久しぶりに島中雨模様。
でもそのぶん虹があちこちで見える。ここ数日いろんなところで美しい虹を見るがいつどこで見てもなぜか希望が体の内側からわきあがるような気持ちにさせてくれる。例えば海に入るだけでイライラがなくなったり、落ち着いたりするように、虹も、太陽もそれぞれ人間の精神状態を健康に戻る力を持っている。そして自分さえオープンならもっと小さな自然、花や木、朝露や虫の羽音、そんなものも自分の心に癒しや励みを送ってくれる。
マウイに引っ越してきて、土地を買い、長い間つき合っていたボーイフレンドと結婚し、一緒に家を建てた友人クリスティン。近くに住んでいるという安心感のせいでずっと会っていなかった。私はいつもそう、忙しさを言い訳に(大して忙しいわけでもないのに)いつでも会えるという友人にはなかなか時間を作ったりしなくなり、気がつくとずっと会っていない、なんて事になる。
そんなわけで今日は彼女とデート。彼女の友人が家に住みながら家庭菜園をキープしてくれる人を探しているという事で、私にどうかと話を持ちかけてくれたのだが、見に行ってみると、派手な贅沢さはないながらも素晴らしい豪邸。古い木が茂り、たぶんもともとのオーナーは日系人だったのだろう、椿、ツツジ、びわ、その他二本の花がたくさん植わっている。メインの家は私が住むには大きすぎるほどでふるい家らしいどっしりと下良さがあり、オーナーが何ヶ月かに一回くらい帰ってくる時に私がとまるという小屋は、いやいやこっちに住みたいと思うほど私好みの可愛らしいコテージ。今流行のTINY HOUSEそのもので、こちらもふるい良さがあり、自分好みの飾り付けのしがいがありそうな場所。家賃はただ、自分ではとても住めないような豪邸で、その上今一番やりたいけどやれていない家庭菜園をするのが条件なんて夢みたいな話なのだが、一つだけ問題がある。海までが結構通いのだ。ハイクもカナハまでは30分以上かかっていたがレインズやホキパまでは10分だったし、乗るわけではないけどジョーズからは誰よりも近いところに住んでいた。ハイクの雨はうんざりするときもあるけどそのおかげであのうっそうとしたジャングルのような緑があり、食べ放題の果物がある。この家がハイクにあるのだったら一瞬の迷いもなくオーケーする(というか頼み込んでやら得てもらう)ところだが、以前マカワオに住んでいたとき、波がいい時についつい車のスピードを出して山を下り、事故になりそうな事が何度かあり、山の上にはあまり住みたくないと決めたのだった。クラはマカワオよりさらに海から遠い。結局私にとっては居心地のいい家も、お金も大事だけど、すぐに海にいける、そして海の様子が分かる、そんなところが第一で、優先順位のトップに上がるという事なのだろう、ボロ屋でもいいからやはり海の様子がすぐ分かっていいときを逃さないところにいたい。そんな自分の優先順位を再確認しながらもこんな良い話を断ってしまう私は馬鹿なンじゃないかと思いながら町に戻ってきた。でもやはり欲だして自分の大事な部分を忘れては行けないんだろうな。
クリスティンも苦笑いしながら、でも私の性格もすべて分かっているうえで私の決断を理解してくれた。一緒に行くはずだったファーム見学は道に迷っていけずじまい、町でランチを食べながらお互いの近況を話し、こんどこそ、もっと頻繁に会う事を約束して分かれた。
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