でも波は来ていない,予報では今日の夕方くるはずだったが,朝になってもオアフやカウアイにも届いていないみたいなので今日中には来ないかもしれない。
(ひろなり君の伸びた髪の毛をカットしてあげるアツシ君、ブルース・リーっぽい?)
オアフからビッグウエイブ狙いでやってきたアツシ君には申し訳ない気もするが,でも来てすぐどかんとくるより,少し波のない時間があった方が気持ち的にも余裕ができる。
(ポーチでギアチェック、バックに見えるイワオ渓谷に虹がかかってるの見えるかな?)
まずはいろいろ場所をチェックしたり,道具を点検したりできるしいいような気がする。(ごりごりとかなり分厚くワックスアップのアツシ君,『いっぱい塗ってボードの重量を重くしよう笑い』)
アツシ君は初対面だけれど昔から噂には聞いていた。今ワイメアで一番チャージするビッグウエイブサーファーだと聞いている。そしてもともと逗子の人なのでご近所さんでもある。年齢はまだ28歳。でももうすでにいろんな事を考えているし,控えめで静かな感じではあるけれど熱いものを感じる。未だ見ていないビッグウエイブへの緊張も感じるけどとても落ち着いていて自分のペースをしっかり持っている人だなと思った。
こうやって縁をいただいて彼の話を聞けるのもとてもありがたい。
(リーシュの付け方一つにしてもかなりシビアになる。いろいろ悩んだスエハードウエアストアやサーフショップまで紐を買いに出る。)
わたしのフローテーション付きのパタゴニアベストと櫛本さんの浮力体付きのウエットを組み合わせてジョーズ使用に改造。リーシュをつける紐など細部にわたって点検,交換したり,ひろなり君とボードを比較したり,いろんな話をしたりして午前中を過ごしていた。
(波はないけどフローテーションや何枚も重ね着してもパドルできるかどうかを軽くテスト)
ダカインの一番長くて太いリーシュも手に入れ、バックアップ用のサーフボードもピックし、いろんな細かい準備が波を気にせずできたのはかえって良かったかもしれない。
(マウイのベテラン小笠原さんのところでバックアップの気サーフボードをピックアップ,小笠原さんもいろんなジョーズの話を聞かせてくれ,二人にエールを送ってくれた)
ひろなり君は昨日ジョーズの赤土でTシャツを染上げたそうで,「甲子園じゃないけど記念にドロドロのこのTシャツ着て海に入りましたよーピアヒと一つになる気持ちでー!」と笑っていた。
この1ヶ月ひろなり君はマウイにいてビッグウエイブを狙っていた,ついたとたんにジョーズが割れるコンディションが来てそのままほとんど連続して4日はいる事ができた。いろいろハプニングもあったけれどやはりこの一ヶ月で本当に大きな波に乗りたいという気持ちは強く伝わってきた。最後はお金もなくなってくるまで寝泊まりしながらの毎日だったけれどそういうのも若いうちは絶対いいと私は思う。どんな事をしてでもなんとかして乗りたい,それくらいの強い気持ちって,いろんなものを動かす。波さえも自分のもとにひきよせてしまう事もある気がする。
彼は月曜日に日本に帰るのだが,明日来る波は予報だと最初に乗った日の倍のパワーと出ている。びびりながらも嬉しそう,ドキドキしながらも瞑想したり呼吸を整えたりしている彼を見ているとほんとに好きなんだなあと回りの私達もやはり応援したくなる。
特攻隊ではなく,必ず帰ってくる勇士として明日は頑張ってね。
ダカインのマネージャーには相変わらず連絡とれずとうとう電話の留守電メッセージのボックスはいっぱいですという録音になってしまった,きっといろんな人からメッセージがたくさん入りまくっているのだろう。ペイジもESPNのテレビが二日間取材に来ていてばたばたしているようだ。ビッグウエイブサーフィンも少しずつかもしれないけれどメジャーに進出し通津あり,そうなればペイジもあんなにすごいサーフィンをしていてもバイトで何とか生活するという事にならずに住むかもしれない。
マウイ中で皆が今日は深い呼吸をし,息を整え,ギアの点検をし,心身ともに明日への準備をしているに違いない。
ノースウエストブイは朝の9時頃一気にジャンプアップ,ノースショアは夕方から波が上がり始めた。マウイに波が来るのは確実、ただあまりに急激にサイズアップする波は急に落ちる事が多いので夜の間にピークが過ぎてしまう可能性もあり。まあ,それはそれでサイズダウンしつつあるジョーズは理想的かもしれない。
夜は簡単に皆で食べ、明日は早朝出発だ。
帰る前にもう一度あの感動と興奮を 味わえるかな?
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