2016-11-30

11月30日 大切な教え

四国に住むビッグウエイブサーファーの青山さんがお友達とマウイにいらしている。なのに残念ながらここ数週間マウイは風が吹きやむことがない、その上波もイマイチ。
「のんびりしに来たんですからいいですよ」と言ってたけどせっかくならグラッシーでいい波を乗ってほしカッタなあ、と思いながら家で仕事をしていたら、
「これからハーバーで乗ります」との連絡。

オンショアっぽいトレードが20ノットは吹いてるはず、波立ってハーバーで割れてるのだろうか?でもせっかくだからチャンスがあればご一緒したいとチェックしに行った。

ハーバーに着くと案の定フラット、曇り空の中風だけ吹いている。やっぱり流石に二人ともチェックはしたけど諦めて他に行ったのかな、と帰ろうとしたら岩かべのすぐ横に二人スタンドアップで入っている人たちがいた。なかなか波は割れないが、たまーにブレイクする、サイズは膝、せいぜい腰。ここだと完全にどオンショアなので一旦インサイドまで来ると沖まで戻るのに大変そう。

正直言って普段自分一人でチェックしたら迷わず乗らないコンディション。でも二人とも頑張って乗っている。あんなすごいサーファーの青山さんが出ているのに、それを見てでずに帰るわけにはいかない。青山さんへのリスペクトも込めて私も出ることにした。

結果から言ってしまうと、本当に出てよかった。

たってるのさえ辛いくらいバタバタな海面に座りながら漕いでたりする二人、私もちょっと気をぬくとすぐこてんこてん落っこちる、でもっていうことはこの海面で連取が必要ってこと、その練習にもなる。オンショアが強い中でも風上に向かっていける子議連としてもバッチリ、何よりこんなコンディションの中2時間近く楽しそうに乗ってるお二人にこっちまで楽しくなってくる。

結局お二人のおかげで私はオンショアコンディション、荒れた海面でのバランス、小さな波での練習を人を気にすることなくできた、それもふたりと一緒だったから楽しく(一人だったらすぐ飽きて寂しくなって早々上がってしまったかも)
そして青山さんの「出てみると見た目よりいいんですよね」という一言にまさにそうだなと思い知らされた。

自分でも知ってる。この30年以上海に出てきて「出なきゃよかった」と思ったことなんて一度もないのだ。ひどいコンディションだったりしても「それでも濡れたからいっか」とか「運動になったからいっか」あるいは、練習になったはずだ、誰々さんに会えた、その他何かしらいい気持ちにしてもらい、すっきり上がってくる。だったらもっとどんな時でも海に出ればいいのに、ついつい甘えてしまったり面倒に思ったり、別のそれよりいいことがあるわけでもないのに(大体の場合その時間を有意義に使うというよりダラダラと使ってしまうことが多い)

もう一つ青山さんの言葉
「いろいろいい波求めて移動するより最初に行ったところで乗ったほうがいいんですよ、そうしないと次に行ったところでも満足せず、またもうちょっといところはないかって移動する、結局ぐるぐる回って帰ってきて乗ったり、その頃にはどこもよくなくなったりして、乗らずに終わったりしますから」
本当にその通りだと思う。ジェリーロペス先生も同じようなことを言っていた。目の前に波がある時はその波に乗る、もしかしたら他のところがもうちょっといいかもと欲を出さないほうがいい、結局どれも乗れずに終わったり元のところに戻ってきて時間を無駄に使うだけだから。

先輩方の教えはいつも素晴らしい。






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