2011-07-12

7月11日 震災から4ヶ月 

スタンドアップのレースのためにマウイに来るトモが、今日到着だとすっかり勘違いして空港に迎えにいき、いくら待っても出てこないので飛行機に乗り遅れたかなあとメールまでしてから、あれ、今日12日だっけ?と隣の人に尋ねたら11日だった。あららら、こんなに忙しいのにこういう無駄な動きがあるからなかなか仕事が終わらないのだろう。

これからダウンウインドとも思ったが、今日は心を鬼にして家に戻ってやるべきことを沢山やってしまうことにした。これから週末にかけてどんどん忙しくなるだろうから。

今日で震災から4ヶ月。あっという間のようであり、ずいぶんいろんなことがこの4ヶ月に起こったような気もする。いろんな人の生活や考え方が変わったと思うけれど、私も例外ではないと思う、同じような生活をしていても何か心の中が違う気がする。
でも心の中だけではなく生活すべてがを無理やり変えることを余儀なくされ、多くの大切なものや人を失った人たちが沢山いる。その人たちの気持ちを理解することなど到底できないけれど、その人たちがこれからもずっとなかなか消えることはないだろう喪失感夜悲しみを持って生活していることを忘れないようにしたいと思う。そして何か自分ができる事を見つけてやっていきたい。あるいは直接何かできないとしたら、周りの人にできる限り親切にしたり、何かできることをするようにしたい。良心は巡る、本当にそう思うから、困って人に直接何かできなくても周りで何かをすることが少しずつ間接的に何かを変えていくということが理解できるようになった気がする。

それにしても3月11日からずっと自分の周りの友人がいかにすばらしい人たちで人のために動く人かを身にしみて感じている。いつもこんなにすばらしい友人や家族、仲間に囲まれて生きている私は最高の幸せ者だ。スノーボーダーのジェレミージョーンズからメールが来た。もうずいぶん前からいろいろ考えていたらしいが、何か東北のためにやりたい、動きたいという内容だった。彼は地震の直前に一ヶ月日本に滞在し、日本のバックカントリーを長い時間かけてリサーチし、ローカルたちと交流し、情報を得てガイドを頼みすばらしい毎日を過ごした。そのときにガイドしてくれたテツさんはじめ白馬のコアな3人は東北大震災の歳山に入っていて、地震のために起こった雪崩に埋まってしまい亡くなった。どんなに雪崩に注して経験が多いライダーだったとしてもこんなことまで予測はできない。なんともいえないつらい事故。彼も日本でのすばらしい体験、そして彼らの事故についてエッセイを書いていたのだが、どうしても納得できるものがかけずにいてまだ発表していないと言っていた。
途中の文章を送ってくれたけどそれは彼の人格や優しい心が感じられるすばらしいもので、私は彼という存在の懐かしさと亡くなった3人のすばらしいライダーたちへの追悼の思いで涙が止まらなくなった。
エッセイをぜひ完成させて欲しいと返事を書いた。おそらく次のシーズン前には紹介できると思う。
前から彼は若いけどスノーボード界のジェリーロペスのような存在になると思っていたけど、もうすでに私の目にはその域に達している。

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