2014-01-17

1月17日 Jaws 祭り



自分が乗るわけでもないのに今朝は良く眠れず3時半に目覚めてしまった。満月の夜はいつもよく寝られないせいもある。そういえば自分が乗る時も翌2時半頃夜明け前だと思って起きてコーヒーを飲み、コンピューターを開けた時点でまだ早すぎた、という事が良くあったな。今日はもうあきらめ、ご飯を炊いておにぎりなど作って5時半まで待って出発。たかさん達とピアヒの入り口で待ち合わせしているのだ。すでにパイアあたりでジェットスキーを牽引したトラックが何台も通り過ぎた。真っ暗な中みんな出動を始めている。ピアヒの入り口でも私が待ってる5分くらいの間に10台くらいの車がすでにはいっていった。今日はかなりの混雑になりそうだ。
オアフのコンディションが良くなかった事もあり、昨日のよるから本当に大勢のサーファー、カメラマン、フィルマーが集結していた。
ピアヒについてみると、あれ、思ったよりは大きくない。
もちろんジョーズは割れてさえいれば充分なサイズがあるのだが、今日はおそらく20−25フィートクラスがくるんではないかと思っていた。すでにカメラをセットしてたって糸レーシーにセット大きいと聞くとまだ大きなセットは来ていない。あるのかどうかもわからないという。しばらく見ていたが、それほど大きくはなさそうだ。ジョーズのレギュラーメンバーもチェックに来ていたが皆ちょっとがっかり気味、暗いうちからものすごい数の車とジョーズボードが並んでいる事が気になるようだ。ジェットと船が続々とやってきたが海の上でもまだみんなとりあえずはスタンバイ。陸からはまず二人でていって、「ひろなり君が出て行きました、ボクもでるかな」とタカさんが準備。ひろなりクンのお友達のサムさんというカウアイに滞在しているサーファーも出て行ったようだ。その後すぐにブラジリアン風のグループが大勢でおりていき、その後今度はまた違うグループが5人ほど、そうこうしているうちにボートからでてくるサーファーもあわせて気がついたらラインナップはものすごい事になっていた。
 なかなか波が来ない上にこんな感じで落ち着いて波をつかむのは至難の業。
正直言ってカナハでもこれだけ混んでいるところからテイクオフはしたくない。どの波もライトにもレフトにも二人ずつくらい乗っていて、ワイメアのような雰囲気さえああった。これを苦虫をかみつぶしたような顔をしてみていたローカルの常連達の様子を見て、トウインでジョーズがものすごい事になった時のレアードやそのクルー達を思い出した。自分たちが心から愛している場所をレイプされている気持ちになったと言っていたけど、多分マットやアルビー達もそんな気持ちを味わったのでは?かといって海は誰のものでもないし、おおっぴらに文句を言ってる人もいなかった.根はみんないい人だし、マウイはまだがつがつやりすぎるわけでなければ基本ウエルカムな空気があるのだ。ただやはり外から来る人はここまで来たからには何が何でも一本乗ってやるという気合いが強いかもしれない。どこでもいいところは知られれば知られるほど人が増えていくのは仕方のない事.難しい問題だ。マウイのレギュラー達は波も小さめだし、とりあえず混雑がすくのを待つという人が多かったようだ。
 とにかく考えられる限りのほとんどのビッグウエイバーが来ていたんじゃないかという感じのラインナップ、地元ビッグアイランドで自分が開催するキッズコンテストをやるシェインだけが来ていなかったけど思いのほかサイズも上がらずこんなに混んでいると聞いたらほっとして喜んでいたかも。
でもいくら小さいとはいえ、見ている私達がそういうのはほんとに簡単な事、小さく見えてもじっさいはとてつもなく巨大な波で分厚くテイクオフはほんとにクリティカル。よくもあんなところに自分を持っていけるなあってほんとに言葉に表せない敬意を抱く。簡単にできる事ではない。本当に乗りたいという気持ちが世界レベルで強い人でなければリスクやお金や時間をかけて波が来そうだという時にすべてをドロップしてここにやってくる事はできないと思う。
アラスカの初期にやってきたビッグマウンテンライダー達が世界中に自分のような変な好き者がいるんだと知ってアラスカですごく仲良く、堅い友情を持てたのを覚えている、その場にいるだけでそのグッドバイブレーションを感じられた物だったけれどそれに近い物がここにもある気がする。
(タカさん。右)
混雑が嫌いですいてる海って言うとジャンクな海がでっかい日しかなくなるけどジャンクな波は面白くないからだんだんビッグウエイブに乗るようになっていったという彼、それを突き詰めていった結果が皮肉にもこの混雑したジョーズ、というのも面白いけれど自分のポジションをしっかり把握して自分なりのペースで観察し、自分がハンドリングできる波を選んで一本のって上がってきた。彼のポジションではくる波のほとんどはテイクオフできないけれどその文大きく暗い事も少ない、そして皆が取れないようなシフトしたピークの時に乗れそうなのは自分だけで回りとの競り合いもないというようなポジション、必ずしもベストの波ではないかもしれなしたくさんは取れないかもしれないけど彼なりに考えたポジショニングで危険をできるだけ回避していた気がする。
(サムさん、エコちゃん、ひろなりくん、モアナ、リノ、たかさん)
またカウアイから日本人の奥さんと可愛いキッズの4人で車でキャンプしながらジョーズアタックしていたサムサンにも知り合えた。ラインナップに人があまりに多く、一本の波に何人も乗っていたりしたので彼がどの波に乗ってたのかはよくわからないけれど、あったとたんに暖かいバイブレーションがすぐに伝わってくるような人で海で見ていたタカさん曰く、
「海の中でもすごくリラックスしていて自分の居場所がしっかりあり、ピークからがっつりいいの立て続けに乗っていた!」とってもピースフルなバイブレーションあふれるファミリー、こういう人にあえるからマウイはほんとに面白い。

それにしても時代はすごい、以前はこんな波があった事も現場にいなくては数ヶ月後のサーフィン雑誌でしかわからなかったのに船からも陸からも乗ったそばから皆インターネットにアップし、昨日の事なのに今日のオンラインサーフィングマガジンではすでにフィーチャーがでていた。

(Albee layer)
かなりウエストの強い波だったので小さいサイズではあったけれどセットの波はチューブになったりしていた,午後になって少しサイズが上がりクリーンになってきた。でていなかったローカル達も出て行った。怪我でずっと海にはいれていなかったアルビーがパドルアウト、きっとすごく嬉しかっただろうな。彼は真からヘビーな波を好むサーファーだと思う。今日も午後に素晴らしいバレルをスコアしてその喜びとジョーズと自分のかかわり合いをポエムにしてFacebookに乗っけていたのはかなり受けた。あまりに気に入ったのでここで紹介しようと思う。
Jaws, oh jaws. She's shy, she doesn't play with just anyone who buys a big board, she likes to keep people waiting, when everythings right she'll show her teeth, which scares people but i know she's just smiling so thanks babe for not slutting out to the crowds. I'll see you soon and we'll spend some intimate alone time together.
ジョーズよ、おおジョーズ、恥ずかしがりやの君はでっかいボードを買うやつなら誰とでも遊ぶってわけではない。僕らをじらせるのが好きで、すべてがうまく行くと彼女は歯を見せる。それは人を怖がらせるけどボクは彼女がただスマイルを見せてるんだってわかってる。だからベイビー、これだけ人がいる中で誰にでも乗らせるスラット(腰軽)にならずにいてくれてありがとう.もうすぐきっとまたあえるね、そして僕らは親密に二人っきりで過ごせるのさ。

ジョーズが割れればいろんなドラマがある、今回は本当にいろいろあったのでまた別に分けて書こうと思っているがとりあえず夜明け前から日暮れまでライダーもカメラマンもボートやジェットスキーもほんとにご苦労様。

ビッグハイプで記録的な人数がラインナップにはいってたけど、でも小さいとはいえ、予想ほどではなかったとはいえ、十分大きく、どんな事でも起こりうるインテンスな一日。結局皆のを見終わってかえってくるとき、何もしていない自分とジョーズにはいってアドレナリンが爆発しているような彼らとのギャップが大きすぎてなんだか変な感じだった。どんな波でもいいからとりあえず水にはいりたい、そんな気分だった。

とにもかくにもほんとにみんなすごい、人間てトレーニングさえして慣れていけばどんどん進化していくのかな。


夜はもう何年もあってなかったマーリーと再会。そして他にもクリスティン、スカイ、カリーンとも久々に一緒に過ごした。マーリーはカイトを始めた頃からの友人で一緒にトルコやカリフォルニアも旅した仲間。今はインドネシアに家を建ててスイスとインドネシアを行き来している。
いろいろあった長いそして学びの多かった充実した一日だった。

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