(Lanes , photo by Epes Sargent)
数日前レインズに入って水中撮影をしていたエプスがCDをくれた。
普通の水中撮影も大変だがレインズはどこよりも難しい。流れも強いし波がどこで割れるかアンリ予想がつかずカメラマンも決まった位置にスタンバイすることができない。レインズで泳ぎながらまともに撮影している人なんてエプス以外見たことがない。だからそんな努力をしてまでとろうとしている彼に感謝の気持ちを込めて、オンラインで写真をちゃんと買うのとは別にちょっとした感謝のつもりで20ドルのチップをビーチで渡したのだ。別に私の写真というだけでなく、レインズのカイトを撮ってくれるという気持ちに感謝してみんなを代表しての行為のつもりだったのだ。なのに、オンラインで5枚オーダーしようとしていたのに先に撮ったすべての写真をCDに入れてプレゼントされてしまった。
前にも彼のことを紹介したときにマウイでのんびり育ったサーファーなので商売っ気がなくせっかくすごいカメラマンなのになかなかお金にできないと書いたと思うが、今回もそうだ。そういうことならじゃあもともと払うつもりでいた50ドルのうち30ドル払うから残りの20ドルは地震の義援金にさせてもらうといったら、立ったら全部そっちに送ってくれ、マジで僕もそのほうがうれしい。といって引き下がらない。
お金があるわけでもないのに、日本人でもないのに、ほんとにやさしいハートに頭が下がった。本当にありがとう、と心から感謝すると
「I wish I had millions...(何億も持っていたらたくさんあげられるのにな)」とつぶやいてた。ありがとうエプス。やさしい人はいろんなところにいてそういう人の親切に触れるとこっちまで優しくなれる気がする。
彼のウエブサイトはhttp://maui-sargent-photography.com/surf_photography.php
そして www.buyyourshot.com
マウイのシークレットスポットのすごいサーフショットもたくさんある。
さて、なけなしのお金のなかから寄付する以外にどうやって寄付を増やすか考えていたのだが、そんな私でも使わないものは家に結構ある、でも面倒でガレージセールとかやらずにいるが、これを機会に仲間みんなでスワップミートにもって行き、そこで集まったお金をすべて寄付するというのはどうかと提案したところ、みんなすぐに乗ってくれた。みんなも同じように、何かしたいけど一人では何もできないという感じだったようで、そこからどんどん話がとんとん拍子に進んでいき、本当に多くの仲間が集まった。その上ラハイナエリアでも今週ガレージセールをして同じように寄付金を作ろうという動きが出ていることもわかり、なんだかマウイに住んでいても日本人みんながそれぞれできることを模索しながら動いているという一体感を感じて嬉しくなった。みんなが同じ気持ちでがんばればいろんなことができそうな気がする。
波は昨日に比べてかなりサイズダウン、といってもレインズはまだかなり大きく、その上風がオフショアで強い。ストーミーな感じでほとんど出ていなかった。私はカナハで混む前に乗り、予報どおり風がどんどん強くなっていたので危険になる前に上がった。
ロブはカイトのブライダルが切れて波の間からセルフレスキュー。大変だったかもしれないけど、今日でよかった。もし昨日アッパーカナハで乗っていたとき切れていたとしたら、あるいはもっと波が大きい日だったら完全にアウトだった。
彼も海に泳いでいる最中ずっと、同じことを考えていたらしい。
夜は小笠原さんちにカラさんとお邪魔しBBQをご馳走になった。そこに滞在中の阿出川潤君、そして潤君のお父様でレジェンドサーファーであるTEDさんともお話できて、やることがたくさんあるのでご挨拶だけして早めに帰るつもりだったのに長居してしまった。なぜかいる間中停電していたのだが、月の明かりが出てきて薄暗い中、私たちも節電している日本と同じ気分になれるね、といいながらおいしいチキンとステーキ、それに自家製野菜のサラダなどたくさんいただいた。
日本のパイオニアサーファーであるテッドさんの話はどれも本当に面白く興味深いものだった。レジェンドたちの話はもっともっといろいろ聞いて記録したり映像に残したりしておくべきだと実感。
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