昨晩は波が気になってよく眠れなかった。夜明けとともに波を見に行くとサイズダウン、ハナレイポイントにはすでに何人かのサーファーがいて二人スタンドアップもいた。サイズはまだまだ十分あるが、ショルダーの方だったら私でも何とかなりそうな感じ、そしてまだ混んではいなかった。
よし、やるぞ、そう思ったとたん、めちゃくちゃドキドキしてきて、いてもたってもいられなくなった。まだおきたばかりでのんびりしているアンドリューをせかして大慌てで桟橋まで車で行き、ついたらさっさと自分のいただけ下ろして海に出た、何しろ混んできたら危ないから帰ってこなくてはならないのですいている間だけちょっと乗りたいと思っていたから少しでも早く出たかったのだ。アンドリューと彼のお父さんは桟橋に残り、私は沖に向かった。チャンネルがしっかりあるので巻かれずに沖までいけるが、とにかくセットのサイズは結構大きいので自分のいる位置をしっかり把握しなくてはならない。、乗ったことのない場所なのでなおさら難しい。まずは波がブレイクする場所を観察し、安全な場所、そしてセットが割れる位置などを確認。その間にも沖の奥の方から上手なサーファーたちが大きな波にテイクオフしてロングライドをしているのが見える。波はパーフェクトといっていいほどきれいにわれ、パワフルで途中で掘れたチューブに入る人たちも見えた。
スタンドアップの人が二人いたけれど二人ともセットのピークからテイクオフしかっこいいライデイングを見せている。私は一番はじっこのほうで誰も乗らなかった波のショルダーからテイクオフして何本か乗った。一人のスタンドアップパドラーがものすごくかっこいいロングライドをした後、アウトに戻る途中私の横を通ったので挨拶し、「この辺にいても大丈夫でしょうか」と控えめにきいたところ、
「ここらへんにいる人は誰もいないよ、ここはザ・ボウルだからねえ」といった。その意味がよくわからなかったけれど、ザ・ボウルはポイントの名前でインサイドでサーファーがテイクオフする位置であることは知っていたけどまだ誰もサーファーがいなかったので邪魔にはならないし、まあいいだろうとそこら辺でショルダーからテイクオフしようと思っていた。いくつかセットが通り過ぎるときテイクオフがステイープ過ぎて難しいなあ、とは思ったけど、そのうちちょっとインサイドにいたら自分がさっきまで位置で波がググっとほれ上がるのがわかった。と同時に大きなセットが押し寄せてきて、自分がアウトに出るのが間に合わない位置にいることに気がついた。もっとサイズの大きな波でも巻かれたことがあるからそれほどあせりはしなかったが、ぼこっと掘れてぼろ巻かれ。そしてその後も3本くらいセットの波を食らった。「なるほどさっきのおじさんはここはボウルで掘れるから、ここにいないでもっと奥のテイクオフゾーンからテイクオフして乗りつなぐんだよ、」と言ってくれていたんだな、と巻かれながらはっきり理解した。とはいえどっちにしろ奥のテイクオフゾーンのサイズの波に巻かれたら私はアウトだし上手なサーファーばかりの中にいる自信もないのでそのボウルにいる以外選択はなかったけれど。ぼろ巻かれしているところにちょうど、レアードがパドルアウトしてくるのが見えた。なんだ、珍しい女じゃないか、誰だ?、とこっちを珍しそうに見ていたが、私も挨拶する余裕はなく次の波を避けるためにまたスープに飛び込む。結局そのまま最後の波にテイクオフできたのでインサイドまで帰ってきてその後はちょっと桟橋のメローな波に乗ってこころをおちつかせてから終了。今日のハナレイは乗れないことはないけれどまだまだ私の技量ではいるべきじゃないな、と感じた。もっともっと上手い人がたくさんいて楽しんでいるのだからその邪魔をするべきではない、と。でもその場にいられただけで十分だった。自分なりに大きな波にも乗れたし。
その後いったん宿に戻ってアンドリューのご両親を連れて今度ハナレイの川をカヤックツアー、私とアンドリューはスタンドアップに乗り、途中で交替してスタンドアップを試してもらったりもした。二人は70代とは思えない体力で、カヤックでどんどんこいでいくのでスタンドアップに乗っている私たちもかなり一生懸命漕いだ。ハナレイのこの川の回りの景色の美しさは言葉では言い表せないほど、そしてちょっと日本の田園風景にも似ている。タロイモ畑は水田のようにも見えるし、背景にある山や緑、そして鳥の声など何か懐かしい思いにさせるものがある。朝のパドルとは両極端。
夕方にはもう一度ピアーに戻ってサーフチェック。なんと往年のスターウインドサーファー、ポール・ブライアンと再会、相変わらずほんとにいいバイブレーションで子供と奥さんとみんなで楽しそうにしていた。ポールが子供たちとサーフィンを楽しんでいる横で私もサーフィン、見かけよりずっと楽しい波だった。
結局一日中ほとんどスタンドアップパドルしっぱなしの一日、体は疲れきってるけど気分は爽快。カウアイってなんて素晴らしいところなの!?
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