24時間限定で友人ジェレミージョーンズの映画がオンライン公開されていた。
ただ友人というには思い入れが強すぎる位、彼を含めてスティーブ、トッド、ジェレミーの3兄弟はほとんど私の家族、兄弟に近い存在。私が一番スノーボードに熱を入れていた頃冬いつも一緒に生活していた仲間であり、彼らがアクションスポーツのフィルムカンパニーを立ち上げたころのお金は全然ないけど情熱と行動力だけはあふれていた時代を一緒に生きてきた同志なのだ。
ジェレミー達の事を書き始めると延々と長くなるのでそこは省くとして、彼のここ6年くらいかけて作ってきた3部作の最終章『HIGHER」は本当に素晴らしい出来だった。
彼は歴史に残るライディングを毎年毎年ムービーに残してきたけれど、この映画でも素晴らしいライディングはあるけれど、それより何より、彼が小学生の時にスノーボードを手にしてから今までずっとずっとスノーボードだけを考え、追求し続けてきたその生き様と彼がそれを通してどのように成長してきたかを私達に見せてくれる。
いつ死んでもおかしくないような山を滑り続けているけれど、死にたくないという気持ちは誰よりもあり、生き続ける責任を強く意識している彼。
『もしも死んでしまって自分の子供達が父のない子供になってしまったら、そのことは今まで山で達成したすべての功績を消し去るほどひどい事だと思っている」
その言葉は大きく私の心に響いた。ビッグウエイブサーファーのシェイン・ドリアンも同じような事をいっていたな。どんな素晴らしい大きな波でも家族と引き換えにするほどの価値はないって。
でもそれでも山やビッグウエイブを追い続ける。危険を出来る限り回避するために彼らはとてつもない努力と経験を積み、知識を増やして行く。そしてちょっとでも不安やマイナス材料があったとき、どんなに大変な苦労をしてきたとしても、そしてお金をかけてもうちょっとのところまでいっていても、そこから引き下がる勇気を持っている。
「この映画が見る人に、自分の好きな事を思い切り追求しようと言う気持ちにさせる事が出来たら嬉しい。自分の好きな事を追求するのはときに勇気のいる事だ。犠牲があったり、難しい決断をさせられるときもある。でもそこが人生のエキサイティングな部分でもある。自分の夢はとても叶いそうにない暗い大きな夢かもしれない、でもそのためにすべてをかけてみる、そういう生き方しか僕はしてこなかったし、分からない、でも悪くないと思ってるよ。」
この映画にでてくる人たち、関わっているカメラマン、ポーター、ライダー、すべての人たちの表情を見れば分かる、彼らは彼らの人生を思い切り生きている。
私も自分に与えられた人生を生き切ること、肝に銘じた。
この夏いろんな魅力的な人に出会った。アマチュアで普段は普通にしっかり仕事をしながら限られた時間のなかで目一杯努力して自分がやりたい、追求したいと思っている事に向かって頑張っている人たち。レベルは関係ない、結果的にはその人たちがプロと一緒に戦って勝てないかもしれない。でもジェレミーが言う通り、一番のご褒美はそこに行き着くまで頑張ったという行程であり、成績ではないと心から思う。努力した、どれだけ自分を追い込めた、というその自分で切り開いた世界、自分の人生の旅こそが何よりの財産だから。結果じゃなくてそこに向かって行こうとする事、その素晴らしさを何度見せてもらい、感動をもらった事か。だからこそ、上手い下手でも子供でも大人でも女性でも皆それぞれ頑張ってる人は何かしら人を感動させるものを持っているのだと自信を持って頑張って行ってほしいなと思う。そして私もまだまだ甘いところが沢山あるから成績や大会を気にせず、自分が出来るだけの努力をして行くという事にフォーカスして努力を続けなければと思う。さ、今日も腰直すためにリハビリしっかりやっていこう。
ちなみにこの映画日本での公開も11月にある予定。是非是非ビッグスクリーンで見てほしい映画の一つ。
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