2009-06-29
6月28日 Good Quote
ほとんど一日中安静にしているので必然的に本を読む時間が多くなっている。先日お医者さんに行った帰りにUS SURFER誌をピックアップした。今回はサーフィン史における50名のGreatest surfers という特集。はっきり言って100年近いサーフィンの歴史に登場するサーファーたちを比べて誰がすごいと決めるなんてかなりばかげたテーマだといわざるを得ない。どうして私たちはいろんなことにレーベルをつけたり順位をつけたがるんだろう、それもサーフィンなんてほんとに個人的な向き合い方の違いで何が大切かがまったく違う。どうやってケリースレーターとデュークカハナモクとトムカレンを比べてどれが一番か決めるというのか?そしてどこの無神経な人が『ああ、ジェリー(ロペス)、君は4番目で、トム・カレンやケリーほどにはすごくないよ」と言えるんだろう?
もちろん私が個人的にすばらしいと思うサーファーたちのリストはある。それは私の価値観によって決められるものであって限りなく個人的なものであるし、自分の知りうる狭い範囲でのリストでもある。それにしたってそのリストにランク付けなんてとても出来ない。その人たち一人一人が違う意味で、あるいは違う形でとても大事なことを教えてくれているのあり、とても誰が一番かなんていえるものではない。 まして違う世代のサーファー同士を並べて比べるなんて意味がない。多分今のサーフィン会は大会志向になっているので順位をつけるとわかりやすいのかもしれない。
とはいえテーマはばかげているとはいえ、内容はなかなか面白かった。編集者たちはそれぞれのサーファーについて適切な人物を選び、その人について書いてもらっているのだが、有名でいろんな記事を書かれている人たちについても知られていなかったエピソードがあったり、書いた人本人がいかにそのサーファーとの親交、受けた影響などを大切に思っているかが感じられるとても心温まる文章が多かった。
私が気に入ったのはロブマチャドによるジェリーロペス、(ロブが書いたジェリーとは出会いのエピソードは私が一月にロブにインタビューしたときに聞いた話そのままだった。そのとき私もその話がとっても印象に残ったのを覚えている。)ジニーチェサーによるレラサン、ローリーラッセルの書いたジョックサザーランド(ジェリーについてもほんのすこしかかれていた)、どれも短い行数のなかで書いた本人のキャラクターも鮮やかに表れている文章であり、サーファーに対するリスペクトや愛情が心にしみこむような感覚を覚えた。
ランキングはどぅでもいいからこの人にこのサーファーについて語ってもらいたい、と言う特集は面白いような気がする。どこかの雑誌でやってくれないかな、私がぜひ担当したい!そして自分の師と仰ぐたくさんの素晴らしい先輩たちについても自分の言葉やエピソードで記録を残しておくべきだなあ、と思った。小さなエピソードは書いておかないと忘れられてしまうけど、そういうことが最も人物の個性を浮き立たせることは多いから。
ロブがジェリーについて書いていたなかで、いつも私が感じていたものを上手に言葉にしていた部分があった。
「彼は霊感ともいえるものを持っている。それはハードな状況を簡単なように見せるからだけではなく、頭のてっぺんからつま先まで、そして朝日が昇ってから落ちるまでずっと、彼の存在全体自体がそうなのだ。彼と波乗り、そして海の間には何か相乗作用を起こす関係が成り立っていて、それは目に見えるように明らかなのだ。」
I can only agree to that. ロブ、さすがだ。
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