2016-11-04

11月4日 Epic big condition

(もおちゃんのオーバーマストサイズの波をチャージするもおちゃん、こういう親友がいることで自分も自分なりに頑張ろうと常にプッシュしてもらえる、ありがたいこと。So proudn of you! mo-chan!)

昨日海面が荒れた中ちょっとサップして、ちょっとカイトしただけで今朝は体がバキバキ。困ったものだ。
昨日はかなり大きなサイズで自分には無理だと認めざるを得なかったが、その悔しさを、今日はもおちゃんが出番だということで自分まで張り切っている。
レインズをチェックすると風はいい方向から吹いていて波の質は良くないけどサイズはマネージできるサイズ、チキンジャイブを繰り返せば沖に十分でていけるし、昨日みたいに逃げられないほど大きなセットはこなさそう。よーし!

まだ時間が早いのでホキパに行ってみるともおちゃんのヒートは12時過ぎとのこと、その前大急ぎで自分も乗ってすっきりしようとレインズに戻って大急ぎでセッティング。まだ10時半にもなってなかったけど、ホキパではもうウインドがたくさん出ていたし、11時まで待っていたらもおちゃんのヒートまでにあまり乗れないし、邪魔になるわけではないから11時まで待たなくてもいいかな、と出て行った。5.5mではちょっと弱かったけど、それでも安定した風なので気持ちが楽。オフショアやガスティーな風だといつカイトが落ちるかヒヤヒヤしちゃうので、このサイズでも自分は出られない。
今日はレインズはクローズアウト気味なので誰も出てこない。ちょっと寂しいけどまあ誰も見ていないということを念頭にさらに安全に乗ればいい。
ゆっくりチキンジャイブを繰り返しながらアウトに出てみると、久々にストラップ付きだったこともあり、とても楽。このバタバタの海面このスピードでストラップレスは残念ながら私には到底無理だ。たまにくるお化けセットとなるとストラップ付きで自分のダセルフルスピードで下りながら乗っていてもそのスピードについていけず、結局沖から一番大きなセットを乗りつないでインサイドまでこれたのは一本もなかった。途中であまりのスピードに強くなり、乗り過ごして後ろの波に乗っていた。以前もこのスピードをさらに早くするにはどうしたらいいかと長い板を作ったり、細い板にしてみたい色々試したが、結局スタンスが合わなかったり良く曲がらない板だったりとイマイチ、結局は道具を変えても足腰が弱いのと自分のスキルが足らないからそのサイズの波に見合うスピードも乗り方もできない。結局私の一生ではこれ以上は無理なのかとも思うけど、でもそれでも諦めずに続けることに意義がある、としよう。頑張ってれば何かしら海はご褒美をくれるはず。
何よりもこんな海でこんな大きなリップを頭上に見ながら(逃げ回りながら笑)一人でこのパワーを受け止められることだけでも本当にラッキーなことじゃないかと思ったら、最高の気分になった。
(丘の上で一日中撮影している皆さんお疲れ様、奥から私より前からウインドやってイアンボイド、まういの巨匠エリックエイダー、バハのソロスポーツのメインスタッフであり、ウインドもカイトもプロレベルでできちゃうナイスガイのジョーイ、ケビンのファイナル応援中)

しばらくするとホキパとのチャンネルのところでアウトにでれず四苦八苦してる女の子たちが。1ヒート目の選手たちだ!ということはもおちゃんももう直ぐ出るだろうと大急ぎで上がり、ホキパに戻る。あーでも1時間でも乗れてすっきり!


ホキパに行ってみるともおちゃんはちょうどアウトに出て行ったところだった。みんなが一発で出れずに四苦八苦している中一人だけ一発ですーっと出て行ったそうだ。美奈ちゃん、日本人応援団が見守っていた。

よく見える位置、そして万が一ロック、あるいは道具が流された時に直ぐ対応できるように私は丘の上で仁王立ち。

もおちゃんの動きが気になりすぎてメンズのヒートを見ていてもあまり集中できない。

最初のヒートはばっちり。

一度いい波に乗った後ロックしかけて(というかほとんどロックしていたけどものすごい流れに乗ってレインズの手前まで抜けられた)その後もスープでドカンドカンとやられ道具と離れ、道具だけ小さな入江になってる岩場に行ってしまうかと心配したが、ギリギリセーフ、あれだけでもものすごい体力を使うはず。
(レスキューのスカルベース、彼らのおかげでどれだけの人が助けられているか。助けられるとめちゃくちゃかっこ良く見えるって!)

(セミファイナルで負けてしまったけど大きな波をチャージしていたバタフライエフェクトのタティアナ、勝手も負けてもいつもニコニコ、自然体で謙虚で素晴らしいバイブレーション)


(ランキングチャンピオンをかけて皿と戦っていたイングリッドの負けてしまったけど、写真見るとすごいかっこいい、悔しかっただろうな)
大波をクリアしながらアウトに出て行き、その直後今度はアリスがロック。板を助けに行く人が少ないので私も助けに行き、その後直ぐいい波でエアリアルを決めたフィオーナもロック。でも二人ともすぐさまその道具を持って再度アタック、全く躊躇も見せずに出て行く。もう一人のサラキタは後半見ないなと思ったけど途中で上がってしまったみたい。何かトラブルだったのか?
とにかくフィオーナは一本素晴らしいエアリアルを決めて一位通過、全体的にしっかりまとめ、かなりでっかいセットの波にもしっかり乗ったもおちゃんが2位通過。
なごじゅんも彼女のヒートで強豪を抑えてファイナルに上がってきた。
(なごじゅん、ビッグセット)


(巻かれたあと助けられたけどこんなセットのど真ん中に落とされても私だったら泣いちゃうな。)

そしてファイナル。もおちゃんはヒートで勝ち上がっていてメンズのヒートが終わったらすぐファイナルにでなくてはならない、なので一旦ビーチに戻ってきてまたリスキーななかアウトに出るのはエネルギーの無駄だから、オーガナイズの人にジェットスキーに無線で連絡を取り、もおちゃんに、アウトで待っているように伝えてくれ、と何度かお願いした。OKって言って向こうに行ったからそうしてくれたのかと思ったのになかなかジェットが動かない。結局そうこうしているうちにもおちゃんがビーチに戻ってきてしまった。すぐまたアウトに出て行ってその後かなりチャンネルで巻かれ、レインズの方まで流された、その時もヒートに忙しいのでもおちゃんまで目が届いてない、焦ってジェットの助けを呼んであげてくれとテントまで行ってやっと動いてくれた。まあ、ヒートスタートまでには沖に出られて間に合ったとはいえ、アウトで待機できてたら違ったかもしれないなあ、とちょっと残念。

とにかく、さすがファイナリスト、みんな素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。大きいだけでなく決して綺麗とはいえないフェイス、一番でっかいセットはやはりメンズのトッププロでもなかなかメイクできないだけあってレディースでそれに手を出す人は少なかった。みんな自分がメイクできそうなサイズを選びに選んでいる感じだった。(とはいえ十分マストオーバーの巨大な波)
もおちゃんももおちゃんらしいライディングでキレのあるスピーディーなライディングを決めたけど、波を選びすぎてちょっと小さめの波ばかりになってしまっていたかも。最初に日本いい感じでのたので後はでっかいの一本乗れば勝てるかもと思っていたら最後にいい波乗ってくれたが、このサイズのコンディションになると波乗りの質だけでなく、ビッグウウエイブの中での判断力、対処するスキルなどもジャッジの印象に残るのかもしれない。一番波数も乗っていい位置にい続け、後半サイズのある波に乗ったサラが優勝。一本いいかんじでロングライドを決めたなごじゅんが2位。


いい波を一本とったけれどその後巻かれて足の小さな骨を3本骨折してしまったフィオーナが3位。
もおちゃんは4位だった。でも誰が勝ってもおかしくない。3人は毎年冬も頑張って波に乗ってる、もおちゃんはここまで大きな波のホキパは初めて、あるいは10年以上ぶりだったのではないかな?










その中でも全く躊躇せず大きな波で踏み込むボトムターンをしていて本当にすごいなあと思う。10年前に優勝したことを知らない人たちにもしっかりまたMOTOKO SATOの名前を知らしめ、いろんな人が彼女のライディングはすごいと感心していた。

なごじゅんも去年は妊娠して一年ブランクがあり、今回も途中で授乳しながら赤ちゃん抱っこしながらの参戦。フィオーナはサップの大会でもウエイブ、レースともにいつも優勝しているトッププロでウインドはあまりしていないにも関わらずのすごいチャージ。
そして優勝のサラも怪我や小さな体のハンデを克服すべく、ものすごいトレーニングを重ねている。去年はジョーズにも挑戦、大きな波のホキパでもおそらく最も出てくる女子だと思う。細くて可愛い中にもものすごい信念と努力という武器を持ってこの大会に参戦しているわけで私から見たらみんな優勝すべきファクターがあり誰が優勝しても心から納得出来る。そうはいっても親友が勝てば一番嬉しいから、もおちゃんにはこの悔し涙を嬉し涙に変えるべく、ルーザーズで頑張って欲しい。夜にビデオでみんなのライディングを見て、自分のライディングも分析してまったく勝てないわけではないと実感して元気を取り戻していたから大丈夫だろう。まだまだこれから。

メンズのファイナルもものすごかった。気合いの入った一本一本の波。メンズの場合はこの波のサイズでも120%突っ込んで行かないと絶対に勝てない。

綺麗とは言えないマスト近い波でもエアリアルは当然、ブライジーニョやベーンはゴイターやタカもしかけていた。リーバイもエア360をほとんど完璧にメイク。

(ケビンプロチャード、堂々としてウイニングライド)
けれどもうすでに現役引退したに近いケビンプリチャードには勝てなかった。最大級のセット(ほとんどメイク不可能に見えた)をミドルズからエアリアル2、3回しながらフルスピードでロックの前まで乗りつなぐケビンお得意の波乗り、全く危なげのないエアリアルとスピーディーなボトムターン、途中までリードしてたブラウジーニョから逆転して優勝。
たぶんも40歳を超えているのではないかと思う、普段は自分が乗るのではなく、水中に入って撮影することを仕事にしている彼だけど、波がでっかくなると必ず一番最初に出てくるメンバーの一人。レースでもウエイブでもオーバーオールでもワールドチャンピオンになった経験があるすごい人ではあるが、若手トッププロ相手にこの波で勝てたことは本当に嬉しそうだったし堂々たり勝利だった。
それにしてもファイナルだけでなく、メンズのヒートすごかった、みんなそれぞれ優勝するつもりでものすごい気合いで攻めていたはず。だから勝った人もそうだけど負けた人たちの思いをついつい考えてしまう。
ワールドチャンピオンがかかっていたのに早々負けてしまった選手、2週間前に怪我から復帰したというのにチャージしまくっていたキングロビー、毎日海に入って練習を続けている選手、今度こそは日の目をみるぞと頑張ってた若手もたくさんいるだろう、なかなかスポットライトを浴びるまでには時間が掛かる。(でも3年本気で誰よりも練習してたら絶対芽が出る)
突っ込みすぎてボロボロのセールを共に上がってきたと思ったら直ぐ出て行って、またボロボロに壊れた道具と上がってきたジェイソン、勝手も負けても本当にみんないい顔をしているし、かっこいい。
(さすがのパワースプレー)
そして言い訳も文句も言わずにまた次の大会までその悔しさをエネルギーにして頑張るしかない。その繰り返しをどれだけ忍耐強く続けていけるか、どれだけ人より思いが強いかが大会で勝てるかどうか、なんだと思う。その大会には勝てなくてもその気持ちを忘れずに頑張りつづけて、地道に努力してる人は必ずその人の勝てる番が来る。30年いろんな人たちを海で見続けてそれだけは自信持って言える。
このレベルの大会で勝った人で地道な努力を怠っている人は一人もいないし、地道な努力、100%の努力をするのは当たり前で、それをしている人たちの中でラッキーな人、その日に調子が良かった人、あるいはそれ以上の何かを持っていた人が勝つ、そんな気がする。
ルーザースではさらにみんな気合入れて突っ込んでくるだろう。明日も明後日も風は残りそう。
帰り道、みんなの健闘を称えるかのように雨雲とともに素晴らしい虹がホキパ全体にかかった。そういえばてるてる坊主の効果があったか、先週まで雨ばっかりだったのに大会始まったらずっと晴れている、それだけでもありがたい。
Thank you for the great inspiration! Mahalo ke akua!


それにしても自分も久々にドキドキしながら乗れたし、みんなの素晴らしパフォーマンスでさらにエネルギーもらったし、いよいよこれから体と神経をすり減らしながら頑張る冬には入っていくんだなあと実感。
とにかくシーズン中怪我も故障も内容体のコンディショニングだけはきっちりしようと思う。











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