朝起きると波は上がっていた。ありがたいことにドカンと巨大な波ではなく。ちょうどいいくらいのオーバーヘッドサイズ。最初はミドルズで乗っていたが波数に対してスタンドアップの数が結構多く、レフトの波はサーファーが大勢いたので気を使って譲っていると余り数乗れなかったので沖で割れるチキンウイングズに移動。こちらは上手な人ばかりなので順番にいい波を取っていく、ラインナップがわかりにくい上に掘れる波なので私はなかなかいい場所にちゃんといることが出来なかったが、ほかの人たちはここの癖をよく理解していて完璧なところからテイクオフしていた。一人ビキニの女性がいてとても上手に乗っていたけど彼女は生まれたときからここが遊び場で、ここのスポットを知り尽くしているらしい。見ていてもとってもきれいだった。彼女がこっちを向いて湾の真ん中のほうを指差すので何かと思ったら、いるかが見えた。
ゆっくりそちらへ近づいていき、パドルをやめるといるかが近づいてきて30頭くらいの群れが私のボードを囲むようにしていったりきたりしてくれた。彼らのかわいい声。そして浮かび上がったときのぷはーっと言う息、そして滑らかに水を切って上に下に、横に斜めにあるいはくるくるスピンする様子を見ているだけで体中に幸せがあふれていく感じだった。
ああ、なんて素敵な一日なんだろう?
その後もしばらくチキンウイングで乗ってからミドルズに戻ってみるとスタンドアップは3人に減っていた。
腰がだんだん痛くなってきたので1ラウンド終了。宿に戻ってきたらもうすでに11時だった。午後はパタゴニアアンバサダーのケイトとマイキー、そしてケイトの弟でカウアイに住みながらサーフボードをシェイプしているアレックスと一緒にサーフィン、ケイトは世界的なクライマーでボーイフレンドでカメラマンでもあるマイキーと二人ついこないだ南アメリカ、パタゴニアの過酷な山フィッツロイを登頂、新ルートを開拓したとか。彼らはもう何年もそれを上るためにパタゴニアに毎年通い挑戦していたが、フィッツロイの強風、悪天候は多くのクライマーを阻むことで有名、何年もかけてやっと念願の登頂を果たした二人は最高の気持ちだったに違いない。
ビギナースポットの波は小さすぎ、かといってケイトたちはハナレイの波に乗るほど慣れてはいないしかなり混んでいたので私たちはチャンネルでみんなの乗ってる様子を眺めていた。
途中ジェットスキーが沖のほうから戻ってきたのが見えた、良く見るとレアードだったので手を振ると、「来てたのか。電話してくれ、ところでここはヨットの停泊エリアだぜ、こんなところでなに浮いてるんだ?」とからかわれた。
去年もレアードに会ったのはハナレイがかなり大きな波の日にインサイドボウルの6ftくらいの掘れたセットを3発ほど巻かれていたときだった。
夕食はケイトの家族、アンドリューの両親、そしてボブも交えてアンドリューの誕生日を祝った。冷蔵庫にあったたくさんの食材を一気にクリア、これで帰る前にほとんど消費できそうだ。たくさんあったにんじんでキャロットケーキを作ってみたが、かなり満足な出来、おいしい!誕生日やクリスマスなど祝い事が大嫌いなアンドリューにとってはある意味拷問だったかもしれないが、お母さんにとっては一緒に祝えるとっても幸せな日だったのではないかな?
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