昨日よりも朝早く行って風が上がらないうちに2時間くらい乗りたいと今日は朝4時半おき、なかなか明るくならないねーちょっと待ってから出発。ところがノースはもう風で海面が荒れていて波もなくなっていた。せっかく早起きしたのでもったいないからだめもとでサウスまで行こう、と車を走らせている途中で友人からサウザンピークス胸くらいのいい波が入ってるというレポートが来た。彼からのレポートで胸サイズという場合はもっと大きい場合かもしれないと急にわくわくしてきた。
ついてみるとほんとにグラッシーできれいな波が割れている、そのうえ全然人がいない、メインピークが最初はスタンドアップ二人そしてサーファーが5人くらい。夜明け前には虹まで出てなんだかとってもピースフルで得した気分。セットはしょっちゅう来るわけではなかったが最初のうちは一回来ると4,5本きれいなのがばっちり入ってきて、いい波は男の人の頭以上あってめちゃくちゃクリーン、そのときはいっていた人たちはみんな「信じられない!夢みたい」とうっとりしていた。マウイのレジェンドシェィパー、ボブオーレさんと奥さんも入っていて、(ボブさんはもうすぐ80歳?)二人とものんびりいい波を待ちながら楽しそうに乗っていた。周りにいたサーファーもスタンドアップの人もみんな彼らをよく知っているのでできるだけ彼らが乗りやすいように譲っていたりして、ボブさんたちもほんとに童話から出てきたようにかわいくて仲のいい夫婦で見ているだけで。ああこんな風に年を取れたらいいなあ、と思わせてくれるカップルだった。二人ともセットを取ってインサイドまでロングライ度を決めた後二人でイエーィと手を上げて喜び合ってたらしい。素敵だなあ。サンセットでピーターコールが乗ろうとしている波を次から次へとうまい若手がとって言ってしまう、と誰かが起こっていたのを記事で呼んだことがある。そりゃ若手のうまい人のほうがパドル力もあるだろうし、乗れるだろう、でもやはりサーフィンはうまさだけではなくリスペクトが大事、
You give respect to earn respectと教えてくれたのは大先輩のデレク・ドーナー、彼もそうやってノースで最も尊敬されるビッグウエイバーになって言ったのだろう。
去年の冬、全然うまくないスタンドアップの人が乗ろうとする波どれも逃し、(そのたびに周りの人に迷惑かけたりドロップインしそうになったり)、一番沖でずっと長いあいだイイ波を待っていたジョン・セバーソン(彼のもう76歳で1960年代にサーファーマガジンを始めた人でもあり、サーフィンヒストリーに多大な貢献をしてきた人)その人がやっと来たいい波をしっかりパドルしてピークから乗ってきた波に途中からドロップイン、あまりにひどいドロップインでそのうえまったくわかっていないためジョンの方も飽きれば途中でプルアウト、体力だってそれほどな意思カナハの沖までパドルしてくるだけでかなりのものなのに、せっかく狙って撮った波をあんなやり方で撮られてしまい、ドロップした方はもちろん彼が誰かさえ(別に彼じゃなくてもしちゃいけない行為だが)わかっていないんだろうな、と思わず顔を被いたくなる思いだった。ローカルが威張るのではなく、乗らせてもらっている私たちが遠慮しながら順番を待つ、それが理想。そうやってじっと待っていると少しずつ向こうもちゃんと見ていて譲ってくれるようになる、反対に、どんな波でもとろうとしてたり、見かけない顔なのに最初からピークに行くような人たちには常連の人もたまににドロップしたり、波を譲ろうとしない、ドロップインなんてもちろんもってのほかだ。それは一般的なルールプラスアルファーであり、ローカルルールというより(ローカルだから威張っていいというのはおかしいと思うし、そういうものとは又別のものだと思う)はリスペクトの常識みたいなものだと思う。今朝乗っていたジェレミーはものすごくうまいスタンドアップパドラーだが、ラインナップまで来ても、底でサーファーと同じところで座って、彼らと話をしながら、セットが来てもまずサーファー達が乗るまで立ち上がろうともしなかった。もちろんそれでもギリギリ逃したような波をクイッと取ってリッピングしたり、大きなセットではなくても喜んで小さなものに乗ってばんばんリッピングする。そういう態度を見ていると本とさすがだし、デイブカラマもそうだが、彼らはラインナップに入ってきてもサーファー達が喜んで迎えている。サーファー達だって単にスタンドアップ嫌いというわけではなく、やはりいやな思いをしているからそうなていくのだから、少しでもそういう思いをさせないように自分が思っている以上に気をつけないとなあ、と思った。
そういうことはいい波に乗ること、うまいこと以前に学ぶべきことで昔はペッキングオーダーといって下手だったり知らない顔だったらラインナップに座れる位置に順番があったらしい。ジェリーさんもアラモアナボールでインサイドのインサイドから少しずつ少しずつ沖のピークに地位を勧めて言ったという話が彼の本の中にあるほどだ。そういう意味でもサーフィンは地道に長いあいだ付き合って着実にやっていくことの大切さを学ばさせてくれるのだろう。
朝ほどの波は8時ごろには立たなくなってしまったが、それでも十分楽しく、この夏一番のコンデイション。結局2ラウンドフルに楽しんで12時ごろ終了。
その後私は風がなければダウンウインドするのはしんどいなあ、と思っていたのに、なぜか最後の最後でやる気になり、出発、でもでてから後悔した、こんなに風がないときにダウンしたことがなかったのだ。普段はカイトで出るのもいやなくらいの強風を選んで乗るからかなりスピードが出るのだが、今日は全然グライドしない、最後まで点でもいいからトモの姿を見失わないのが目標だったが、もうボールドウインあたりでまったく見えないくらい離れてしまった。スプレックスのあたりからは完全に風もなくなり弱いオンショア、それでなくても朝思い切りパドルしていたから肩も腕も疲れていて、とにかく早く終わってくれーというかんじ。20分以上あとに出てきた上手なパドラーたちにハーバー前で抜かされていった。普段はハーバーが一番きついのに、もうハーバー手前で力を出し尽くした気分だったので、泣きそうだったけれど、唯一ハーバーないだけはオンショアでまったく苦じゃなかったのが救い、いつものきついサイドオフの風でやられたら、たって漕げなかったかもしれない。今週末のレース、そしてモロカイに出るためにバリバリのレースボードで漕いでいる人がたくさんいる。でもよそから来ている人が多く、マウイの住人はこの風では漕ぎたがらないのだなあ、とトモと一緒に苦笑。だってデイブカラマも、ジェレミーも優勝候補だけどみんなサウザンピークスで波乗りしていたんだから。
私も自分は漕ぐことが好き、なのではなく、グライドがすきなんだと確信。フラットウオーターや風のない中漕ぐことには景色を楽しむため以外はまったく興味がない。やっぱり悩んだけどF16を高いお金出して買わなかったのは正解だったかも。買ったらやっぱりそれだけの元は取るくらい漕がないと、だし、ちゃんと勝てるようにどんなコンデイションでも練習しなくてはならないから。
へとへとだったけど終わってみれば、あーやってよかったと気分爽快。トモのおかげで今週は私がブートキャンプに参加している気分だ。
2010-07-15
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