2013-11-02

11月2日 Spirit Bird

少しずつ冬が近づいているのを感じる。ハイクやホキパに通り雨が多くなり、その度に風が強くなったり止んでしまったり。でもこれは冬の典型的な天気。そのうち肌寒くなりウロンスプが手放せなくなり、波の大きさとパワーが増していく。体がだんだん引き締まり、天気や波のチェックが増え、精神的にも何となく海の向き合う姿勢が正される.好きな季節、ハワイからあまり離れたくない季節。

 今日は思ったほど波のサイズが上がらず風は上がったり下がったり、でもまあ5.5mで十分楽しめた。ストラップレスでスピードを出すことは少しずつ慣れてきたけれどやはり波に乗るときの安心感はない。リップに当て込む勇気が出ずいつまでたってもよたよたライディングから抜け出せない。一度ストラップをつけて当て込む練習に戻ろうか。。

夕食は井口家に及ばれ.ビッグウエイブサーファーのタカさんは潜りもすごくて彼が潜ってとってきたロブスターやタコ三昧の贅沢な料理が並ぶ。
ロブスターも普通のものとスリッパロブスター(日本では足袋エビとよばれるとか)があり、スリッパロブスターがいかにおいしいか、二つを食べ比べして教えてくれた。ほんとに全然味が違う!

美子ちゃんの今日打った手打ちそば、他にチカさん達がもってきてくれたデザートやら、アヤちゃんが作ってくれたキヌアサラダやお漬け物、豆腐の味噌漬け。そこにロブスターがまるまる半分はいったアラ汁、中華風タコポキ、キムチタコポキ、タコの唐揚げ.あまりにおいしいものばかりで食べ過ぎて最後は余ったロブスターを進められても食べられなかった。ロブスターを勧められて自分が断るなんて、信じられないけどほんとにもう食べられなかった。
(ちかさんのご主人ランスは日本語もかなり上手だし何でも食べられる)
ゆっくりもしていられず、食べるだけ食べてお腹が痛くなる直前になった時点でタイムオーバー、ずいぶん前からチケットを手に入れていたコンサートがあるのだ。

ザビアー・ラッド、オーストラリアのミュージシャンで一番最初に聞いたのは多分マロイ兄弟に勧められてだったと思う。その時も一人でいろんな楽器を駆使し、パワフルなパフォーマンスに圧倒されたが、今回ほどの感動はなかった。
マウイのコンサートは大体MACCと言うところでやるのだが、今日はイワオシアターと言うワイルクのダウンタウンにある昔からある古い建物でのコンサート.ここは私の大好きな場所。またここで映画を上映してくれればいいのになと思う。

彼の音楽の説明はちょっと難しい、でもどこかで読んだMusical medicine と言う表現はぴったりくると思う。皆一つになろう、とか地球や民族の文化を大事にしようというメッセージは多くのミュージシャンが発信しているが彼の場合それが半端ない。ものすごくパワフルで声や音楽や彼の醸し出す空気すべてにそのことを心から願っている彼の気持ちが伝わってくるし,実践している。だから聴いている私達にもそのことを強く感じさせ、考えさせる。
少なくとも私は会場が一つになり、その一つになった感覚がさらに会場を超えて地球規模で繫がっていくことが出来ると彼の音楽を聴きながら実感できた。

彼の訴える能力はものすごい.観客がアコースティックで静かな曲のときは誰一人話もしない。そうかと思えばデジャリドウーを駆使して速いテンポの音楽になると踊るような会場ではないのに皆自然と立ち上がり踊っていた。後ろの席のおばあちゃんは感動にすすり泣きした後、踊りながらステージ前に向かっていく様子はほんとに微笑ましかったし、一緒に行ったオータムの娘、1歳半のマナちゃんも自然と体を揺らし、ステージの前まで導かれるようにいってしまい、そこで体をスイングさせながら音楽に身を任せていたらしい。
会場にいる一人一人に惹き付け、皆をポジティブなメッセージで一つにすることが出来る.曲の中には獣達や鳥達の鳴き声などもたくさん取り入れ、野生の動物達やジャングルを思わせるものがとても多かった。失われつつある昔からの独特な文化、手つかずの自然や野生、それらが失われつつあり、それと同時に人間の人間らしさも失われつつあることを彼は訴えている気がする。自然と繫がっていることはとても大事なこと、私達は地球が健康でなければ生きていくことが出来ないのにこんなに痛めつけている。ドラッグ付けにしたり、人に暴力をふるったりすることは悪いってすぐわかるのに、私達が今地球にしているのはまさにそういうこと。便利な機械やテクノロジーを開発し、自分の所有できる富を増やすことが豊かさだと思っていた時代はこれ以上進むと破壊に繫がることがはっきりしてきた。今はいかに生活をシンプルにし、無理なくものを減らし充実した毎日を送ることが出来るかが問われていると思う。
特に感動した曲Spirit Birdは会場全員が大合唱になってこだまのように響いた。その時ザビアー自身が素晴らしいスピリットを歌い上げる鳥になった。
musical medicine を彼に処方してもらってかなりポジティブエネルギーが体に満たされた気分の素晴らしい夜だった。

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