた。信じられないようなことが起こったり、想像もつかないほど人が変わったりすることに対しての言葉なのだが、私も確かに震災マジックにあった一人だといえる。
去年の今日、石巻で一緒にフラフープコンテストのブースをやったオータムとは本当に偶然に偶然が重なって出会い、すぐに同志として仲良くなったけれど、まさかその彼女が一年後大きなお腹を抱えてマウイに移住してくるとは彼女も私も夢にも思わなかった。
私の中での変化なんて彼女や夫のゆうじくん,そして数え切れないほどの被災者の人たちが通ってきた変化に比べたらほんの小さな変化かもしれない、でもその変化をしっかり受け止めて少しでも自分が寄りよい人間になれるよう、そして私たちのすむ世界によりよい形で貢献していけるよう努力したいと思う。
善意が集まると大きな力になる、と同時に悪意や敵意、私欲も集まれば本当に恐ろしいほどのパワーになることをこの一年で思い知った。
私は善意の周りに自分のみをおきたいし、どんな人に対しても出来るだけ正直に、まっすぐに向かい合い、善意で接していきたいと思う。幸運なことに私の周りには本当に善意の塊のような人たち、そして正直にまっすぐに生きている人ばかりがいる。だから自分もそうあろうという気持ちにさせてくれる。大好きな人,親切な隣人,愉快でいつも仲間の気遣ってくれる友人たち,どんなときにも自分の見方である家族、そんな人たちが私の中に善意を生み出し、育ててくれる。そんな環境を心から幸せだと思う。
浜人祭は善意の塊のようなお祭りだった。善意が集まることで大きな力になるのならその本のひとかけらとしてでもいいからその大きな力の一部でありたいな、そんなことを一日考えていた。
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